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TV大好き男が民放キー局4社のバラエティ・ドラマを徹底的に分析してみた

幼い頃からTVっ子のoilです。
ただのエンタメ好きの乱文ですが、テレビ好きな人は見てみてください。
もしかしたら共感できるかも?


◆日本テレビ

1952年創業、日本で最も歴史が長い民放テレビ局。
ここ6年は連続して視聴率三冠王(全日(前6:00~翌前0:00)、プライム(後7:00~11:00)、ゴールデン(後7:00~10:00)全てで平均視聴率首位を獲得すること)を奪取しており、数字の上では現在国内最強のテレビ局である。

近年は圧倒的にバラエティが強く、「電波少年シリーズ」「ウッチャンナンチャンのウリナリ!!」を皮切りに「ぐるぐるナインティナイン」「ザ!鉄腕!DASH!!」等1990年代半ばからヒット作を連発。ダメ押しとなったのが2007年スタートの「謎とき冒険バラエティー 世界の果てまでイッテQ!」で、2000年代半ば以降のスタートでここまで安定した人気を博している番組はないと言ってもいい。
名物番組「24時間テレビ」ヘイトを集めることも多いが、42年間続いている上結果的には毎回高視聴率を獲得している。

連続ドラマにおいても古くは「傷だらけの天使」「俺たちの旅」などハードボイルドものや「あぶない刑事」「太陽にほえろ!」などの刑事ドラマが人気を博し、水谷豊主演「熱中時代」最終回視聴率40%を記録した。
90年代も「家なき子」「金田一少年の事件簿」、2000年代は「ごくせん」「ハケンの品格」「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー」「野ブタ。をプロデュース」「家政婦のミタ」等が人気を博し定期的にヒットを飛ばしている。
ただ、なぜか極端にラブストーリーが少なくこのジャンルではヒット作が「星の金貨」ぐらいしかないのが難点。

しかし、「怪物くん」「妖怪人間ベム」などの実写化が難しそうな作品をヒットさせていることから漫画やアニメを実写に落とし込むのは民放で最もうまいイメージもあり、ドラマづくりについては一長一短といったところか。


◆TBSテレビ

キー局では2番目に歴史の長い民放の雄。
長い歴史で様々なジャンルの番組を生み出しており、総合力が高い。
特にドラマにおいては多くの名作、ヒット作を生み出している

バラエティでは「痛快なりゆき番組 風雲!たけし城」を皮切りに「関口宏の東京フレンドパークII」「筋肉番付」から派生した「SASUKE」などを生み出し、いわゆるスポーツバラエティというジャンルの基礎を築いた
近年は奇才・藤井健太郎ディレクターが「水曜日のダウンタウン」や「クイズ☆正解は一年後」など、攻めた番組が好評を博している。

また、民放の中でもドラマに非常に強いイメージがある。
2013年・2020年に記録的な視聴率を叩き出した「半沢直樹」をはじめ、その「半沢」に抜かれるまでは平成に制作されたドラマでは最高視聴率を記録していた木村拓哉・常盤貴子主演の「Beautiful Life 〜ふたりでいた日々〜」、異世界転生(?)ものを完璧に実写化し幅広い世代から人気を集めた「仁-JIN-」等代表作多数。
前述の作品群は全て日曜21時からの「日曜劇場」枠であり、他にも松本潤主演「99.9 -刑事専門弁護士-」や佐藤健主演「天皇の料理番」など、近年でも非常にヒット作が多い。
金曜22時からの「金曜ドラマ」枠は近年ヒット作が減っているものの、トレンディドラマの走りとなった「ふぞろいの林檎たち」シリーズや後の嵐人気の火付けとなった「花より男子」シリーズなど、ラブストーリーの名作を生み出した。

2015年より新設された火曜22時枠は「逃げるは恥だが役に立つ」をはじめ「義母と娘のブルース」「恋はつづくよどこまでも」「わたしの家政婦ナギサさん」とヒット作を連発。
この枠は第一作である「なるようになるさ」を除いて全て女性主演作であることからも、ターゲティングを女性メインに据えていることが明白であり、その戦略がばっちりハマってると言える。
時代劇の分野においても「水戸黄門」「大岡越前」などヒット作を数多く持っている。


◆フジテレビ

1957年創業。
作る番組はややキャスティングに偏重しているものが多いが、2000年代後半まではその戦略が当たりヒット番組を連発。
2010年代に入ってからは一転苦戦を強いられるようになり、近年は名物番組を次々と終了させ必死にイメージチェンジを計っている印象。

「ドリフ大爆笑」の大ヒットに乗っかる形で1981年に"楽しくなければテレビじゃない"というキャッチフレーズを打ち出し「オレたちひょうきん族」「笑っていいとも!」など数々の人気バラエティを生み出す。
1982年には年間視聴率3冠王を初獲得。バラエティではその後も「SMAP×SMAP」「めちゃ2イケてるッ!」等ヒットを連発。
2000年代は「クイズ!ヘキサゴンII」「熱血!平成教育学院」「ネプリーグ 」 等クイズ番組を量産、いずれも成功を収める。
元々は日テレのパロディとして始まった「27時間テレビ」も高視聴率を獲得したことで恒例化したが、2016年からは視聴率が平均1桁に低迷。

他のテレビ局と比べてジャニーズグループの冠番組が非常に多いのも特徴
しかし、「VS嵐」の中身が完全にTBSの某番組と同じであることからもわかるようにキャスト偏重で企画内容は他局の模倣であることも多く、その辺りが近年の没落に繋がっているのかもしれない。

ドラマに関してもキャスティングに力が入っているものが多いが、それでも2010年代初頭までは内容が伴ったものも多くヒットを量産していた。
90年〜2000年代までは特にSMAPのメンバーを主演に据えたヒット作が多い
特に木村拓哉主演の「ロングバケーション」「ラブジェネレーション」は全話平均視聴率が30%前後、2001年の「HERO」に至っては民放で史上唯一の全話30%超えを達成
また、「ひとつ屋根の下」「ショムニ」「ナースのお仕事」等人気作のシリーズ化、「踊る大捜査線」「海猿」「アンフェア」「コード・ブルー〜ドクターヘリ緊急救命〜」「コンフィデンスマンJP」における映画とのメディアミックスなど、ひとつのコンテンツを多岐に展開させるノウハウは民放でも随一
近年も数字的には苦しんでいるものの底を打ったのは2016年で、それ以降は試行錯誤を繰り返し「ラジエーションハウス」「監察医 朝顔」をヒットさせており、ドン底は抜け出した印象


◆テレビ朝日

フジテレビと同じ1957年創業。
2005年以降急激に勢いをつけ民放TOP3に割って入る力を得た。
ゴールデンタイムのバラエティ番組が他局に比べて非常に少ないのが特徴的だったが、深夜枠の番組制作に力を入れ始めて潮目に変化が生じる
「銭形金太郎」「クイズプレゼンバラエティー Qさま!!」をはじめ、深夜番組としてスタートしゴールデンに昇格、というフォーマットを作り上げる
最近で言えば「マツコ&有吉の怒り新党」(現在は「マツコ&有吉 かりそめ天国」にリニューアル)や「激レアさんを連れてきた。」も同じフォーマットに乗っかったもの。
「いきなり!黄金伝説。」や初期の「Qさま!!」等、他局よりも体当たり系のバラエティが多く野外ロケ率が高いのも特徴か。
また、近年のテレ朝バラエティを語る上で欠かせないのがプロデューサー加地倫三氏の存在。
屈指の人気番組となった「雨上がり決死隊のトーク番組アメトーーク!」をはじめとして「ロンドンハーツ」「テレビ千鳥」等90年代半ばから現在までのテレ朝バラエティの基礎を築いた。

ドラマは高齢層狙い撃ちといった内容に偏っている
とにかく刑事・医療物の数が多く、しかもそれをシリーズ化するもんだからそのイメージばかりがつきまとう
代表的な作品は「ドクターX」「相棒」「科捜研の女」「DOCTORS」だが、軒並みヒットするもんだから辞めどきが見つからないのかもしれない。

また、テレ朝ドラマの名物枠といえば”金曜ナイトドラマ”で、近年は「不機嫌な果実」「奪い愛、冬」「ホリデイラブ」ドロドロ系の話題作を連発
元々この枠は深夜ドラマとしては超絶大ヒット作である「特命係長 只野仁」をはじめとして「サラリーマン金太郎」など大人の男性向けドラマが多かった気がするが、2009年「歌のおにいさん」で大野智が主演に起用され成功してから徐々に毛色が変わり始め現在では女性狙いの作品の比率の方が高くなった。

近年では前述のような女性主演のドロドロ系ラブストーリーか、ゴールデンの主演はまだ早そうなジャニーズ所属タレントの実験的な主演枠として使用されることが多い。
ただし、そういったジャンル以外でも「トリック」「家政婦のミタゾノ」「時効警察」「特命係長 只野仁」など他局にはできない変化球ドラマをヒットさせることが多く、ドラマの制作力は総じて高い。

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