見出し画像

シーン17:STARBUCKS RESERVE® ROASTERY TOKYO -嗜好飲料のテーマパーク(カフェ、コーヒーが好きな理由)

タイトルが長いよ。このチューハイを飲んで頭グラグラ。

マガジンはこちらから。

さて、今日はスターバックスリザーブ®ロータリー東京のお話。なにせ、私のnoteのアイコンはここで飲んだコーヒーである。それだけ思い入れも強い。

以前、「『必要とされない側』の人間の戯言」という記事でも書いたとおり、私はなんちゃって新規事業部にいるのだが、今の部署に異動がきまったが、2019年4月。(ちなみに風前の灯であるけれどもその話は後日)

新規事業というとやはり、重要になってくるのはマーケティングとブランディングだ。この2つの重要性というのは、建築学科出身の人間ならではの「コンセプト」や「デザイン思考」に対するアンテナの高さからすぐに勘付いた。

異動の少し前に、スターバックスの旗艦店がオープンしたというニュースが流れた。桜の季節の直前に目黒川沿いにオープンしたのだから、当然のようにいろんなメディアがこぞって特集を組み、話題を席巻していた。予約券を発券するためだけの建物があるくらいだ。気合の入り方が尋常でなくて、むしろ滑稽にも見える。

画像5

↑これが予約の発券機が置かれた建物

そんな、話題の店にはオープンして1ヶ月位のタイミングで行くことにした。私はどちらかというとTully's派であり、スタバの珈琲はあまり好きだと思ったことはなかったが、マーケティング・ブランディングの勉強を始めた自分には「これは見ておかないいけない」という使命感のようなものを感じたからだ。

当日は昼過ぎくらいに入場予約券を発券したら2時間待ち。近くのマクドでコーヒーを飲むという、本末転倒で、滑稽な時間の潰した方をした後に、ようやく店内に入ることができた。

設計は今をときめく隈研吾設計事務所。隈さんは、新国立競技場や高輪ゲートウェイ駅を設計した国民的建築家である。軒裏の木貼りが隈建築らしさをよく表している。

画像2

画像2

画像5

画像6

画像6

画像7

入ってすぐにその空間の異様さに気づく。建築的な工夫や内装はもとより、焙煎から抽出までの製造プロセス、スタッフと客とのコミュニケーションが生まれるようなオペレーションなど、様々な仕掛けが意図的に作られ=デザインされている。

香ばしい焙煎されたコーヒー豆の匂い、その豆が真鍮のダクトを通る時のカラカラとした音、コーヒーを淹れるスタッフの軽やかな手つき、提供されるコーヒーに添えられたカード、、、ディズニーランドで体験するあの「ワクワク感」と似たものを感じ、すっかり魅せられてしまった。

店員さんとの話も弾む。思わずいろいろ聞きたくなる。手際よくサイフォンコーヒーを淹れるお兄さんと話をしたのだが、(少なくともオープニングスタッフに関しては)全国各地のスタバからこの店で働きたい人が応募してきており、精鋭が採用されているらしい。話をしたお兄さんも京都から来ている、ということで、同郷だったこともあり親近感が沸いた。

そんなスターバックスの旗艦店だが、豆の種類や淹れ方などもバリエーションがとても多い。なんなら紅茶やカクテルも置いてあったりして、さながら嗜好飲料のテーマパークだ。

そのテーマパークの入場料だとすると、1杯1,000円のコーヒーも高いと思わない。私は周りをキョロキョロ見渡しながら、店舗限定のブレンドを飲んだ。落ち着いた気持ちで本を読んだり、おしゃべりをしたり、酔を醒ましたり、、、そんなカフェとは全く違うエキサイティングな空間もアリなのだと思うと、コーヒーが広げる新しい世界が垣間見えた気がする。

顧客の体験価値をデザインする、というのはこういうことなのだと思う。「ここ数年の自分のテーマに通じるものだ」と、当時の私はインスタグラムでその興奮を綴っている。いろいろ上辺やハッタリで済まされているところがあるにせよ、それでもこの「ワクワク感」は本物だと思うし、侮れない。

勢いよくタイピングしているうちに酔いが醒めてきた。何とはないが、明日も頑張ろうと思う。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?