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全日本吹奏楽コンクールをYou TubeでLive Streamingしたらどうだろうか、という話

前々から言われているけどなかなか実現しないこととして、「全日本吹奏楽コンクールのテレビ中継」ってのがあります。全日本吹奏楽コンクールの主催は(確か)朝日新聞と全日本吹奏楽連盟なので、テレ朝なんとかならんのか、っていう話で。(前に高校の部だけやったかもね)

高校野球なんかでも甲子園は地上波でライブ放送されますし地区大会とかはローカルTVでやってたりしますよね。僕が高校生当時住んでいた町田市のケーブル局でも放送していて、普段とても温厚な友達の猛烈なピッチングに見入っていたものです。(打たれまくってたけど)

で、まあ地上波が何らかの理由で難しいならYou Tubeでライブストリーミングしたらいいんじゃない?って話。高校野球と高校吹奏楽(まあ全日本吹奏楽コンクールは高等学校だけじゃなくて中学から大人まであるんだけど)の違いといえば音楽の部分かなと思います。著作権が絡んでくるのでとても大変なイメージ(野球応援でも音楽使われますけど)。どうせあとからブルーレイで発売されるのでビデオグラムとしての複製などの手続きは必要なのでしょうが、JASRACのサイトをみる限り、企業による配信でも同時中継ストリーム配信の場合はインタラクティブ配信の手続きだけで済みそうです。ただし吹奏楽の場合、著作権が消滅している吹奏楽オリジナル作品ってのはほぼないんじゃないかと思うしそんな古い曲だと現代の編成に合わないので演奏されないでしょうし、外国曲も多いので、外国曲の場合は作品ごとに確認(手続き)を取る必要があったり、場合によっては結構なお金が必要になるかも知れません。とはいえよほどのことがない限り「お金を払っても出来ない」ってことはなさそうです。

なので「You TubeでLive Streaming」したらいいじゃない、Doすればいいじゃない、と思うのです。

知らない競技や文化活動に興味を持つことは難しいです。例えば野球に興味がない人はテレビのプロ野球中継は見ません。だいたいバラエティ番組やってたりする時間帯だし。ただ夏の高校野球はちょうどヒマな季節にちょうどいい時間にテレビでやっているので、家族の誰かが見ている可能性大、そして気づけば自分も見ている可能性大、そして気づけば自分も高校野球ファンになっている、ってことはあるかと思います。相撲なんかもそうですね。最初は別に相撲好きじゃなかったけどカーチャンが毎日テレビで相撲見てるからそのうち自分も興味を持ったりする。

あとから販売するブルーレイとかCDとかの売上に影響が出るんじゃないか、つまりライブストリーミングしちゃうと売上が落ちちゃうんじゃないか、という企業側の考え方もあるかもしれないのですが、僕は逆だと思うんですね。クローズドな世界でやっている限り、商品を買うほどのコアなファンの数は、減ることはあっても増えることはないんじゃないかと思うんです。ターゲットをおおまかに整理してみます。

ターゲット1. 吹奏楽コンクールオタク→会場にいるうえにさらにブルーレイもCDも買う可能性が高いです。ただし相対的な人数は圧倒的に少ない。

ターゲット2. 出場していた人たちやその関係者→同じく会場(むしろ舞台上)にいるうえにさらにブルーレイもCDも買う可能性が高いです。ただしパイは増えません。前年比売上プラスにはつながらない。

ターゲット3. ややオタク→会場にはいけないまたは行くほどでもないけどコンクール好きな人々。評判を聞いてからどれを買うか検討するタイプじゃないでしょうか。とはいえ何かしら買う。ただしあくまでもオタク層なので相対的な人数は少ない。

ターゲット4. オタクじゃないアマチュア演奏家(全国大会に進めなかった人)→オタクじゃないので会場にいる可能性は低い。よほど必要に迫られない限り、または部費や経費で落とせない限り、商品を買う可能性も低い。圧倒的大多数がこれ。全国の吹奏楽部員・団員のほとんどがこれ。

ターゲット5. 吹奏楽知らない人→全国大会そのものを知らない。買うわけない。日本国民のほとんどがこれ。むしろほぼ日本。

ライブストリーミングで狙いたいのは3-5です。

まず3「会場に行けなかったまたは行かなかったけどややオタク」の人にとっては、会場でのナマの音は聴けないにせよ、どんな演奏だったかを知ることが出来るので購買意欲は間違いなく高まるでしょう。高まらざるを得ない、それがオタク道です。昨年のCD購入数が3枚だったとしたらそれが5枚になる可能性があります。これはデカイです。

次に4「オタクじゃないアマチュア演奏家(全国大会に進めなかった人)」。この層は全国大会そのものに出場したことがない人がほとんどでしょう。なので全国大会のクオリティというのは、CDなどで後追いで知ることはあっても、その年の様子はわからないので、CDなどの収録曲に知らない曲ばかり並んでいたり、逆に知っている曲ばかり並んでいると、購入をスルーする可能性が高いです。この人達は全国大会に興味がないわけではないと思うので、見てもらえば「コレは凄い、今年は何かしら買っておこう」という感じで商品への関与具合が1段階アップする可能性があります。

最後に5「吹奏楽知らない人」。ハッシュタグを使ってオール吹奏楽民の力を結集してTwitterでトレンド入りさせればこの層に到達します。初めてちゃんと聴く吹奏楽がいきなり全国大会。近所の学校の「バフーン」とは全然違う世界にビックリするかもしれない。音楽好きならファンになるかもしれない。少なくとも「パイが拡がる」可能性がそこにあるわけです。可能性があるのとないのとでは大違いですよ。You Tubeで見る側から、そのうち「自分もやってみようかな」って楽器を買う層にまで成長する可能性のある層です。この層を取りこぼし続けているのが今の吹奏楽界の現状ではなかろうか。

もちろんブルーレイやCDの売上の話だけじゃなくて、チケットの高額転売の問題もあるので、「高い金払って見に来たのにライブ中継やるのかよ」っていう意見の人もいるかと思いますが、そこは吹奏楽に限らずクラシック音楽に限らずなんでもそうですが生のモノと動画では全然感じる空気が違うので、そんな野暮なこと言うなよ(高額転売は買うな)。

なのでストリーミングにかかる、特に外国曲の手続きに必要な予算が膨大でなければ、ライブストリーミングしちゃえばいいんじゃない、っていうか、それこそ、そこのお金は朝日新聞がドーンと負担してくれよ、って思いますけどね。

僕がライブストリーミングしてほしいなというのは、そういう理由です。別に僕が見たいわけではない。商品を買う習慣がない人を商品を買う層にアップさせる。吹奏楽を知らない人を吹奏楽を聴いたことがある層にアップさせる。購買層のパイを拡げていくのに最適だなって思うんですよね。クローズドにしていては絶対にそこからは伸びないですよ。もともと趣味的要素が強く、日々の生活や仕事とは絡んでないわけなので、「こういうマーケッターがいるからフォローしておくといいよ」みたいなノリで「吹奏楽聴いたほうが良いよ」みたいな会話がなされることはほぼないでしょう。絶対に高校野球や相撲のように開いていくべきなんです。地上波じゃなくても出来るわけですから。(まあ権利関係上無音のシーンが出るかも知れないけどそこは川平慈英さんとか呼んで「ムムッ」って感じでつないでくれ)

それが「吹奏楽を盛り上げる」ってことなんじゃないのかな。ね。



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ONSAの屋号で個人事業主として吹奏楽や管楽器打楽器を中心に、情報サイト「Wind Band Press」、楽譜出版の「Golden Hearts Publications」、セレクトショップ「WBP Plus」などクラシック音楽関連の事業を行なっています。
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