読書家とは言えないよね

「本って読んでますか?」という質問って答えにくいですよね。週に1冊だろうと、月に1冊だろうと、読んでいるとは言えるけど、いわゆる多読家のレベルに比較すると、圧倒的に読んでいないので。そもそもそのスケールが”量”になっている時点で、なんか勝てる自信が無い。

これってジョギングとも一緒だと思うんですよ。「月に100km走っています」とかって、最初から”量”の話になっているので、その質って覆い隠されてしまっているんですよね。どれだけ負荷を掛けているか、伸びようとしているのか、なんてことがゴッソリと抜け落ちている感じ。

なのでstravaみたいなランニングアプリでは、”頑張った指数”が計算されるようになっているんですよね。でもマニアックすぎて、この数字をネタに話が盛り上がることはありませんけど。

じゃぁ読書の世界ではどうかって言うと、やっぱり数値化できるのって”冊数”くらいだと思うんですよね。何ページ読んだなんてことは誰も計算していないだろうし、難しさのスコアなんて無いだろうし。だから読書家を名乗ることは一生無いと思うんです。

読む量が圧倒的に少ない上に、自信を喪失させるのが”忘却”。読んだそばから忘れていることを認識するにつれ、ほんとに”読んだ”と言えるのか自信が無くなってくるわけです。そんな私に自信を付けてくれたのが「読んでいない本について堂々と語る方法」です。

ちゃんと書いてあるんです。「読書を始めた瞬間から、抗いたがい忘却のプロセスが起動するのである」と。

この本のエッセンスは何かと問われたら、「書物は孤立して存在しない」から、「その位置関係をしっかりと理解する」ことだと答えます。つまり「教養ある人間は、しかじかの本を読んでいなくても別にかまわない。彼はその本の内容はよく知らないかもしれないが、その位置関係は分かっているから」ということなのです。

ついつい細かいことばかりを書いてしまう読書日記。その位置関係をしっかりと残していきたいと思います。

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