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20020822 四元数

 複素数や虚数を学校で教えられた時、かなり驚いた$${^{*1}}$$記憶がある。

それから何年かした後だと思う。更に四元数$${^{*2}}$$というのがあるというのを何かの本で知って驚いた。二つの実数と虚数単位「$${i}$$」$${^{*3}}$$とを組み合わせて表すの数が複素数である。四元数は四つの実数と三つの虚数単位「$${i}$$」「$${j}$$」」「$${k}$$」とを用いて表す。

 複素数における虚数単位「i」の定義は$${i*i=-1}$$だったが、四元数の虚数単位では$${i*i=-1}$$、$${j*j=-1}$$、$${k*k=-1}$$、$${i*j=k}$$、$${j*k=i}$$、$${k*i=j}$$、$${j*i=-k}$$、$${k*j=-i}$$、$${i*k=-j}$$となっている。

 まさに複素数を超越した数という感じであった。その本に書いてあった四元数に関する短い解説を読んでみると$${n}$$次方程式の解は複素数で十分で、四元数の導入は必要ないと書いてあった。その解説を読んで、凄い数だけど何だか情けない数、という印象だった。

 元々複素数が成り立った$${^{*4}}$$のは、三次方程式の実数解を公式で求める上で何となく不都合であったことからであった。四元数はハミルトン$${^{*5}}$$が作った。数学の理論か何かを議論する上で不都合があったわけではなく、新しい数を作ろうとして作った$${^{*6}}$$ようである。

 四元数よりも凄い八元数$${^{*7}}$$と言うのもあるらしい。ケーリー$${^{*8}}$$という人が作った。虚数単位を七つ$${^{*9}}$$に増やした数である。この調子で十六元数や三十二元数も出来そうだが、基本的な演算は四種類$${^{*10}}$$しかないので「一元数」即ち実数、「二元数」即ち複素数、「四元数」、「八元数」の四種類しか出来ないのかもしれない。

 ところで私は「四元数」を「よんげんすう」と読んでいたが、「よん」は訓読みだから本当は「しげんすう」$${^{*11}}$$と読むべきである。「四次元$${^{*12}}$$」も「しじげん」と読んだ方がいいかもしれない。4WDはどうか。「よんだぶりゅでー$${^{*13}}$$」でいいだろう。

*1 20010828 数の存在
*2 Quaternion -- from MathWorld
*3 20010430 複素数(1)
*4 20010501 複素数(2)
*5 Hamilton, William Rowan
*6 Hamilton's Research on Quaternions
*7 超複素数の世界
*8 Cayley
*9 Octonion -- from MathWorld
*10 四則演算
*11 20011201 気付
*12 ドラえもん ワールド
*13 SUBARU-SUBARU 4WDの真実

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