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20061119 温暖化係数

 地球温暖化係数$${^{*1}}$$という数値がある。二酸化炭素には地球を温める効果がある$${^{*2}}$$と言われている。温暖化係数とはこの二酸化炭素の温暖化効果を「1」とした時、大気に含まれるそれ以外の微量の気体物質がその何倍の効果を持っているかを示した物$${^{*3}}$$であるようだ。例えば六フッ化硫黄の温暖化係数は約二万倍$${^{*4}}$$らしい。これは物凄い値である。六フッ化硫黄$${^{*5}}$$$${1g}$$を大気中に放出すると二酸化炭素$${20kg}$$放出したのと同じになるということなのである。

 それにしても温暖化効果が二万倍というのはどういうことか。気体が熱の素である赤外線を一旦吸収してそれをまた放出$${^{*6}}$$するのが温暖化の仕組みなので、単純に考えると六フッ化硫黄は二酸化炭素の二万倍の量の赤外線を放出するということになる。

 温暖化を知る簡単な実験$${^{*2}}$$がある。よく用いられる気体は二酸化炭素$${^{*7}}$$であるが、これの代わりに六フッ化硫黄を使うとどうなるか。実験における温度の変化は、二酸化炭素の場合、たかだか数度である。六フッ化硫黄は二万倍だから数万度の温度上昇になてしまうのか。そんなはずはない。全くの勘であるが、二酸化炭素とそれ程変わらないのではないか。

 それでは一体、何が「二万倍」なのだろうか。

*1 環境省 報道発表資料-平成11年3月31日-「地球温暖化対策の推進に関する法律の施行期日を定める政令」及び「地球温暖化対策の推進に関する法律施行令」の閣議決定について
*2 20051111 地球を温めるもの(2)
*3 JCCCA / 温室効果ガスの特徴
*4 data0108big.gif
*5 原子力百科事典 ATOMICA
*6 20051107 黒体と気体
*7 基本プログラム

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