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20020903 ISO

 最近、「弊社はISO9000$${^{*1}}$$を取得しました」とか「ISO14001$${^{*2}}$$を取得し環境への取り組みに努力しています」という文言をよく見かける。

 ISOといえばフィルムの「ISO50$${^{*3}}$$」「ISO400」といった感度$${^{*4}}$$やISOねじ$${^{*5}}$$ぐらいしか見かけなかった。フィルム感度はかつてはASA感度$${^{*6}}$$と呼んでいた。

 ISOは「イソ」と読む人も多いが、「アイ・エス・オウ」と英語式に呼んだ方が一般的である。

 ISO$${^{*7}}$$は「国際標準化機構」だからWHO(World Health Organization)$${^{*8}}$$のように「International Standardization Organization」の頭文字だと思っていた。

 ISOは英語で書くと「International Organization for Standardization」、フランス語ならば「Organisation internationale de normalisation」、ドイツ語ならば「Internationale Organisation für Standardisierung」、日本語なら「準化構」である。どの言語でも頭文字は「ISO」になっていない。

 ISO$${^{*9}}$$はギリシャ語で「等しい」を意味する「isos」が由来らしい。「等しい」という言葉から「標準」を連想して組織の名前として「ISO」が選ばれたと書いてあるが、ISOの発祥はイギリスなので「International Organization for Standardization」の頭文字から「isos」を「標準」として連想することは容易だったのだろう。フランス語や日本語だったら無理である。

 組織名の略称が「ISO」であるもう一つの理由は、どの言語でも略称として「ISO」と表示出来るようにしたらしい。これで英語の頭文字と注釈する必要はなくなるし、各言語での略称の表示もなくなる。「国標機」とか「KHK$${^{*10}}$$(Kokusai Hyoujunka Kikou)」とかの表示もなくなり、組織名は世界中どこでも「ISO」一つで表示される。

*1 (財)日本適合性認定協会 ISO9000とは
*2 (財)日本適合性認定協会 ISO14001とは
*3 19991025 ISO50
*4 フィルムの感度ってなあに?
*5  -- ねじ学びのコーナ Vol 5 --
*6 コダック:フィルムの選択:感度
*7 ISO - International Organization for Standardization
*8 World Health Organization
*9 ISO - International Organization for Standardization - What is ISO?
*10 19991228 ローマ字の略語

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