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20050304 オーヴェールの教会

 ゴッホ$${^{*1}}$$の有名な絵に「オーヴェールの教会$${^{*2}}$$」というのがある。この絵は自殺する一月前に描いた$${^{*3}}$$らしい。

 草木が青々としているのと女性の服装からすると季節は夏だろうか。絵の中の教会の前に広がる芝生には教会の影がはっきりと描かれている。影の長さや太陽が描かれてないことを考えると時刻は真昼だろう。

 真昼なのに青空の上の方が濃く描かれている$${^{*4}}$$。これはゴッホの心境を表しているのではないか、という解釈があるらしい。果たしてそうだろうか。

 空の色$${^{*5}}$$は上に行くほど青色が濃くなる。地平線に近いところは白く、上に行くほど青みが増す$${^{*6}}$$。高地では空の色全体が紺色に近づく$${^{*7}}$$。つまり空の上の方を紺色で塗りたくるのは、空をそのまま描写していると考えるのが自然のような気がする。

 描かれた教会が高地にあれば間違いないだろう。オーヴェールの教会はどこにあるのだろう。パリから30kmぐらい離れた小さな村にある$${^{*8}}$$らしい。オーベルシュルオワーズ$${^{*9}}$$という村である。教会がこの村の大体どの辺りにあるのか探してみたが、なかなか見つからなかった。観光地図$${^{*10}}$$からすると、この辺り$${^{*11}}$$だろう。

 パリの近くだからそれ程標高が高いとは思えない$${^{*12}}$$。そうなると空は紺色には見えそうにない。やはりゴッホは自分の心境を描き入れたのだろうか。  

*1 WebMuseum: Gogh, Vincent van
*2 L'église d'Auvers-sur-Oise, vue du chevet - Vincent Van Gogh | Musée d'Orsay
*3 EPSON~美の巨人たち~
*4 Auvers-sur-Oise
*5 20040708 空の青
*6 Blue Sky and Rayleigh Scattering
*7 w10_bluesky_1280x1024.jpg
*8 ゴッホが愛した「麦畑」の村(オーベルシュルオワーズ=フランス) : 世界の旅 : 旅ゅーん! : YOMIURI ON-LINE (読売新聞)
*9 Paris 2001 - Auvers Sur Oise et Van Gogh
*10 Château d'Auvers's Web Aplan.gif
*11 オーヴェル=シュル=オワーズ - Google マップ
*12 Physical map of France

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