誰がアマゾンを殺すのか?米ハイテク企業と新興勢力としてのブロックチェーン・フィンテック企業との戦について
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誰がアマゾンを殺すのか?米ハイテク企業と新興勢力としてのブロックチェーン・フィンテック企業との戦について

ザハです。この記事では、仮想通貨から投資をはじめた方向けに、世界のハイテク企業とブロックチェーン・フィンテック企業との関係性をざっくり紐解いていきたいと思います。

先日こんな記事が出ました。ビルゲイツといえばマイクロソフトの創業者、誰もが知る全世界トップのお金持ちです。世界のトップ企業のボスや銀行のボスが仮想通貨について、どのような見解を持っているかが取り沙汰されるのは当然です。すでにパワーを持っている既得権益者(エスタブリッシュといいます)が、市場を一気に塗り替える(イノベーションなどの単語で表現されます)ポテンシャルのある、仮想通貨やブロックチェーン技術をどのように取り扱うのか。くだらないものだとして取り合わないのか、すばらしいすぐにも投資すべきだと両手を広げるのか、その態度次第でその後の市場(これは株式市場やビットコイン価格に限りません)のストーリーが大きく変わってくるためです。

このnoteでは、ハイテク企業たちがどのようなポジションに立っているのかということをざっくり紐解くことで、これらのニュースの点と点と繋ぎやすくしたいと思います。

そもそもハイテク企業とは

Facebook, Apple, Amazon, Microsoft, Googleの5社に代表される、2000年以降に急激に成長したテクノロジー企業の総称です。5社はその頭文字をとってFAAMG銘柄と呼んだりします。この5社(+アリババ)がそのままNASDAQの時価総額トップになっており、この後にIntel、Cisco、Netflix、Oracle等が並びます。世界のお金の中心=米ハイテク企業と言い換えることができます。ちなみに筆者はそんなハイテク企業の日本支社に在籍していて、そこでの知見を元にこのnoteを書いています。

参考:https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/ranking/?kd=4&tm=d

参考:https://america-kabu.com/2018/03/24/high-tech/

前時代の王者は誰か

それぞれの企業がどのように現れ、成長したのかはご丁寧にゲイツ、ジョブズ、ザッカーバークの自伝や映画がありますので、それらを参照してください。今いるシリコンバレーのテックジャイアントたちの前には、何が居座っていたかを確認してみましょう。

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引用:https://finance-gfp.com/?p=2042

1992年当時はエクソンモービル(自動車)、ウォルマート(小売り)、GE(製造業)など、あとなぜかNTTと日本の旧銀行(当時はバブル絶頂期だったので)。ここから十数年で、IT企業と金融業が時価総額トップを塗り替えた、というのが世界の金融マーケットの教科書に載っていることです。

IT企業とは、王様の召使いだった

前段でIT企業と金融業が出てきました。このふたつの関係は、ある側面からざっくりいうと、王様と召使いの関係です。他の産業との関係においても、IT企業とはそういった立ち位置でした。

金融業が要求するITサービス:IT企業が用意するサービス

銀行:勘定系システム

証券:トレードエンジン

保険:顧客管理システム

etc...

この召使いを長く続けて王様を骨抜きにしたトップ企業に、IBMという会社があります。コンサルティングから、パソコン、巨大なコンピュータ、開発、AI、セキュリティ…なんでも売るのがIBMでした。召使いの顔をしながら、長らくIT企業の王様はIBMだった時代がありました。前時代のITの王は召使いの顔をして、「顧客企業にバカ高い巨大なコンピュータを売りつけ、そのお世話(運用保守といいます)を請け負うこと」でお金を儲けていたのです。

FAAMGがインターネットを使ってボコボコにする

そんな利権がガチガチのマーケットへ、インターネットという追い風に乗って颯爽とアップル、アマゾン、フェイスブック、グーグルが切り込んでボコボコにして市場の政権交代を図った、というのが2000年からこれまでの歴史です。Web2.0だとか呼ばれたりしています。

キーワードは 「B to C」「クラウドコンピューティング」「グローバル化」あたりでしょうか。詳しいことはそのへんの本にめっちゃ書いてあるので各自調べてほしいのですが、彼らは広告モデルやライセンスビジネス、X as a serviceといった収益モデルのパラダイムシフトを駆使して「顧客へバカ高い巨大なコンピュータを売りつけることなく収益をあげる」ということに成功したのです。ほんとうにざっくり言うとこんな感じ。

シリコンバレーはもはやベンチャー天国ではない

長々とハイテク企業の歴史を書いて言いたかったことは、べンチャーマインドと破壊的イノベーション()で権力と金持ち(エスタブリッシュといいます)を打ち破ったシリコンバレーのハイテク企業たちも、2018年現在においてはエスタブリッシュ側に回ることになりました。Tシャツのキモオタの大学生だったザッカーバーグは、今や世界有数の金持ちとなり、証人喚問に呼ばれてアメリカ市民の権利と自由を侵害しないことを宣誓させられる立場となりました。そしてオバマ政権化でグローバル・エリート主義を掲げ、世界中のエリートたちを集めてヤバイ成果をあげる…これがシリコンバレーのハイテク企業(のステレオタイプ)です。余談ですが、それにアメリカの田舎のやばいヤンキーたちがブチキレたノリで生まれたのがトランプ大統領だよ。おぼえてね。

ハイテク企業たちにとってブロックチェーンとは何か

そして、ここからが本題ですが、ブロックチェーンという技術は、いま世界で最も強いハイテク企業にとっては自分たちの立場を最も危うくする可能性のある脅威です。それは彼らがかつて王様を倒した手法と同じパラダイムシフトを起こす可能性を十分に孕んでいるからです。

ざっくりいうとこんな感じです。

■旧時代(巨大なコンピュータ)

悟空がひとりでがんばってかめはめ波で桃白白を倒す

■FAAMG時代(クラウド)

悟空だけの力じゃむりなので元気玉でパワーを集めて魔人ブウを倒す

■これからの時代(ブロックチェーン)

誰でも元気玉が撃てる

やばない?やばたにえん!!!!!!!!!!!!!!

誰でも元気玉が…という部分がブロックチェーンの分散化技術です。めちゃくちゃ修行した悟空にしか撃てなかった特大の元気玉(クラウド・コンピューティング・リソース)が、コードひとつでヤムチャにも撃てちゃう!ということです。

やばない?やばたにえん!!!!!!!!!!!!!!

撃つたびに威力がマチマチじゃない?という問題があったり、ずっと撃つとみんながぐったりするんですけど?だったり、それなら信頼できる数人で元気玉しよ!(Ripple)など、今はそういうフェーズです。元気玉が撃てる側だったハイテク企業たちが、このパラダイムシフトに黙っているはずがありません。まさに目の上のたんこぶというわけです。

ちなみにMicrosoftもAmazonもブロックチェーンテクノロジーについては完全に無視できない(無視したら置いていかれるから)ので、それっぽくコミットしたっぽいプロダクトは出していますが。それっぽくお茶を濁した感じのしょーもなプロダクトです。

俺たちに金を払って俺たちの庭の中で元気玉をつくってくれよな!!的な。

ハイテク企業たちにとってフィンテックベンチャーとは何か

そしてハイテク企業にとっての第二のたんこぶがフィンテックベンチャーの存在です。フィンテックとはざっくり何かというとお金を扱うITです。お金を扱うITの領域はペイメント(お支払い)からファイナンシャル(金融)まで幅広いですが、ペイメントの領域にはハイテク企業グループのPayPalが、ファイナンシャル部分は今だ前時代の王様であるIBM(ならびにNTT、フジツーなどレガシーIT企業)の牙城です。

ビッグデータからリアル店舗まで今後あらゆるサービスを侵食するといわれているAmazonがどうして金融系サービスに参入しないのかというと、ファイナンシャル領域でのシェアをIBMたち旧世代の巨人から奪った時が、~第一部完~のエンドロールの瞬間だから、と言われています。ハイテク企業にとって、金融業界から絞り取れるはずのシェアとはそれほど巨大であり、同時にイキって怒らせた瞬間マジでやばい眠れる獅子であるといえます。

そこをブロックチェーン!!ブロックチェーン!!フィンテックイエー!!と言って無邪気に参入してくる新進気鋭のベンチャー企業たちのことはマジでうざいと思っており、隙あらば資金を投入して言うことを聞かせるか、めちゃくちゃ邪魔してやりたいのが本音のところです。ところが彼らはハイテク企業帝国のシリコンバレーで起業せず、ダラスとかアリゾナとか、イスラエルで起業しやがる。ICOするから金もいらんとか言いやがる。本当にうざいことこの上ないわけですね。まあ厳密には違いますけど、ざっくりいうとそう。

冨と権力の分散化へ

このように、アメリカングローバリゼーションハイテク帝国はひとつの終焉を迎えつつあるなか、次の時代のひとつのシナリオ(どうなるかは全然わからない)として、「ブロックチェーンと新興テックによる富と権力の分散化」が描かれています。同時にハイテク企業にとっては巨大な脅威であるため、彼らのトップは仮想通貨やブロックチェーンについてコメントするとき、慎重に言葉を選ぶのです。(選ぶべきなんだけど、実際すごいうそつくよね)

さて、このnoteの中で徹底的に無視された要素がひとつあります。めんどくさかったから省いたんですが、中国です。これも大事ですが、今日はここまで。では。

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た、種もみが~~~

あざす
外国株と仮想通貨に投資をしてるOLです。