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電話予約がんばりましたで賞。


えーと…ネットで予約できるかな?

病院、美容院、整骨院、整体、マッサージ…
私はインターネットでの予約を好む。
だいたいまずは予約フォームを探している。


買い物もネットを好み、楽天ポイントはニヤッとする運用益をあげる額を運用している。

電話などの瞬発的なコミュニケーションは、どうも後味が悪いことが多いのだ。
相手が、というより、母譲りの都合のいい人を演じ切っている自分に最近、喪失感がある。

だけど、たまに、ごくたまに電話しなければならない局面に出くわす。



今日がそのときでした。


電波を突き合わせる相手は、終始親切でいてくれるだろうか…。
グズだなぁ…と呆れず予約日を取り付けるところまで付き合ってくれるだろうか。
私はまたヘコヘコしてしまわないだろうか。


結果はもちろん無事予約完了。
よしよし。


この電話はとても緊張した。

だいたい電話せねば予約できぬところは古い形態なのに人気なところが多いんだよ。電話予約オンリーなんて自信と信頼と余裕の証なんだよ。
それゆえに期待も高まるのだが、電話口で「3ヶ月待ちです」と言われる覚悟を決めておかねばならない。
3ヶ月後もそこに行きたい保障などどこにあろうか。
それでキャンセルするときも電話なのだろう。あぁ気が変わったんだなとバレてしまうんだ。


そしてそういった電話口の人は大抵作業的だ。
「あぁあぁ…どいつもこいつも、せっかく設けた電話の少し高めハードルを越えて予約してくるんだよ。どんだけ来たいんだよ、ケッ。」と、思っているに違いない。人間というより欲深さの化身のような扱いを受けることになる。
馬鹿の一つ覚えだなぁ、のため息を漏らされる。
この化身と縁を切るかのごとく、受話器をガチャンッと切るのだ。

電話先は、肩こり腰痛の治療院。
「とりあえず運動しろよこのグータラめ」と先入観を持たれることはそもそも避けられないんだし、全ては妥当な扱いかもしれない。




というのは完全なる思い込みで、今日の電話口の人はとてもとてもやさしかった。
人気なことに間違いはないようでなかなか電話が繋がらなかった。が、こちらが「かしこまりました」と返してしまうほど丁寧で親切だった。
「明日14:00」と手書きした私のメモも、なかなか可愛い字だった。


きっと、髪は癖っ毛でショートとボブの間くらいの長さ。
微笑んだ目がまぶたの上のたるみのせいで線になり、ハリはないがツヤがいい肌をした根菜料理が得意な50代の女性、という感じかなぁと想像した。



年齢以外、まるまんま母だった。



そんな感じで、すっかり安心した。
もうまさに、予約完了って感じだ。
これぞ予約だ。

予約って、こうでなくちゃ、電話でなくちゃ!とすら思っている。



明日、行くのがもっともっと楽しみになった。

あと、ゴッドハンドってどうなんだろう。言葉だけでは胡散臭い感じがしているがどうなんだろう。
「あぁ…あぁ、なんか軽くなった感じがする気がしますハイ!」とかって、また都合のいい人になってしまわないだろうかどうだろうか。
まあ大丈夫だ、だって電話口のあの人が居るのだから。大丈夫。


明日、肩こり腰痛が軽くなった暁には、
根菜を買い、煮込み系のごちそう料理を作ろうと思います。


母にレシピを尋ねる電話でもしてみようか。

あと、最近ハマっているティラミスも買って帰ろうと思います。欲の化身として。


・・・・おしまい・・・・


電話、もう全般的に苦手です。

帰る場所もないのに明日早くもないのに、そもそも2時3時まで起きてるのも平気なのに、それでもサヨナラするのって、難しくないですか?


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