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土屋太鳳と個人的留年の危機の話

https://www.chunichi.co.jp/article/73888

土屋太鳳が大学卒業目指して背水の陣「8年生でラストチャンスなので…」
土屋は女優として活躍しながら2013年4月に日本女子体育大学に入学。体育学部の運動科学科で舞踊学を専攻している。今年が8年目で卒業へのラストチャンスとなっていた。

土屋太鳳。

今は改名されましたが、清水富美加がバラエティ番組で土屋太鳳のことを「いつ死んでも天国行き確実な良い子」と評していた。
上手いこと言うもんだなと感心すると同時に、よっぽど「良いこ」なんやなぁ、と思ったもんである。
なかなかいないですよね。私だと、1ヶ月準備期間があっても、天国行きを獲得するのは難しい気がする。

でも、そんな「良い子」でも、もしくはそれ故に留年を重ねているという。自分の卒業単位が報じられる職業ってのは、大変だ。

私はと言えば。

大学4年生の終盤。大学生最後の1〜2ヶ月間。

同級生は卒業旅行に行ったり、旅行に行ったり、旅に出たりしていたが、私は学生街の7畳とないワンルームに缶詰な生活だった。

それはなぜか。

ひとえに、単位の取得がギリギリだったからである。

1年に取得できる単位が40単位。卒業に必要なのは、130単位未満。
ということは、真面目に単位を取れば、40単位×3年=120単位で、4年生のときには、数単位だけとれば良く、4年生は学校に行く必要がなくなる。

だが、私は怠惰な生活を送り続けたことにより、4年生のときに、フル単(つまり40単位)を取得してようやく、卒業までの単位に±ゼロというところだった。

背水の陣である。

卒業旅行に行きたい気持ちはあれど、みなと一緒に海外に行きたいのだが、実家の父親がパスポートを送ってくれなかった。

「単位を落としたその瞬間に、アメリカにいたらどうするんだ」
「もしかしたら、頼み込めば単位をくれるかもしれないだろう、日本にいなさい。」

頼み込めばって、カタギじゃない「頼み方」でもする気なんだろうか。
おそらく、父親の「大学感覚」は、学生運動やら東大紛争あたりで止まっている。
反論したいが、パスポートが無いと出国もできない。

そんなわけで、数少ない同級生の友人たちが、方方に遊びに出かける中、私は日本にいなくてはならなくなったのである。

だが、連帯する仲間はいて、ひとりではなかった。
どちらかというと、ひとりの時間がとれず、イライラしていた。
7畳のワンルームには、私以外に3〜4名の友人が泊まっていたからである。

A:同級生。就職先が東京で無いため、家を引き払うが、実家には帰らず、私の家に来た。
B:同級生だが、2浪したため、まだ大阪で大学生。春休みで東京に遊びに来て、私の家に来た。
C:同級生。留年が決まった。彼も大阪の大学に通っていたが、私とA・Bがいるんならと、私の家に来た。

主に、こんな感じだ。

問題はこの「C」。

「C」は、少し前からAKB48にハマっており、東京に遊びに来たのも、我々に会う目的もあったが、劇場や握手会やライブなどに参加するため、でもあった。

彼は、「篠田麻里子」推しで、麻里子さま、麻里子さま、と大変うるさかった。

この「C」が、私のパソコンで、勝手にAKB関連の動画を再生し始めたのである。

2010年2〜3月当時、スマホはまだない。厳密にはあるけれども、まるで普及していない。
私の家には、ディスプレイと呼べるものは、TVチューナー付きのパソコンしかない。

「C」はその虎の子のパソコンを勝手に使用し、当時は大量にアップされていた、「AKBINGO」やら「週刊AKB」やらの、AKB48が出演するテレビ番組を、延々と我々に見せた。

この麻里子さまが可愛い。
お前らも、「推し」を見つけろ
コールを覚えなければ(合いの手、とでも言うのか)
などなど。

当初、私および「A」と「B」は、呆れながら「C」を眺めていたが、めげずに毎日動画を観させられたため、なんだかその気になってきた。

夜まで動画をみんなで鑑賞。
AKB48が総出演していたドラマ「マジすか学園」を、全員でリアルタイム視聴。
朝になったら、朝マックかすき家で腹を満たし、夕方まで寝る
起きたら、また動画を鑑賞。以下同文。

反省も改善も総括もない、極限まで弛緩した毎日。

そういう生活を送ると、1ヶ月もすれば、立派なAKBファンが出来上がってしまったのである。
大学生が思い出づくりに励む最後の休み期間を、私はAKBに捧げることになってしまった。

単位をとっておけば、旅行に行けたし、AKBにハマることもなかった。
良いのか悪いのかはよくわからんが、一点未だに後悔しているのは、結構な頻度で、「自分が留年したことを知る」という設定の悪夢を見ることだ。

太鳳ちゃんも、そんな悪夢にうなされてないといいですよね、、、気持ち悪い心配ですが。



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