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日記7


秋のモテギが終わり、冬の間はあまり自転車に乗らず、ローラーもほとんどやらなくなった。
そのかわり筋トレだけ続けた。
しかも基本的にバックスクワットのみ。
遺伝子検査で遅筋タイプという想定外の結果を受けて、低負荷高レップのバックスクワットを週1〜2回、そこそこ追い込んできた。
ハーフからパラレル、フルからフルボトムへと深さも少しずつ変化させる。
特に計画的にやってたわけではないが、毎回必ず少しずつ強度を上げていった。
そのおかげか、単純に食い過ぎか、体重は増えに増えてMAX83kgまで増量。
おかげでパワーアップ!自転車も進む進む!
と、そんな単純なものではなく、パワーの数値的にはたぶんそれほど変わっていない。
ただ体幹の安定感が増した気がするので、フォームやペダリングの幅が広がった気がする。
気がする気がする。
でも最近はコレが重要なのかなー、と思うようになった。
年齢的にも環境的にも、パワーを追い求めるトレーニングが厳しくなっていくので、技術的なものを上げていきたい。

そうまエンデューロ

昨年はクラス3位で表彰台に乗れた、そうまエンデューロに再びエントリー。
得意な平坦だけど、5km毎に180度折り返しで苦手なインターバルがかかりまくる、得意で苦手なコース。
エントリークラスはマスタークラス、上級者クラス、中級者クラス…とあるが、昨年表彰台乗ってて中級者は失礼かと思って上級者クラスにエントリー。
蓋開けたら昨年1位2位の人が中級者でエントリーしてるじゃん……なんか恥ずかしい…。
さらに上位のマスタークラスは実業団とかのホントのガチ勢な模様。

レース2日前の朝、起床と同時に目眩、下痢かつ嘔吐…。
おそらく食あたり。
フラフラで15時から出勤し、事務処理だけして帰宅。
食事は殆ど取れず…。
レース当日の朝は軽い下痢気味だったが、なんとか走れそう。
2日間ほとんど食事できていなかったので体重がかなり落ちていた。
DNSがよぎったけど、まぁ子供達の小旅行を兼ねてるので気負わず走る事に。

受付は当日10時40分までと余裕があるので、朝5時に一家で出発。
福島方面に行くのは渋滞もなくストレス無いのが良い。3時間半くらいで到着。
到着したら立石さんと落ちあい、適当にそこらへんをクルクル回ってアップ。
途中、星くんに声をかけてもらう。
ひっさびさなのに凄い元気に声かけて貰ってなんだか嬉しい。めっちゃ良い子だわ。 
友達と来ているようだったのでひとまずお別れ。

エンデューロ開始15分くらい前にちょっとした事件があった気がするけど、筆舌に尽くし難いので心に留めておくだけにしよう。

レース開始

日産GT-Rに先導され、まずはパレードラン。
さて行くかーと気合いを入れ出した所で集団が完全に停止。
そしてみんなでハイチーズ。
ちなみに今レース中。
みんな苦笑い。
首かしげながら再スタート。

スタート直後は海からの超向かい風。 
体重あるぶんアドバンテージがある感じはする。けどこーいう時はいつの間にか踏みすぎてしまうので先頭は短く回す。
向かい風がキツイせいか、集団が密着してる気がする。
真ん中に入ると左右と触れ合いそうなくらい近くて神経使う。
実際、何周目かでハスったようですぐ近くで落車が起きた。
なるべくリスクが少なくて風を受けにくい集団右側を走りたいところ。

5kmで鬼門の折り返し。
片側1車線を180度ターンするのだけど、先頭の数人以外はほぼ0キロスタートとなる。
ここでなるべく踏みたくないので、できるだけ先頭付近を維持、ゆっくり加速して集団に入る作戦。
追い風区間は軽く踏んで50キロオーバー、踏むと60キロ近く出てしまう。
普段の練習で前引いてる時くらいのパワーで走っているとすぐ先頭に出てしまう。
せっかく先頭に出てるし、それほどキツくないから後ろをジワジワ攻撃するつもりで強めに先頭を引いてみたりする。
ちょうど家族が見てる所を通過する時に先頭引いてるとこ見せてやりたいし…ってのが本音かも。
お陰で2年連続で公式YouTubeのサムネゲットできた。

70分ほど経過した折り返しの加速で左ふくらはぎに攣る前兆。
あー、またやってしまったなぁ…
どうも余裕を感じてると楽しくて無駄に踏んでしまうんだよなぁー
思い返したら水分補給も足りてなかった。
ちなみに補給は、パラチノース&マルトデキストリン&果糖&ウルトラミネラルタブレット4錠、水で割って600cc。
背中に250cc。これはスタート時に半分飲んだ。
実質90分くらいのレースだからこんなもん。
だけどレース終わったらこれらが半分くらい残ってた。
意識して飲まないといかんな。

攣りだしてからは先頭は控えて集団に埋もれる。
けどもう終盤で強度が下がることはない。
攣り出すと良くなる事はまずないので、なんとか踏まないように走る。
踏まないように走ると折り返しで千切れそうになる。
最後の向かい風区間への折り返しで先頭からかなり離されたが、向かい風は比較的得意なのでなんとか追いつくスピードを維持して走る。
その際に上位クラスのチーム右京の選手が集団から落ちてきてハンドルを叩いて悔しがっていた。スピードに乗っていた僕は声をかけて風除けとなり一緒に集団復帰した。
この時は、あれ、今めっちゃイケてたんじゃない!?と自分を褒めて奮い立たせた。

最後の向かい風区間で上位クラスの選手がアタックをかけたが、集団は見送っていた。
流石に追い風区間で吸収されるかと思ったがそのまま逃げ切ったそうだ。凄い。
最後折り返しの加速では脚が攣りまくっていたのでゆっくりと加速。 
折り返し直後は集団が縦に伸びる。
最後尾につけるが復帰する脚は残っている。
集団から脱落してくる人を風除けに使い、徐々に集団に近づいていく。
すでに60キロ近いスピードが出ており、集団よりもスピードが乗っていたので一気に抜いてやろうとした瞬間、目の前で爆発したように集団落車。
自転車と人間が目の前の道路を塞ぐ。
加速中で超集中している状態だからか、冷静に対向車線に人がいない事を確認、倒れた人の頭の30cm横をかわす事ができた。
ヘルメットのバイザーのようなものが左肩をかすった。
落車した人達が心配だったが、ゴールまで残り2km。
周囲は誰も居ない。ソロTTモード開始。
脚は攣っているが、回すペダリングならなんとかイケる。
チラホラいる前の人達よりもかなりスピードは乗っていた。
途中抜いた人に、あそこから追い上げてきたのかよー!
と言われてテンション上げて頂き加速。
さらに4〜5人抜いてゴール。

ゴール時、前に数人居たので自分の順位はよくわからなかった。
立石さん&家族と合流して上級者クラス1位ということを知る。
え、まさかのクラス優勝?

て事で表彰式。
いつかは表彰台の真ん中で子供を乗せて上がりたいと思っていたが、いきなりその時がやってきた。
22年のモテギで年代別優勝した時は表彰されるのを知らずに帰ってしまったので、今度こそ!と考えていた。
長男は表彰台に乗るのをなぜか毎回いやがるのだが、最後のチャンスかもしれないので今回こそはと、ゲーム買ってあげるから!と無理矢理乗って貰った。
ちょっと汚い手を使ったが、念願の、表彰台真ん中に子供全員乗せることができた。

立石さんと星くんには表彰式までお付き合い頂いた。 
余韻を共有できる仲間がいるのは本当にありがたい。

帰り際に浪江の道の駅に寄る。
一般の人に紛れて一人だけゼッケンの付いたレーサージャージで闊歩する。
去年もnoteに書いたが、今回のレースは福島復興サイクルロードレースである。
復興の一助の為なら消費は厭わない。
一個1000円くらいするクレープ、普段なら皆んなでチビチビと分け与えながら食るが、今日くらいはいくらでも食え!と一人一個食べ、お土産なども買い漁る。
普段とは違う父の太っ腹っぷりに子供達は嬉しそうだ。
見たか子供達、これがチャンピオンの力だ。

つい先日まで下痢で苦しんでいたチャンピオンはアイスやらクレープやらを恐る恐る食べるのであった。

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