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プレイリスト「2020」前編

 早いもので、今年も終わりのようだ。今年も今年とて私はオタクであったし、私の一年は音楽によって救われ、音楽によって狂わせられたものになった。

 さて、今年は超絶掛け持ちオタク(J-POPにもK-POPにもC-POPにも推しがいる)こと私の2020年にリリースされた曲のプレイリストを公開することにした。せっかく公開するわけなので、初noteでプレイリストに入れた曲を説明していくことにする。

このnoteは48曲、22000字ほどある。最初は22000字を一つの記事にしていたが、あまりにも重くなったので前編後編で分けて公開する。

目次から好きな曲や気になる曲、気になるアーティストを選んで読んでいただくもよし、ちょこちょこ読んで完走していただくもよし。自由に読んでいただけたら嬉しい。

私は音楽歴は14年ほどあるが、やってきた音楽は全てクラシックなのでポップスに関する知識はほとんどない。ただ音楽が好きな高校生がひたすら自分の思うことを書き連ねているだけなので専門性のなさについてはご容赦いただきたい。

 ちなみにプレイリストは私がふと思い出したときに追加された曲が多いので、順不同である。

・曲名(歌手名)

1. WANNABE (ITZY)

言わずもがな、今年の上半期に私が救われた曲No.1はITZYのWANNABEだろう。ITZYはTWICEなどが所属するJYP Entertainmentの女性グループで、女の子も憧れるガールクラッシュコンセプトのグループだ。

WANNABEは、サビの「I don't wanna be somebody just wanna be me」という歌詞に代表される通り、誰に何を言われても私は私の道を進む、といった内容の歌詞である。今年の上半期は私自身が自分の進路について色々悩んだ時期でもあった故に、このサビの歌詞を思い出しては自分を鼓舞していた。

よく言われる言葉ではあるが、自分で決めた道と人に決められた道、どうせ後悔するのなら自分で決めた道の方がいいに決まっている。なりたい私になるために日々、自分を突き進めるのが一番だ。

2.TWILIGHT (WEi)

これは私が今年狂わされた曲の方である。まさかメンバーの名前を一人も知らないグループの曲をこんなに聞くことになろうとは思っていなかった。

WEiは新人男性グループでPRODUCE X 101に出ていた子がいるのは知っているがそれ以外は本当にわからない。だが曲は本当に良くて、好みなのだ。というのも、私が敬愛するコンポーザー、PENTAGONのフイとFlow Blowが手掛けている曲だからである。この曲はジャンルで分けるならオルタナティブR&Bポップというらしい。

とにかく軽やかできれいな曲調で、ここ最近赤と黒のコンセプトで重低音が目立つ楽曲が多いK-POP男性グループ界ではかなり目立つ美しい曲だ。

3.FIESTA (IZ*ONE)

名曲。IZ*ONEが誕生したオーディション番組、PRODUCE48の投票操作疑惑が起こってから3ヶ月活動休止になり、活動休止開けの新曲がこのFIESTAだった。

好きな歌詞を引用しようと思ったら1番全ての歌詞を引用する羽目になるので、特に紹介したい歌詞だけ紹介したい。

때가 왔어(時が来た)

오랜 기다림을 끝내(待ち続けた時間の終わり)

_________________

눈빛은 어느샌가 짙어져 있는 걸(眼差しはいつの間にか深くなっているみたい)

나의 시간이 됐어(私の時間が来た)

この歌詞の通り、彼女たちは待ち続ける間に眼差しをさらに深め、更に煌びやかな姿でカムバックした。私はたびたびアイドルグループを他の物に形容するならば何になるだろう、と考えることがあるが、IZ*ONEはキラキラな宝箱に入った色とりどりの色あせない花々だと思う。

そして彼女たちの華々しさをもっと引き立てるのが、このMVの映像美だ。このMVは韓国の映像制作会社として名の知れているRigend Filmの作品である。私は視覚と聴覚で得た情報を合わせて初めて成り立つ音楽があると考えているのだが、FIESTAがいい例だと感じる。

WIZ*ONEとして救われたのがこの曲だった。

(余談:IZ*ONEは日本語バージョンの歌詞を日本人メンバーが訳すことで話題になったが、FIESTAの日本語訳(宮脇咲良訳)が歌詞の美しさがそのまま日本語になっていて感動する。)

4.Oh my god ((G)-IDLE)

私が完全に(G)-IDLEに狂わされたのはこのOh my godという曲だろう。

(G)-IDLEはCUBE Entertainmentに所属する女性グループで、女性グループにはまだ珍しい、セルフプロデュースアイドルでもある。リーダーのソヨンが天才的プロデューサーとして知られており、このOh my godもソヨンが作詞作曲に参加している。

ソヨンが無機質な白い空間で一人で踊るシーンから始まるMVは、曲と同様に強烈な印象を与える。特に、ガールズグループのMVで泥をかぶるような演出が今までされてきたことはほぼなかっただろう。摩訶不思議で惹かれる曲調と映像で成るこの曲は、先ほど述べた視覚と聴覚で得た情報を合わせて初めて成り立つ音楽のもう一つの良い例である。

IZ*ONEがキラキラな宝箱に入った色とりどりの色あせない花々ならば、(G)-IDLEは開いたらその世界に迷い込んでしまう不思議な絵本とでも例えようか。MVにも見られる、特にスジンをはじめとするメンバーの「好きになってしまったら終わり」といった雰囲気を感じるビジュアルは、唯一無二で、惹かれるポイントだ。

それと、時に無機質なピアノの音は狂いそうになる印象を与えることがあるが、その効果のせいかこの曲は摩訶不思議な雰囲気が漂っているように感じる。

(余談:シュファのソロカット、紅白の小林幸子の衣装を彷彿とさせる…)

5.DUMDi DUMDi ((G)-IDLE)

前述のOh My Godの次の(G)-IDLEの作品がこのDUMDi DUMDiである。

前作で摩訶不思議な世界観を表現した彼女たちは2020年2作目となるDUMDi DUMDiは夏らしい(G)-IDLEを、ということでトロピカルサウンドがベースとなった曲にムーンバートンリズムが合わさった曲調にしたそうだ。しかし、ダークな彼女たちのイメージを翻す明るい曲の中でも彼女たちらしい雰囲気が散りばめられた作品だと感じる。

特にメンバーが扮する女優やカウガールや飲食店のバイトなどのいつもは別々のバックグラウンドを持って生活する人達が、この夏は「ここ」に集まるというストーリーのあるMVは、1人1人個性がある(=I、私)メンバー達(=、韓国語で"~たち"の意)が集まったという彼女たちのグループ名を表しているようである。

この夏は狂ったようにDUMDi DUMDiを聞いていた。

(余談:夏の(G)-IDLEはスジンのタトゥーが見えるからとても良い)

6.Nonstop (OH MY GIRL)

今年の上半期大流行した曲といえば、OH MY GIRLのNonstopではないだろうか。

彼女たちが4月にNonstopをリリースする少し前、2月あたりに載った某雑誌の記事で私はOH MY GIRLを知ったので、Nonstopリリース後にどんどん知名度が上がっていく様子を見て感動した記憶がある。

明るくポップな曲調と爽やかなメンバーのビジュアル、サビの「살짝설렜어난(ちょっとキュンとした)」というかわいらしい歌詞、全部にこっちがキュンとするような新曲だった。

私を含めたK-POP好きが唐突に彼女たちのかわいさに狂わされた曲だろう。

7.Dolphin (OH MY GIRL)

Nonstopとほぼ同時に大人気になったのがNonstopをタイトル曲とするアルバム、「NONSTOP」のカップリング曲のDolphinだ。

流行ったきっかけとなったのは、私が思うにこの動画である。

音楽番組「Music Bank」のMCであるOH MY GIRLアリンとTXTスビンのコラボステージで披露されたDolphinの映像は様々なSNSで拡散されて、今や本家のスペシャルクリップを大きく上回る2000万回以上の再生回数となった。

Nonstop同様のかわいらしくキャッチーな曲調や歌詞、ダンスに加え、フレッシュな2人のビジュアルが話題を呼んだと考えている。

Da Da Da Daというリズムと曲全体の爽やかさに狂わされた人も少なくないはずである。

(余談:この続きのTXTの9와4분의3승강장에서 너를기다려(9と4分の3番線で君を待つ)のカバーもかわいいのでどうぞ)

8. Daisy (PENTAGON)

今年私が狂わされたアーティストNo.1は確実にPENTAGONである。PENTAGONとの出会いなどは話し始めると終わらなくなるのでここでは割愛する。

過去の愛に狂い、苦しむ心をオルタナティブロックの強烈なサウンドに乗せて昇華した曲がPENTAGONの新曲、Daisyである。PENTAGONもいわゆる作詞作曲アイドルで、この曲もメンバーのフイが作曲、フイ、ウソクが作詞した。

Daisyを収録したアルバム「WE:TH」は共感をテーマにして作られたアルバムだそうだ。特にDaisyの歌詞の「그냥 불행하길 바라(幸せでなければいいのに)」と「결국엔 행북해야 돼(最後は幸せでなければいけない)」には「僕といない君など幸せでなければいい」という気持ちと「君には結局幸せでいてほしい」という気持ちがせめぎ合う様子が描かれており、共感を呼んだ(らしい)(意味深)。

この「好きが故に自分といない相手の幸せが簡単には願えない」という内容の歌詞は=LOVEの「ズルいよ ズルいね」の歌詞の「不幸になってほしいなんて思ってないよだから幸せにはならないで」という部分を彷彿とさせる。ただ、この2曲の興味深い点が、両曲の間には微妙な感情のずれもあり、安易に「男版ズルいよ ズルいね」や「女版Daisy」と呼べないところである。

(=LOVEのズルいよ ズルいね)

(余談:この前、「深い苦しみが深い共感を生む」という話を聞いたときDaisyのことをふと思い出して合点がいった。)

9. 神메뉴 (Stray Kids)

Stray Kidsが今年大きく知名度を上げたのはこの神메뉴(神メニュー)のおかげではないだろうか。

私が初めてStray Kidsのパフォーマンスを見たのは、彼らの先輩であるTWICEのFANCYのカバーステージだったので、久々に見たStray Kidsが料理しているいかつい人達になっていたのでかなり驚いた。

(FANCYのカバーステージ)

PENTAGON同様、Stray Kidsも作詞作曲ドルであり、メンバーのバンチャン、チャンビン、ハンで構成されるプロデュースチーム、3RACHAが作詞作曲を行っている。

歌詞の中には「Cooking like a chef I'm a five star 미슐랭(ミシュラン)」様々な比喩が用いられており、自分たちの楽曲を料理に例えるかのような表現は珍しく、ユニークである。

「이게 우리 탕 탕 탕탕(これが俺らのスープ)DU DU DU DU DU DU」というリズミカルな歌詞と強烈なサウンドは強く耳に残るし、「잠깐 떠나간다 해도」からのきれいな4つ打ちは強さの中の冷静さを連想させる。

神メニューが大きく話題を呼んだのはその楽曲の良さももちろんだが、神メニューカムバ期間に披露された00s(様々なグループの2000年生まれのメンバーたちが集まったユニット)のRed VelvetのPSYCHOのカバーステージでのStray Kidsのメンバー、ヒョンジンの様子も後押ししたと感じる。

男性グループがPSYCHOをカバーするだけでもなかなかアガるものがあるが、この中で唯一の金髪、長髪で人間離れしたヒョンジンのビジュアルは、当時大きな話題を呼んだ。

10. Back Door (Stray Kids)

このBack Doorは、神메뉴を収録するアルバム「GO生」のリパッケージアルバム、「IN生」のタイトル曲である。ちなみにこの曲も先ほど紹介した3RACHAが作詞作曲している。

神메뉴の楽しいお祭り騒ぎをそのまま続けたいなら部外者が立ち入り禁止のBack Doorに入って一緒に続けよう、といった内容の歌詞にぴったりの強烈なお祭りを彷彿とさせるアップテンポな曲だ。

「관계자 외 출입금지 여긴 Back Door」の部分のドアをノックするようなフリと直後に入るノック音でコンセプトを忠実に再現しているのもまた面白い。

ちなみにStray Kidsはシンセとかドラムを効果的かつ分かりやすく使う印象があるのでそのせいかオフボーカル音源が作りやすい。

11. HELICOPTER (CLC)

自分たちの未来へ飛んでいく様子をヘリコプターの離陸に例えた曲がこのHELICOPTERである。

作詞にはメンバーのイェウンも参加しており、トラップポップとEDMパワーハウスジャンルの力強い曲調に力強い歌詞で曲を完成させている。

中堅グループが自分たちの未来への希望を描く曲を出すのは私はどこの界隈でも珍しいように思うので今回のCLCのHELICOPTERはそういった意味でも私にとって印象深いものとなった。

どのメンバーも美しさの中に強さを秘めたビジュアルで、曲のコンセプトが忠実に再現されていた。

12. Twenty-Twenty (PENTAGON)

あなたの好きな曲のジャンルは何ですか?と聞かれたら、私はTwenty-Twentです、と答えるだろう。それほど私の好みドンピシャな曲がこのTwenty-Twentyである。

この曲はウェブドラマ「Twenty-Twenty」のOST(主題歌)としてPENTAGONのキノが作曲、キノとウソクが作詞した楽曲だ。イントロのピアノの綺麗な和音と、綺麗なメロディー、4つ打ちのリズムが耳馴染を良くしている。

20歳になった今、線を超えて大きく羽ばたきたい、といった内容の歌詞だが、さまざまな感情がものすごくきれいな言葉で紡がれているのもキノの作詞曲らしいと感じる。特に「언젠가 지금의 내가 한 편의 시가 되어 그 위에 꽃피우길(いつか今の僕が一つの詩になってその上に花を咲かせられるように)」はとてもきれいな比喩表現だと思う。

ドラマ「Twenty-Twenty」はもともと見ていなかったのだが、この前第一話を見て、ドラマのストーリーと曲の歌詞がかなり一致していたことに驚いた。個人的には1番がダヒ、2番がヒョンジンのことを表しているのではないかと感じた。今ならGYAO!で字幕付きで配信されているので、歌と共にチェックして2倍楽しんでほしい。

13. Tag Me (@Me) (Weeekly)

今年の新人の中で個人的ダントツ1位はWeeeklyだ。

最近新人でも大人びたコンセプトでデビューするグループが多い中、現役高校生と中学生が多いWeeeklyは等身大のコンセプトでデビューした。何よりかわいくて、活発で、元気が出て、幸せにしてくれる、新人なのにどこか懐かしさを感じるのがWeeeklyである。どこか懐かしさを感じるのは私が好きだった少女時代もTWICE(特に初期)もそういう雰囲気だったからだろうか。Weeeklyのことになるとどこぞの新興宗教かのような説明しかできなくなってしまうのが惜しい。

そんなかわいくて活発で元気が出て幸せにしてくれるWeeeklyはデビュー曲も彼女たちにぴったりなポップで快活な曲だ。聞いただけで楽しい気分になれる。特にサビの部分は耳に残りやすく、気づいたらリピートしている。歌詞もかわいらしく「매일 학교, 집, 학교, 집 지루하잖아 그럼 책 덮고 일어나(毎日学校、家、学校、家、って退屈じゃない? なら本を閉じて立ち上がって)」といった学校コンセプトにあった歌詞だ。歌いだしだけでこんなにわくわくすることがあるだろうか。私も本を閉じて立ち上がりたい。

リアルな話をすると大手事務所所属ではなくてデビュー曲でここまでのクオリティの曲とMVを出せるグループはなかなかいないので、PlayMはかなり彼女たちに力を入れていると感じる。毎回のカムバが楽しみでたまらない。

14. Not Shy (ITZY)

ITZYが初めて愛について歌った曲がNot Shyだ。だが愛をテーマにしてもITZYらしいガールクラッシュの雰囲気は失われておらず、曲全体としては「私が好きなんだから好きって言っていいじゃない」といった堂々としたテーマである。

特に「기다려 왜 기다려서 뭐해(待ってって何?待ってどうするの?)」といった歌詞は愛を恥ずかし気なく堂々と伝える様子がうかがわれる。

ここでもしかしたら、このMVのビンテージな雰囲気が(G)-IDLEのDUMDi DUMDiと似ていると感じる方もいるのではないだろうか。私もその一人である。実は両グループのカムバックの後にNYLON KOREA(ファッション誌)のこんな記事を見た。

この記事では「今年の秋にも絶対に人気のあるボヘミアンルックをリアルウェイ(日常)で楽しみたいなら?」というようにビンテージなアイテムをいかにして日常的なファッションに取り入れるかが紹介されている。このように流行りのファッションが音楽にも関わってくることがあるのはとても興味深いと思った。

15. 無限大 (JO1)

JO1は昨年放送された「PRODUCE 101 JAPAN」というオーディション番組から誕生した、新進気鋭のボーイズグループである。

「PRODUCE」シリーズは前述したIZ*ONEや大人気を誇ったI.O.I、WANNA ONE、X1を生み出した韓国のオーディション番組だ。その日本版である「PRODUCE 101 JAPAN」が開催されるということだったので、私はこの番組を見始めた。1pick(推し)が無事デビューしたのと、「日本のアイドル界を変える」というあるメンバーの言葉が忘れられず、今も私が推しているグループである。

さて、そんな彼らのデビュー曲である無限大は韓国でレコーディングやMV撮影がされている。そう言われてみるとなんとなくMVに「Kっぽさ」を感じるのではないだろうか。

ピアノの和音から始まるきれいな雰囲気の漂う4つ打ちのこの曲は全体的に上品さとしなやかさ、力強さという「JO1らしさ」が感じられる。特にサビの歌詞「次を見てほしいよ」は彼らからの強いメッセージだろう。オーディション番組で誕生したグループは、大体が誕生直後は大きく注目されて、だんだんと注目されなくなるのが常であるが、JO1はそれに対し「次を見てほしいよ」とデビュー曲で訴えかけた。この先の自分たちにも期待していてという分かりやすいメッセージに、初めて聞いたときは良い意味で大きな衝撃を受けた。

(余談:JO1はバラエティーになると唐突に「吉本所属のアイドル」というコピーを打ち出しがちなのだが、正確に言うならば「吉本とCJ ENMの合弁会社(LAPONE)所属」である。持ち分比率は7:3でCJ ENMの方が多い。CJ ENMとは食べ物からエンタメまで様々な事業を取り扱っている韓国の大企業CJのエンタメ部門で、K-POPのオタクなら必ず聞く「Mnet」というPRODUCE系のオーディション番組も放送していたチャンネルは、CJ ENMの運営するチャンネルである。)

16. OH-EH-OH (JO1)

これはJO1の2ndシングルSTARGAZERのタイトル曲であり、私が一番好きなJO1の曲である。前述したように、K-POPとの深いかかわりを持つJO1はなんと、私の敬愛するコンポーザー(2回目)のフイ(とMinit)から楽曲提供を受けたのだ。

まずこの音源が少しだけ公開された時点で「フイっぽい曲だな」とは感じていたが、まさか本当にフイが携わっていると思わなかったので、この数時間後に出た音楽番組の楽曲クレジットに「HUI」と書いてあった時は大声を出してひっくり返った。と同時に、数時間ぐらい本物のあのフイが作ったのか信じられなくてJ-WIDというJASRACのデータベース検索サービスで他の「HUI」がいないかめちゃくちゃ検索した。

「輝くあの空へ」の高音で雰囲気をあげたあとに「声を Eh-Oh」で落とすのはさすがに天才の所業すぎる。4つ打ちの力強い曲調の間にここで一旦冷静になるかのような曲の作り方があまりにもおしゃれすぎて何回聞いても新鮮に驚く。

ただ、1つだけ残念な点があるとするのならこのMVである。個人的にはただただ「なんでこうなった?」という感情にしかならない。ドラマ仕立てのMVは沢山存在するが、曲の途中で切ってドラマが入ってきた時は悲しくなった。先ほどから登場する「視覚と聴覚で得た情報を合わせて初めて成り立つ音楽」という概念の真逆を行くMVだと感じてしまう。

17. GO (JO1)

GOはSTARGAZERに収録されたカップリング曲である。どことなくお上品な雰囲気が漂っているJO1にはぴったりの曲だ。

4つ打ちのリズムにきれいな音色(おんしょく)のシンセが目立つ曲で、私は特に「Red Alert 侵入者警報」のところからのラップパートの裏で聞こえるアジアっぽい音が好みである。

「I'm Star Sailor」や「My Galaxy」という歌詞にもあるようにこの曲は宇宙船、宇宙をイメージした曲らしい。ちなみに最初のメンバーが組み合わさって右左に動く振り付けは宇宙船とそれを操作するメンバーを表しているそうだ。

18. Stay Tonight (CHUNG HA)

チョンハはPRODUCEシリーズのシーズン1「PRODUCE 101」で結成されたI.O.Iの元メンバーで、今はソロで活動している歌手だ。

チョンハの強さと美しさを最大限に引き出す映像でこれも視覚と聴覚で得た情報を合わせて初めて成り立つ音楽だろう。

ある記事に「よりキム・チョンハらしくなっている」といったことが書かれていたが、本当にその通りだと思った。並大抵な言葉では言い表せない、チョンハのディーバとしての風格がさらに増したカムバックだった。

序盤の落ち着いたアジアンなハープの音色と対照的なサビ前、そしてそこからサビですっと落ちるのは圧巻である。

19. SPACESHIP (IZ*ONE)

これはIZ*ONEのはじけるようなかわいらしさを感じられる曲である。
曲自体もリズムよくかわいらしいうえに、かわいらしい歌詞、かわいらしいダンスまでそろっている。

IZ*ONEの中でも特にはじけるようなかわいらしさを持つ本田仁美と矢吹奈子の2人が掛け合いをする部分は見ているだけで楽しい気持ちにさせてくれる。

20. Kick It (NCT127)

SM所属グループNCTからNCT127が今年の3月に出したのがこの英雄である。

NCTとは簡潔に言うならメンバーがどんどん増えていく「拡張都市コンセプト」のグループで、2020年12月現在ではメンバーが23人いる。その中にNCT DREAM、NCT127、WayV、NCT Uというユニットが存在しており、他3つのユニットは基本メンバーは固定(仮)だがNCT Uだけは曲のコンセプトにあったメンバーが選抜されるというかなり複雑なシステムになっている。その中からこの英雄をリリースしたのはNCT127というわけである。

冒頭から終盤までずっと強烈なサウンドと頭から離れないキャッチーなサビが癖になって、何度もリピートしてしまう。

(余談:NCTの仕組みは最近ようやく理解できた。)

21. CAMEO (=LOVE)

先ほどPENTAGONのDaisyの時に比較対象にした「ズルいよ ズルいね」を歌っている=LOVEが今年の3月に出したのがこのCAMEOだ。

全体的にかわいいけどどこか裏がありそうな、一筋縄ではいかなそうな女の子を思わせるのがこの歌である。アジアンな曲調とメンバーのかわいらしい声が絶妙にマッチしている。

=LOVEとは指原莉乃がプロデューサーを務めるアイドルグループで、代々木アニメーション学院のバックアップのもと活動している。=LOVE全体としてはかわいらしい甘い雰囲気が漂っている。私が最近読んでいる「かわいい論」(著・四方田犬彦)に「日本文化のなかに少女的なるものの占める重要性」なる言葉があったが、まさに=LOVEはアイドル文化のなかでも少女的なかわいらしさを代表するようなグループであると感じる。

22. ALL IN (Stray Kids)

ALL INはStray Kidsの日本1stアルバムのタイトル曲である。

イントロでブラスの音が強烈に聞こえるのが特徴的だ。曲中にあるSiriの声のような「STOPの検索結果がありません」もユニークである。日本語曲になっても、曲全体に強さが見える「Stray Kidsらしさ」が出ていると感じた。

ALL INというのはポーカーにおいて手持ちのチップ全てを賭けるという意味を持つ用語「ALL-IN」のことだろう。「さあ ぶっぱなせ now」という歌詞もあるように瞬間瞬間に全てを賭けている彼ら自身のパフォーマンスのことを指しているように思った。

23. Make A Wish (Birthday Song) (NCT U)

この曲は先ほど紹介したNCTの中からコンセプトによってメンバーが入れ替わるユニットのNCT Uが出した曲である。

冒頭の狂いそうになる口笛の音やテンポの良さが癖になってずっと聞いてしまう。この曲はヒップホップベースのポップダンス曲というジャンルらしいがポップダンス曲というだけあってかなりダンスも激しい。

ちなみにこの曲は日本出身の2020年追加メンバー、ショウタロウのデビュー曲ともなる曲だ。ショウタロウはTikTokにダンス動画を投稿していたところSMに声をかけられて渡韓したのち、数ヶ月という驚異的な短さの練習期間でデビューした。この曲の中間にある首のアイソレーションをするフリが上手すぎて話題になった。

ショウタロウの固定カメラ

(余談:Birthday Songって何?)

この続きは後編で紹介しているのでぜひ。


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音楽が好きな高校生