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海外ドラマ「王室弁護士 マーサ・コステロ」Season1

原題 Silk
製作 BBC
製作年 2011
キャスト マキシン・ピーク、ルパート・ペンリー=ジョーンズ、ニール・ステューク、ニーナ・ソサーニャ、トム・ヒューズ他
評価(10段階): ★★★★☆☆☆☆☆☆

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1話50分の全6話。(第一話は拡大版)
Season1はシューレーン法律事務所のマーサ・コステロが王室弁護士シルクを目指す。

内容を楽しむ以前に内容についていくのが難しい。
まず制度が違う国の話だからピンとこない部分も多い。まずはそのわからなかった制度から。

事務弁護士(barrister)と法廷弁護士(solicitor)という区別があるらしい。法廷弁護士は当事者から直接依頼を受けることができず、事務弁護士から依頼を受ける。その法廷弁護士はジュニア・バリスタと王室弁護士(勅選弁護士、クイーンズカウンセル、Q.C.とも)に分かれる。ジュニア・バリスタの中から大法官の推薦に基づき女王の任命で決まるのが原題の王室弁護士silk。
また、イギリスには私人訴追制度がある。その場合5話にあったように弁護士が検察官のような役目を果たす。

(参考文献:諸外国の司法制度概要)

制度的な分かりにくさのほかに気になった点。
登場人物が多く、人間関係を把握するのが大変なこと。名前だけ出てきたりもしてなかなか顔と名前が一致しない。
そして、依頼を受けて資料に目を通すのが1日前や下手すると1時間前だったりする。その上にドラマは裁判の場面を中心に進む。それだけではどんな事件なのか分かりにくい。事件の再現シーンを入れてくれたらよいのにと思うが、事務所の人間関係と複数案件を描くのでいっぱいいっぱいなのだろう。

同じ弁護士事務所で被告側と原告側で争うことに驚いた。
また、日本だと有罪か無罪かだけ本人に聞いてどう戦うかの方針は弁護士が独断決めている印象なのだが、あくまで依頼人がどうしたいかによって方針を決めているようだ。
一番印象的だったのは第4話の人種差別発言で告発された警察官の話。
差別風刺することは差別と戦う有効な方法なのかもしれない。でもそれを外部の人が見た時、差別として通報されてしまう。考えさせられる回だった。

軽く予備知識を入れたあとだからSeason2はもっと楽しめると期待。

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