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BS1スペシャル「なぜボイコットを決めたのか〜モスクワ五輪40年目の告白〜」

モスクワ五輪出場予定だった選手は柔道の山下、マラソンの瀬古など178人。ボイコットを決めたJOCの主なメンバーは、その代表選手を抱える競技団体の代表たち。なぜ彼らは自ら不参加の道を選んだのか。今回、当時非公開で行われたJOC総会の速記録や、日米首脳の書簡、政府からスポーツ界への水面下の働きかけを裏付ける内部文書などを独自に入手。決断に関わった当事者の証言を交えて、政治とスポーツのせめぎあいを描く。
(BS1スペシャル)

東京オリンピックが決まったいま、やっと気持ちを言えるようになったという元選手の言葉が重い。素直に応援する気持ちになれない、どうしても4年に一度あの時の思いがよみがえってしまうなどずっと気持ちの整理がつかないままなのだ。

一番感じたのは、なぜもっと早く議論しなかったのかということ。そして参加選手たちの声が届いていたのだろうかということ。

当時のアメリカ大統領はカーター。日本は大平正芳首相。
政府からはボイコットの要請があるなか、ぎりぎりまで少人数での参加を目指していたJOC会長柴田勝治。
参加エントリー締め切り直前に行われた密室会議。そこには河野謙三も参加していた。最後はJOC委員長の決定に従うという意見が大半を占めた。そこで柴田はボイコットもやむを得ないと発言。結果ボイコットが決まった。

他の国の対応はどうだったのか。
イギリスは政治がスポーツに介入すべきでないとして寄付金での参加を決定。西ドイツは徹底的に開かれた議論を行った上でボイコットを決定。ちなみにその時の選手代表は現IOC会長のバッハ氏。

スポーツ界は政治とどう向き合うのか。今回の大会延期の合意の場に山下泰裕会長の姿がなかったことはどう捉えればよいのか。
状況は大きく違えど、選手たちにモスクワ五輪のような思いをさせてはならない。
オリンピック開催を強引に進めるのでもなく、今の状況の開催は現実的に無理ではないかと諦めるでもない選択肢はないか。そのためにもっと議論が必要なのかもしれないと感じた。

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