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忙しい人のための哲学

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主に中央公論社の『世界の名著』シリーズから得た哲学や宗教についての知識を、そういった古典を読む暇のない人々に向けてわかりやすく解説していきます。
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忙しい人のための哲学「言葉」について

忙しい人のための哲学「言葉」について

【自己紹介】必要最低限のアルバイトをしながら、それ以外の時間を読書に費やし、中央公論社『世界の名著』シリーズを30巻以上読んだ僕が、そんな余暇を取れない人々に向けてわかりやすく哲学・思想について語ります。

【言葉について】(原始時代)人間が文明 (Civilization) と呼ばれる、非動物的な社会をつくるようになったのは約5000年前 = BC3000年頃と言われてます。
このころ既に話し言

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忙しい人のための哲学「わたし」とはなにか? (デカルト・仏教編)

忙しい人のための哲学「わたし」とはなにか? (デカルト・仏教編)

【自己紹介】主に中央公論社の『世界の名著』シリーズから得た哲学や宗教についての知識を、そういった古典を読む暇のない人々に向けてわかりやすく解説していきます。

【概要】デカルトの「われ思う、故にわれあり」という言葉は有名ですが、
1600年頃のヨーロッパに生きたデカルトなどの哲学者たちは、
「"わたし"とはなんなのか」
「どこにあるのか」
「本当に存在するのか」
といった疑問に真正面からぶつかって

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「わたし」とはなにか?(フロイト編)

「わたし」とはなにか?(フロイト編)

【まえがき】前回は、
「"わたし"の身体は機械のようなものである」
「"わたし"が考えたりするのは機械や物質とは違うなにかがあるからだ」
という1600年代にデカルトが語ったような考え方について書きました。

そこから200年ほど経つあいだに、科学技術も医学も急速に進歩し、産業革命も起こってきます。
そうして1800~1900年頃、一気に発展したヨーロッパの中でフロイトが提唱した "わたし" 観に

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「ヒトとはなにか?」進化論から考える

「ヒトとはなにか?」進化論から考える

【ヒトとはなにか?】進化論・生物学的な見方をすれば、ヒトという生き物は他の動物と比べて特別な存在ではありません。
音声や言葉を使い分けてコミュニケーションするのは犬猫やイルカでもしていることですし、
役割分担をして社会をつくるのは、アリやハチでもしていることです。
瞬間的な記憶力のテストでは、チンパンジーの方がヒトより良い結果を出すくらいです。

とはいえ、人間が扱える言葉の数は群を抜いていますし

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