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ビジネススキル、創造性を磨く「アート」

内閣府の芸術に関する世論調査(平成28年)によると、ここ1年で美術鑑賞をしたことのある人の割合は、22.5%。つまり、日本人の約8割は美術館に行かないということ。これだけの名画が日本に来ているというのに、もったいない話です。

美術鑑賞といっても、「特に興味がない」「観方がよくわからない」という人も多いと思います。しかし、美術鑑賞によって脳が活性化し、ビジネススキルがアップするなど、現実的なメリットが得られるとするならばどうでしょう。

美術鑑賞の5つのメリットを紹介します。

(1)学力が上がる

知能、創造性と成績との関連を調べた研究によると、なんと「知能はやや低いが、創造性が高い子ども」のほうが学校の成績がいい、という結果が出ています。創造性を鍛えることによって学力を上げることができる、これは、ゲッツェルス・ジャクソン現象と呼ばれています。

そして、創造性を鍛えるために効果があるのが、美術鑑賞です。

(2)AI時代を生き抜く創造性が養われる

イノベーションを生み出すためには、科学的な知識や考え方だけでは不十分で、ゼロから新しいアイデアを生み出せる「創造性」が不可欠なのです。そして、その「創造性」はアート教育、つまり美術鑑賞でアートに触れる、そしてアート作品をつくることで養われるのです。

(3)脳が活性化する

ビジネスでは主に脳の言語領域を使用しますが、アートを用いることで非言語領域を活性化させることができます。ビジネスマン向けの対話型アート鑑賞や、子ども向けのアートプログラムによって、想像力、観察力、論理能力、計画実行能力、コミュニケーション力、他者への理解力が伸びることが明らかにされています。また、感情を呼び起こす作用を利用して、認知症の治療にも応用されています。

(4)癒やし効果

イタリア・ボローニャ大学の研究によると、2時間の美術館ツアーで、ストレスホルモンが最大で60%低下、90%の参加者に気分の改善が認められました。また、美術鑑賞をすることでセロトニンやドーパミンが分泌されることがわかっています。美術鑑賞には、癒やしの効果があるのです。

(5)ビジネススキルがアップする

アメリカの美術館では、早朝に「ビジネスマンのためのギャラリー・トーク」といったイベントが開催され、そこに多くのエグゼクティブが足を運んでいます。また近年、金融機関のスタッフが留学先としてアートスクールへ行くことも増えています。

アメリカ、イギリスのビジネスマンの間では、「アート」は必須のビジネススキルという認識なのです。

単に趣味や娯楽のとしての美術鑑賞ではなく、ビジネススキル、創造性を磨くための「アート」が今、注目されています。あなたも、美術館に行ってみませんか?

【週末、ゴルフに行くのを1回やめて美術館に行ってみよう。】

「インプット大全」樺沢紫苑著 より

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