経営者を知る出発地点として「カンブリア宮殿 村上龍×経済人」

こんにちは

本日は読書録「カンブリア宮殿 村上龍×経済人」を紹介します。

とりあえずこの本ですが「有名経営者を知るきっかけとして最適」「ビジネスセンスのエッセンスを得る目的でもおすすめ」と割とコスパの高い本でした。

手にとったきっかけ

本書を手にとったきっかけは同僚から「僕は人で本を選んでるんです。この本を書いた〇〇さんは〜、あの本の××さんは〜」といった形で人の考えや姿勢に共感してその本を買う、といった本の選び方をしていて僕もそこを目指したことが挙げられます。

正直、人で本を選ぶというのはなかなかなくて、誰かのおすすめであったり(おすすめしてくれた人で買ってるかもしれません)、知識として役に立つだろうと思って買うパターンが多くありました(抽象と具体とかまさにそれ)。

人の考えに心底共感するってこともなかなか無くて、ちょっと斜に構えてんじゃない?言葉の裏側まで読み取れてないから共感に至らないんじゃない?といった感じの考えを払拭すべく手にとったこの本。

今はもうおなじみの経済番組「カンブリア宮殿」初期の番組を再構成して経済人21人分のインタビューを掲載しています。
古本屋で目に入ったときははじめの一歩としてこれ以上のものは無いだろうとすぐに買いました。カンブリア宮殿初期ということで13年前の本ですがお財布のダメージはあってないようなもの、気持ち的にもあんまり期待せずに読み始めました。

現在でも色褪せないビジネスエッセンス

ビジネスにおける本質的なノウハウというのは10年そこらじゃ変わらないものなのかもしれません。この本に出てくる経営者たちの習慣や心がけというのは現代の僕もよく聞くようなことばかり。

共通してよく出てくるな〜というワードと統合した意味合いをまとめました。僕エッセンスが入っているので正確には本書をお読みください。
・現場を見る
→常に最新のビジネス現場を捉えるのがすべての基本。また、消費者動向を捉える意味でも外に出歩いて、感度を高めて情報を集めるのが良い

・合理的で科学的
→根性論的な無駄な働き方はしない、強要しない。合理的に無駄なく働き、余暇を持つ。また、科学的に商品価値を高め続けることで品質を追求する(あくまで市場にマッチする範囲で)。

・利他の追求
自身の金銭であったり欲望を追求することでは成功に限界あり。立身出世や夢を否定はしないが、ともに夢を追求してともに助け合い、個々の理想達成の先に企業繁栄がある。

おおよそこんなところです。
これ以外にも今でも参考になる考えが随所に散らばっています。僕が共感を覚えられるというのも、時代を先駆ける経営者の考え(特に当時TVに出るほど成功していた)ですから10年経って一般レベルまでやっと降りてきたって認識が正しい気がします。

その意味では今現在先端のビジネスセンスを身につけると向こう10年〜15年使えるわけですから勉強の価値があると思います。

21人を知る

21人の経営者の内訳は特に出しませんが、高みに居続けるすごい人や落ちてしまった人、一線を退いた人など、今との比較の上で見てみるとまたこの本の面白みが増してきます。

で、本書を読んで最も気になった人は「伊藤信吾」さんです。ケンちゃん豆腐ってスーパーでみたことありませんか?ちょっと変わったパッケージなんですけどそれなりに美味しいお豆腐です。

・伊藤信吾さん
男前豆腐の代表取締役社長(現)。
本書では当時の豆腐界(なんだそれは)に旋風を巻き起こす「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」を手掛けた直後くらいの話です。「ジョニー」において消費者思考とこだわりをうまくミックスさせて如何に豆腐の新ニーズを発掘したか語られています。

伊藤さんのことを知れただけでこの本を読んだかいがありました。ちょうど仕事で行き詰まっているところがあって、豆腐屋ジョニーの話で光明がさした気がします。伊藤さんの本はあればぜひとも読みたいところです。

人を知ると本がもっと楽しくなる

著者を知ると一冊の本がもっともっと楽しくなるように思います。
言葉ひとつとっても「なぜこの言葉がでるんだろうか」「どんな考えがベースにあるのか」と好奇心が湧いてくる感じがします。

好奇心、すごく大事だと最近痛感しています。好奇心の出どころをたくさん持つためにも人を知るのは良いことだと思います。そのきっかけとして本書はおすすめです。

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