福祉業界の低賃金、貧困、税、資産の再分配
Twitterで話題になっているNPO法人ほっとプラス代表理事の藤田氏とZOZOTOWNコミュニケーションデザイン室室長の田端氏の討論について。
話題になっているので、紐解いていこうと思う。
福祉職の低賃金は経営者の責任なのか
当然経営者であるのだから低賃金であることに責任はあるはずで、それは逃れようのない事実である。
ぼく自身は福祉業界は現在の福祉制度に縛られ過ぎているのではないかと思うので、もっと福祉でビジネスをして、しっかり従業員にも賃金として還元していく方がよいと思うのだけど、福祉業界と一言で言っても様々である。
NPO法人ほっとプラスは貧困者支援を主な業務としている。
貧困の分野でビジネスをするというのはなかなかに難しい。利用する側にお金がないのだから。それにへたにビジネスしようものなら貧困ビジネスだと揶揄されかねない。
ぼく自身は本人が自立するために必要なお金として自ら選択してお金を払っているのであれば、基本は問題ないと思うのだけど、それを搾取しようとする悪質な業者も存在するので難しいところではある。
つまり藤田氏が主張するように税の再分配をというのは一理あることではある。
貧困は自己責任か
ここは自己責任ではないと言い切る。
企業家などは自ら苦しい中会社を作ってきた自負があろうと思う。それは自分には経験のないことだけど、大変なことだと思う。
でもそれをやり切るだけの体力、意欲、精神力など様々なものを持ち合わせていたからであるとも思う。
誰もが出来ることではない。
日本人はお金に対して無知過ぎると、ぼく自身思うので、勉強することは大切だ。損しないために、少しでも手元にお金を残すために。
貧困であっても必死に勉強して成り上がった人もいるだろう。
でも皆が出来るわけではない。
貧困の一番の問題はお金だろうか?
いや違う。
貧困による一番の問題は、意欲を失うことだ。
学ぶ意欲、働く意欲、生きる意欲…。
貧困になった人の大半は意欲を失うことで、再起していくことが難しい。
それは病のように。
病気の人に対して自己責任だとは言えないですよね。
資産の再分配
日本では高所得者に対する税金は世界的に見て安いようではある。
ぼく自身もどちらかと言うと低所得な部類に入るので、正直給料が上がっても税金も上がるので、給料が増えた実感は薄い。
ただ、だからこそ夢がある。頑張れるとも思える。
このへんの捉え方は人によると思う。日本では金持ちにもっと課税しろっていう方が主流かなと思うけど。
このへんのデータはこちらの記事がよくまとめてくれているので参考に。
さいごに
この討論の当事者は福祉の現場であるぼくも当事者だ。
福祉職の低賃金をどう解決していくのか、業界全体で、ひとりひとりが考えていかないといけない。
社会や国のせいにするのは簡単だ。
でもそれで解決するのだろうか…?
福祉職も介護職も専門知識、専門技術を有した立派な専門職だ。
その価値を安く見積もっては駄目だ。
誰でも出来るだなんて言わせちゃだめだ。
福祉だからこんなもんだと諦めずに正当な報酬を得るためにどうすればいいか一緒に考えていきましょう。
追記
ツイートのやりとりはこちらがよくまとめられていました。
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