夏休みの宿題、多すぎませんか!?
1 夏休みの宿題の量
もうそろそろ夏休みです。
それと同時にやってくるのが大量の「宿題」
例えばこんな感じ。
1 業者が出版している「夏の生活」
2 5教科のプリント集(各教科10ページほど)
3 5教科のワーク
4 技能教科の課題(プリントや製作など)
5 漢字帳、英単語帳の反復練習
6 日記(小学校)
7 自由研究
明日が修了式の学校がほとんどなので、このような課題を大量に子どもたちはもらってきます。
これ、どうやって終わらせますか?
2 本来の宿題の目的
宿題は「学びの定着と持続」が目的だと思います。
ということは、学校の先生は、「これくらい大量に出さないと定着させられない」と思っているということの裏返しなのでしょうか?
3 なぜ大量の宿題を出すのか
私が見ていて感じるのは、「同調圧力」と「保身」ではないかと思います。
他教科の先生や、他学年の同教科の先輩の先生はたくさん宿題を出している。自分も出さないと!!(宿題の量が少ないと、学年主任が怒ってくることもあります)
や、
業者テストの点数の平均点が下がったときや高校・大学入試の結果が昨年度より悪かった場合の保身(これだけやったんですけどね~的な)
4 主体性は育つのでしょうか
現行の学習指導要領で求められているのは「主体的な学び」です。
上述した宿題に取り組めば、「与えらえた課題を遂行する力」は身に付きますが、「主体性」は身につかないでしょう。
やってみたいこと、気になることは一人ひとり異なります。
でも、気になることを深く考えようとすると、時間が必要です。それが大量の宿題によって奪われてしまいます。
5 提案
私は以前勤めていたときに、夏休みの宿題を業者のものだけ(薄い冊子)にしたことがあります。
また、高校受験に向けてプリント集が欲しい生徒がいれば、個人的に言いに来るようにしました。
そうすると、約半分ほどの生徒が来ました。提出は求めていないので、どのくらいの生徒が取り組んだか分かりません(笑)
ですが、そのときの卒業生たちの受験の結果は、例年より格段に良かった(らしいです)。
大量の宿題を出さなかったのに、です。
私は、日ごろの授業やレポート活動、定期考査問題をとにかく工夫しました。数学的な見方・考え方が身に着くように、ねらいを明確にしたり、発問を工夫したり、教材を選定したり、などです。
提案としては、本来教師の一番の仕事である「授業」で勝負してみてはどうか、ということです。
宿題は、「強制」ではなく、「任意」でよいと思います。
6 おわりに
宿題すべては否定しません。小学校低学年には、勉強の方法を教えるという意味では効果はあると思います。
でもそれを、中学校、高校までし続けると、受け身人間の誕生しかないのではないでしょうか?
また、大量の宿題がもたらしているのは、夏休み明けの「行き渋り」です。
「宿題をしてない生徒が悪い」という論調の会話も聞こえますが、それは本当でしょうか?
宿題が終わるような手立てを、担任や学年の職員は何かしたのでしょうか?
今回の記事は、少し強い言葉を書いてしまったところがあったと思います。不快になられた方には申し訳ありませんでした。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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