令和の時代に!?逆張り新卒採用のすゝめ
こんにちは、西島(@NishijimaYuzo)です。
土屋鞄製造所という老舗の鞄メーカーで働きながら、スタートアップ企業の人事の手伝いをしたり、学生向けのサービスを作ったりしています。
「採用Advent Calendar2021」のお誘いを受けて、参戦しています。
僕もまだ師走の真っ只中におりまして、全然他の方の記事を読めていないのですが、メンバー、タイトル見るだけで他の方の文章の秀逸さを感じます。
是非一度僕のではなく、他の方のものをお読みください笑
さて、今回は「採用」がテーマということで…僕は12日目を担当します。
2021年最も良い意味でも悪い意味でも身体を張った笑「逆張り新卒採用」について書こうと思います。
毎度noteを書くときは真面目なんですが、どうしてもふざけていってしまうことをお許しこいてください。
それではよろしくお願いいたします!
ほんの少しだけ特別な日
「12月12日に生まれてさ…いち,に,いち,に、って進んでほしいって願って、名前は進(すすむ)って言うんだ」
小学生の頃、名前の由来を隣に座っている進くんに聞いて、素敵だなって思っていた。
ただ、心のなかで「一気にいちにさーーーーん!!!よん、ご、ろく!!」くらいの気合いで進みたいけどなーってどこかで思っていたけど、それを言わなかったのは当時から少し大人でほんの少し天の邪鬼だったんだと思う。
それ以来、毎年12月12日は進くんのことを思い出す。
今は連絡は取り合ったりはしていないけど、僕にとって12月12日はほんの少し特別な日。
誕生日おめでとう。
ぼちぼち本題に入る。
今回『逆張り新卒採用のすゝめ』という記事を書くのだが、今の会社に入ったのは2年前。
この2年間の血と汗と涙がちょちょぎれる動きをほんの一部だけお伝えできればと思う。僕には言葉の力が宿っていないので、ほんの少し偉人たちに頼りながらお伝えしていこうと思う。
なぜ逆張りなのか?
何も採用を売買とか株とかの話と結びつけようとはしていない。
シンプルに場の流れに逆らうということ。
この数年、色んな会社で新卒採用に携わっていく中で感じたことがある。
それは…
『どこぞの人事も優秀でマーケも広報も面談もアトラクトも面接もオペレーションもデータもみんなすげーやってるし、似たようなことやりまくってるやん!差別化むずっ!!』
ってこと。
天の邪鬼の僕は…もはや逆張りしていったほうが差別化ができるんじゃないかなと。そんなことを考えて始めたのが、この逆張り新卒採用である。
(ちなみにネーミングは勝手に決めている笑)
ここから話すのは僕一人ではなく、多くの方の支援あっての実現だったことを忘れてはいけない。この場を借りて感謝申し上げます。
逆張り①_このご時世にESの廃止
思い切った施策の一つ。ES廃止。
要は全員希望者は面接します!っていうこと。
おそらくこれ以上エントリー数が増えると誰かが死ぬ…と思う笑
というのは冗談で。
適性検査、ESなどデータ分析やスクリーニングの技術はここ数年精度がすごく上がってきている。おそらくこれは今、主流のやり方だと思う。
いかに人事はデータを駆使して採用するかはトレンドの一つ。
一方で、我々は一つの疑問にぶつかっていた。
で、思い切ってやめようと。
もちろんそれはESの設問が良くなかったかもしれないし、我々に問題があったかもしれない。
でも、希望者は全員面接する、全員とコミュニケーションを取ると判断した。
もちろん、ものすごくパワーはかかった。
僕や役員が一次選考を行ったが連日、面接枠でスケジュールは埋まり、ヒーヒーは言わなかったが、その名の通り、かなり身体を張った。うん、張った。まじで張った。この張り方はちょっと褒めてほしい笑
でもだからこそ、「自信を持って」学生に内定を出せたと思う。
確かに純粋に見たらすごく非効率的だし、今の時代に合っていないかもしれない。それでも今あるやり方を疑うことはすごく大事だと感じた。
ほらね笑
一見すると非効率に見えるかもしれない道が一番効率的な近道だったりする。
逆張り②_再現性の諦め
そしてもう一つ。
この数年、新卒採用を行ってきた中でぶつかってきたのが、「再現性の壁」だった。
オペレーションエクセレントにしつつ、再現性ある形にしていく。
しかも時代は、ジョブ型雇用だの、通年採用だの、30歳まで新卒だの、変化起きすぎよ毎年!!という状態。(最大限の尊敬の意味を込めて)
そんな中で、今までの新卒は…
選考途中で1年目や役員と面談を組むこともあるし、実際にオフィスツアーをしたり、人事面談を複数回する人もいる。
一方で面談も1回だけで、スムーズに選考を受けて内定に至るケースもある。
企業の採用手法や時期が大きく変化をしたと同時に学生側の就活に対する温度感やスピード感に個人差があるように感じられていた。
だったら…もう決まり決まったフローは捨てようと。
実際に、土屋鞄製造所の選考はジャッジをする人は決まっているが、面談者や選考のタイミング等々はリクルーターの判断と学生の希望で調整している。
つまり…学生によって選考の進み具合や進み方が異なるのである。
そう、これは僕にとって「魂のおちつき」なのである笑
逆張り③_オンライン完結の中にどアナログを
そして、最後が手紙。
昨年、今年と、内定者全員に手書きで書いて郵送で送った。
手書きで今までの選考のこと、良かったところ、期待、そして思いを筆に。
大変だったけどその時間は楽しかった。
今までの選考を振り返り、思いを深めながら言葉に落としていくことが最後の仕上げ感があって好きだった。
内定受諾率約81%という比較的高い数字になったのもそういったところかもしれない。
べ…別に…数字を自慢したいんだからね!じゃなくて…
デジタルに色んなものが便利になったからこそ、手触り感の重要性は増す。
昨今の学生はすべての選考をいつもの部屋、いつもの机、いつもの椅子、いつものPCもしくは携帯で受けることが多い。
であれば、逆に最後は思いっきりアナログに気持ちを伝えて、ほんの少しだけ普段とは違う体験をしてほしかった。
そう、普段はなかなか言えない恥ずかしいことも手紙ならちゃんと伝えられる。そういった力もあるんだと思う。
ということで逆に張りまくった新卒採用。何よりの成果は本当に素敵な学生が内定を受諾してくれたことだと思う。
僕らが大切にしたかったもの
ここまで逆張り、逆張り言ってきたが、単に逆に張ったわけじゃない。
ちゃんとネタ明かしをしておくと、僕らには僕らなりの大事にしたい想いがあったからこんな行動を取ってきた。
『時を超えて愛される価値をつくる』
これが土屋鞄製造所のミッション。それは新卒採用においても一緒。
学生の長年持ってきた価値がどんなところにあるのか。
表面的な学歴やステータスだけではなく、その人本来が持つ価値や想い、考えが何かを探っていくのが僕らの仕事。
そして、そんな人達に自分たちの想いを伝えるにはどのようにするのが一番伝わるのかを考えるをことが重要。
そう考えたときに、データやデジタルや再現性や効率だけでは見えない世界があるんじゃないかなと思っている。
逆張りはしたけど、本当に大切にしなきゃいけないものを大切にするために逆張りにしたという表現が強いのかもしれない。
これは決して、デジタルとかデータやスクリーニングが悪だと言ってるわけじゃない。ただ自分たちが大事にしているものを大切にするためには、全てがはまらない可能性もあるということを僕は伝えたい。
最後にまとめ
イチ、ニ、イチ、ニ。
世の中にはたくさんの歩の進め方がある。
方向も前だけじゃなくて後ろだって横だって斜めだってある。
ただ歩みを止めないことと、考え続けてること。
どんなことが起きても一歩ずつ進む。
そんなことを数十年の時を超えて、進くんは僕に教えてくれたのかもしれない。
進くん。君のおかげ『逆張り新卒採用のすゝめ』ちゃんと書けたよ。
(進くんは死んだわけじゃない)
また1年が終わる。
皆さんは、どんなふうに歩を進めたでしょうか。
僕はきっと来年もこのまま歩を進めながらたまに後ろを向いたり、小さく出たり、大きく出たりしていく1年にと思います。
目立てば炎上する、ITから製造、大手からベンチャー、振り返れば逆張りの人生だったなと思います。
逆張りをして失敗もたくさんあります。
でも、師走で1年間振り返るときに「あぁ素敵な1年だったな」って毎年思えるって幸せだなって思います。
来年も歩は進めながら大事なものをちゃんと大事にしていける1年にしたいなと思います。
さて、明日13日目はYOUTRUSTさんのかどまいです。
こんなしっぽりした締めでバトンを渡すのは忍びないですが、楽しみです。
12月12日という日、『進』くんの名前の由来、逆張り採用の『すゝめ』。
なんだか、この記事すげー色んなものが重なってうまく『進み』ましたとさ。
それでは今日はこのへんで。Bye!
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