2021.11.10 今日の音|辛いことを辛いと真正面から受け止めるのは辛い
おはようございます、小沢佑太です。
昨日は読書会に参加してきました。
以前参加した読書会と同じものです。
今回はヘミングウェイの『老人と海』
この前と同じように、書評や内容自体の感想だけを述べるのではなく、自分のストーリーと紐付けてアウトプットし合う、そんなおもしろい会になりました。
全部で10人の参加者さんとオンラインでお話することができました。
自分と関連付けて物語の内容を整理するからか、みんなそれぞれ焦点の当てどころが全然違ってて、「あれ?こんな話だっけ?」みたいなことに何度も陥りました。
それこそが純文学の味わい深さなんだろうな。
『老人と海』を通して、これを一人で読むだけでは気づくことができなかった、出合うことができなかった言葉をたくさん見つけました。
その中でも一夜明けて脳裏にこびりついていた言葉は
「辛いことを正面から辛いと受け止めるのは、もっと辛いんだよ」
でした。
自分がしんどいなあってなってる状態とか、無理して頑張ってるなあって状態を素直に見つめて、認めてあげようね、とはよく言います。実際それができたらめちゃくちゃ気持ちが楽になって、結果的に自分を保つことができるし良い事尽くめであることは確かです。ただ、それが「辛いこと」であるという表現を僕はしたことがありませんでした。無意識下でそう簡単には行かねえよなあとは思っていたのですが、それを「辛い」と真っ直ぐ表現するには至っていませんでした。
それがあたかも当たり前かのように、その方の口からこの言葉がすらっと出てきて、思わずメモを取ってしまいました。
何にも置き換え可能だと思います。
とにかく、自分の素直な感情を真正面から受け止めるのは、結構エネルギーが必要で辛さを伴うことなのかもしれません。
「頑張っている自分」を素直に見つめるということは、「もっと頑張れよ」と鼓舞し続けようとする自分を否定することなのかもしれません。そういうことではないと思う自分ももちろんいるしその理論もわかりますが、頑張りすぎていっぱいいっぱいになっている人にとって今でも十分頑張っていると認めることはもしかすると「辛さ」を纏った行為なのかもしれません。
こういうことを聞くと、やっぱり言葉に絶対的な価値みたいなのはなくて、その人その場その時の状況によって様々なんだよなあと思わされます。
『老人と海』をいろんな角度から切り込んでいくように、人によって物事を見るポイントは違うんですよね。だからこそ、その人のその時の状況によってマッチする言葉がきっとある。
近い話ですが、僕は人にメッセージを送る時の文章のコピペがあまり好きじゃありません。送る時も、もらうときも。
全くのコピペだなあと思う文章が送られてきた時は、「ああ、この人にとって僕は大勢の一部に過ぎないんだなあ」と思います。急にメンヘラ発言ですが😅
自分がそういう感情になるからこそ、自分が送るときはその人に沿う文章を書くようにしています。人間同士のやり取りに、数学のような普遍的な定理や法則なんてものはないのかもしれませんね。
そんなこんなで、昨夜も楽しい大人の読書会になりました。
一日置いてこうやって自分の言葉で紡ぐ文章がやっぱり僕は好きです。
今ふっと思い出したのですが、老人は海を女性と捉えていましたが、参加者さんの中に海を「自分自身の内面」と捉えている人がいました。
直感ですが、本質をついているような気がしました。
「辛いことを辛いと真っ直ぐ受け止めるのは辛いこと」
これを聞いて、ああ、そんな時に演劇が有効に働くのかも知れないなあと思いました。
今、「オンラインで即興劇リレー」というものをやっています。
全部で9人の方を募集しており、今3名を終えたところです。
あとすでに3名が決まっており、あと3名募集しています。
すでに決まっている6名のうち、5名はなんと演劇初心者。
誰でもできるワークショップや雑談を交えてゆっくり進んでいきますので、自然に演技の体験をすることができます。演じていく中で、無理なく自分の本音と触れ合えて、しかも劇中では物語が進んでいく、そんな不思議な体験をすることができます。
詳細はこちら👆
ちょっとだけ、即興劇をやっている途中の動画を用意しました👇
(これやるまでに1時間近く雑談して気持ちをほぐしています)
(参加者の方には雲を演じてもらい、僕は青年を演じています)
(最終的に顔はカットしてボイスドラマにします)
40秒程度にカットしているので、もしよければご覧ください。そして興味あるなあ面白そうだなあと思ってくださった方は、コメントいただければ嬉しいです。
読書会、次は『ジキルとハイド』という純文学だそうです。
時間合えば参加しようと思います。
こちらも、興味ある方はコメントください。主催の方とお繋ぎします。
それでは、関西は今朝も雨模様ですが、今日も一日大切に生きます。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
2021.11.10、演劇という大物を引っ掛けて、遠く遠くへ船を進めて、僕はどこまでいくのだろうか。
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お し ら せ
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