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【モダン】ドレッジ完全攻略ガイド

※追記事項
4/13 モダン神挑戦者決定戦で使用する予定のリストについて追記しました。
4/15 『7.墓地対策とその対処方法』内の《大祖始の遺産》、『8.各デッキとの戦い方』内のVS青白コントロール、VS人間の3つの項目について追記しました。
4/18 『12.最新リスト』を追加しました。


 皆さん、こんにちは。僕は細川 侑也、またの名をゆうやんと言います。

 僕は現在シルバーレベルプロで、4月末に開催される『ミシックチャンピオンシップ・ロンドン』に向けて、日々モダンの練習をしています。もちろん、『マジックフェスト・横浜』にも出場予定です。
 本記事では、そんな僕が現在マジックフェスト・横浜に持ち込む予定の愛機である『ドレッジ』について、余すことなく解説をしたいと思います。

 実は僕、初めてプロツアー予選を突破した時に使用したのがドレッジでした。そしてそれからというもの、日々様々なタイプのドレッジを使い続け、過去に何度か成果もあげています。
 《ゴルガリの墓トロール》が使用できた頃は、晴れる屋で行われた『モダン神挑戦者決定戦』で優勝したこともありますし、《ゴルガリの墓トロール》が禁止になってからも、グランプリに何度かドレッジを持ち込みました。
 長年のドレッジのプレイ経験と試行回数から得た知見で書いた本記事が、今週末開催の『モダン神挑戦者決定戦』や『マジックフェスト・横浜』に参加される皆様の参考に少しでもなればと思います。

1.ドレッジの魅力


 ドレッジの最大の魅力はなんと言っても、メインボードにおける安定した勝率の高さにある。
 モダンに限らず、あらゆるフォーマットのデッキ達は事故の確率を少なからず秘めている。例えばモダンのトップメタである『イゼット・フェニックス』はキャントリップを連打した結果、手札が土地だらけになることもあるし、2枚目の土地に窮する時もある。《弧光のフェニックス》を引き込めずに《氷の中の存在》が除去されてクロックがなくなることもあるはずだ。

 だが、ドレッジはそういった負け方がほとんどない。全くないと言えば嘘になるが、デッキ構造上それが起きづらい。
 何故ならば、ドレッジは「ライブラリーを掘り進める」ことにより勝利を目指すデッキだからだ。「発掘5」と書かれたカードはドレッジが使うことで実質「5枚ドロー」に等しくなる。通常、1ターンに1枚しかドローができないこのマジックというゲームで、ドレッジだけは毎ターン4~5枚のカードを引くようなものなのだ。《信仰無き物あさり》が2回の発掘を行えば、10枚近くのカードを引くのに等しい。
 つまりドレッジはマナフラッドすることがほとんどないデッキなのだ。毎ターン、ほぼ確実に、手札にカードを加える代わりに、墓地にカードをドローできるのだから。墓地に落ちたカードたちを使えるドレッジはマナフラッドとは無縁だ。
 そしてマナフラッドしない一方で、スクリューすることも少ない。デッキを動かすのに必要な土地の枚数が少ないことも、デッキの安定性を高めている要因でもある。
 ドレッジは3枚以上の土地を必要としない。2つの土地さえコントロールしていれば、デッキは凄まじい勢いで回転していき、あっという間に墓地を肥やして対戦相手を倒せる。
 最速3ターンキルのコンボデッキでもあるドレッジは、その速度ばかりが注目されがちだが、真の魅力は安定性。土地と言うシステムがある以上つきものである『土地事故』がほとんど起きないことこそ、ドレッジの最大の長所だと考えている。

2.デッキリストとカード選択


4《沸騰する小湖》
3《血染めのぬかるみ》
4《銅線の地溝》
2《踏み鳴らされる地》
2《血の墓所》
1《蒸気孔》
1《ダクムーアの回収場》
2《山》
4《ナルコメーバ》
4《恐血鬼》
4《秘蔵の縫合体》
4《臭い草のインプ》
1《ゴルガリの凶漢》
4《叫び角笛》
4《信仰無き物あさり》
4《安堵の再会》
4《壌土からの生命》
4《這い寄る恐怖》
2《燃焼》
1《暗黒破》
1《稲妻の斧》

サイドボード
3《自然の要求》
2《古えの遺恨》
2《復讐に燃えたファラオ》
2《高山の月》
2《減衰球》
2《稲妻の斧》
1《暗殺者の戦利品》
1《突然の衰微》


■確定スロットの話

《ナルコメーバ》/《恐血鬼》/《秘蔵の縫合体》/《這い寄る恐怖》
 解説すべき点の何一つない、ドレッジデッキが発掘を行う理由たる16枚。
ドレッジの使う《臭い草のインプ》が「5枚ドロー」になるのは、これらのカードがデッキに入っているからだ。発掘によって落ちる《ナルコメーバ》と《這い寄る恐怖》はそのままフリースペルとして唱えることができ、《恐血鬼》も、土地を置くだけのためほぼタダで戦場に出る。そしてそれらのカードが場に戻ると、《秘蔵の縫合体》も後を追って復活する。

 《這い寄る恐怖》はドレッジが最近獲得した新たな兵器だ。

 ドレッジは速いターンで落とした上記クリーチャーたちと《燃焼》で本体を焼き切るデッキなのだが、キルターンは平均4ターンだった。圧倒的な場を3ターン目に築くことはできても、相手を倒すには4ターンを要していたのだ。そのことから、私は「ドレッジは3.5ターンキルデッキ」と呼んでいた。
 《信仰無き物あさり》と《臭い草のインプ》、《壌土からの生命》がある初手をキープしたとしよう。1ターン目に《信仰無き物あさり》を唱えて《臭い草のインプ》を墓地に送り、2ターン目に《臭い草のインプ》を発掘して墓地が5枚。2ターン目は《安堵の再会》で、《臭い草のインプ》と《壌土からの生命》を捨てる。この発掘8によって新たに《臭い草のインプ》が落ちると計13の発掘。仮に《ナルコメーバ》、《恐血鬼》、《秘蔵の縫合体》それぞれ1体がめくれたとすれば、盤面で6点。3ターン目にそれらのクリーチャーが攻撃し、更にそのターンの発掘で新たにクリーチャーがめくれる可能性が高く、しかもそれらは墓地から容易に戦場に戻ってくる。4ターン目が来れば《燃焼》によって勝利だ。(ちなみに、2ターン目の発掘からの計18枚に《ナルコメーバ》、《恐血鬼》、《秘蔵の縫合体》の内3枚以上がめくれる確率はおよそ86%)
 これが今までのドレッジの3.5ターンキルだ。3ターン目の時点で戦場に対応不可能な戦場を作り上げてしまう。除去されても《ナルコメーバ》以外のクリーチャーは一瞬で戦場に蘇るし、ターン経過にクリーチャーはどんどんと場に増えていく。3ターン目にしてほとんどのフェアデッキはドレッジに対してなすすべがなくなってしまうから、実質3ターンキルのようなもの。しかし3ターン目に相手のライフを0にすることはできないから、相手が本体火力でこちらを狙うのを防げないし、先手4ターンキルを防げない。だから3と4の間を取って3.5ターンキルと呼んでいたのだ。
 そして《這い寄る恐怖》は、この3.5ターンキルを進化させた。圧倒的な盤面を作り上げてもライフがなければ本体を焼き切られてしまうのが従来のドレッジだったが、《這い寄る恐怖》が1枚めくれるだけで《稲妻》1枚分の余裕が生まれる。主にアグロデッキやバーンでの差し合いでは重要だ。更に《這い寄る恐怖》を2枚以上めくれば、一気に6点ダメージを与えられるため、3ターンキルすら可能となった。相手がフェッチ・ギルドランドで3点喰らっていた場合、《這い寄る恐怖》2回で11。《ナルコメーバ》と《秘蔵の縫合体》2枚が2ターン目にめくれており、かつ3ターン目に《恐血鬼》が墓地に落ちていれば、《燃焼》を本体に2点打てばゲームエンドだ。


 このように、《這い寄る恐怖》によってドレッジは、延命手段と火力を同時に手にし、「3.5ターンキル」を限りなく3キルに近づけたのだ。不利だったいくつものマッチアップは五分、もしくは有利に変化した。もちろん、有利だった相手には更にゲームを落としづらくなった。

 これらのカードは、4枚以外の選択肢がない。


《臭い草のインプ》/《壌土からの生命》

 墓地を肥やす「発掘カード」で確定枠の2種。《臭い草のインプ》は唯一無二の発掘5を持つカードなため、これを4枚から動かすことはありえないだろう。本人が持っている「1/2・飛行・接死」という能力も実に強力だ。人間デッキの《カマキリの乗り手》やBGの《タルモゴイフ》に対してブロッカーとして展開するシーンがサイドボード後のゲームでは頻発するためだ。

 《壌土からの生命》は発掘自体は3と小さいが、特筆すべきは土地を3枚回収できるという点だ。《恐血鬼》の誘発を助けつつ、《燃焼》の打点アップに繋がるこのカードは、ゲーム中でいつでも墓地に落ちていてほしいため、4枚不動のカードだ。


《信仰無き物あさり》/《安堵の再会》

 ドレッジは他のデッキと違い、手札を捨てるという行為がメリットに働く。それは発掘カードを墓地に送り込めるからだ。《臭い草のインプ》をはじめとした発掘カードは、墓地に落ちていなければ、発掘が行えない。
だからこそ、《信仰無き物あさり》はドレッジにおいては凶悪な性能のカードとなる。たとえモダンに《渦まく知識》があろうとも、ドレッジでは《信仰無き物あさり》を間違いなく使用する。1マナで2回のドローを行うということは、2度の発掘を行うことで8枚ほどライブラリーを掘り返すことができ、ディスカードで墓地に発掘カードを送り込める。《信仰無き物あさり》はドレッジのためのカードだ。


 《安堵の再会》は、その《信仰無き物あさり》をも凌ぐ、まさにドレッジのために生まれて来たスーパーカードである。《信仰無き物あさり》は「引いてから捨てる」ため、墓地に発掘カードがない状態では、墓地に発掘カードを捨てることしかできないが、《安堵の再会》は「捨ててから引く」ため、発掘カードを捨てることで、すぐに発掘を始められる。2マナで10枚~13枚のカードを一気にデッキから墓地に落とせるのだ。
 これらのカードによってドレッジの速いキルターンは担保されていると言って良い。4枚から動くことは決してない。


《叫び角笛》

 最後の確定スロットは《叫び角笛》だ。
 《這い寄る恐怖》が登場する以前のドレッジには《傲慢な新生子》が入っていたが、現在は《叫び角笛》を4枚採用しているリストがほとんどだ。
《傲慢な新生子》と《叫び角笛》は共に墓地を肥やすカードだが、《叫び角笛》はカード単体で2ターン目のアップキープにカードを4枚墓地に送り込むことが出来るのに対し、《傲慢な新生子》は発掘カードとキープすることで、1ターン目から最大で発掘5を行える。
 カード単体の性能として見た場合、僅かに《傲慢な新生子》に軍配が上がる。何故なら発掘カードはデッキに大量に入っており、発掘カードと《傲慢な新生子》と一緒にキープすることは難しくない。更に1ターン目ならば発掘できる数にほとんど差はないが、例えば3ターン目ならば、《傲慢な新生子》が即座に発掘5を行えるのに対し、《叫び角笛》では2枚しか掘り進められない。これは。3ターン目にどうしても《燃焼》を墓地に落としておきたい場合などに致命的となる。
 にも関わらず、何故《叫び角笛》を優先しているのかというと、それはメインボードのスロットの問題に他ならない。


 《傲慢な新生子》を採用する場合、発掘カードの質が重要となってくる。1ターン目に発掘を行う際は発掘4、または発掘5を行いたい。前述の通り、《叫び角笛》は発掘4相当の働きを単体で行うため、それと比べた時に発掘3では物足りない。そのために《傲慢な新生子》を採用する際には、《ゴルガリの凶漢》を3枚以上採用するのがベターだった。
 だが《這い寄る恐怖》というカードの登場により、ドレッジはスロットを削ることとなってしまった。そこで発掘カードの枚数を削るしかなくなり、結果として《傲慢な新生子》ではなく《叫び角笛》を採用するに至ったというわけだ。


■準確定スロットの話

《燃焼》


 2枚以上は確定で、3枚入れるかどうか最後まで悩んでいたのが《燃焼》だった。フィニッシュとして基本は使用するが、対戦相手への干渉手段に乏しいドレッジにとって、除去としても重宝する。そのため3枚目が欲しい時も多々あった。
 結局2枚に留めた最大の理由は、《燃焼》で本体を狙うことが《這い寄る恐怖》の加入により少なくなったからだった。盤面やブロッカーを薙ぎ払えば、後は場のクリーチャーだけで殴り勝てることがほとんどなのである。ここでも《這い寄る恐怖》の強さを実感することとなった。
 手札に来てしまった《燃焼》はX=0でプレイすることで墓地に送り込める。一応3マナなら1点入るため、稀に使用もする。手札に《恐血鬼》や《秘蔵の縫合体》が溜まった場合は、墓地にそれらを送り込む手段としても活用できるので、単なるフィニッシュ・除去手段だと決めつけないように。


《ゴルガリの凶漢》


 9枚目の発掘カードで、この75枚の中で最も迷っている部分でもある。メタゲーム次第では《暗黒破》にする可能性も。
 《ゴルガリの凶漢》である利点はもちろん発掘4という部分だ。《暗黒破》にすることで人間デッキに耐性が上がるものの、発掘の値が落ちることで、対コンボや単体で《安堵の再会》とキープした時の発掘に不安が出る。そのため、よほど《暗黒破》が必要となるメタゲームとならない限りは、《ゴルガリの凶漢》にする予定だ。
 スピリット、鱗神話、人間がフィールドに多いのであれば《暗黒破》にするだろう。
 《ゴルガリの凶漢》の能力を使う場面はそこそこある。《ゴルガリの凶漢》が墓地に落ちた時の能力で《ナルコメーバ》をライブラリーに積むことができるのだ。そのため、《ナルコメーバ》と《ゴルガリの凶漢》をブロッカーとして立たせておくと、相手は殴りづらい。この2体がどちらも墓地に落ちると、《ゴルガリの凶漢》の能力で《ナルコメーバ》がライブラリーに戻り、《ゴルガリの凶漢》を発掘してプレイし直すことで、前のターンと同じ状態を作り上げられる。ライブラリーが残っている限りは無限のブロッカーとなるのだ。


《暗黒破》


 除去と発掘を1枚で行える優良カード。ただ、トップメタであるイゼットフェニックス・トロンに対して全く意味がないため、1枚と枚数を押さえている。
 発掘のガンとなる《スレイベンの守護者、サリア》を倒せる他、《貴族の教主》などを除去した場合、相手を減速しつつ発掘を行えるので、効く相手にはとにかく強い。
 《暗黒破》を手札に持っておくことで、最大でタフネス2のクリーチャーを除去できることを憶えておこう。アップキープに《暗黒破》を打ち、それをドローステップで発掘して、再度打つ。これは《翻弄する魔導士》を除去する時によく使うテクニックだ。このために黒マナを2つ用意する必要があるので、セットランドから意識しよう。


《稲妻の斧》


 このカードは《氷の中の存在》を倒せるということで最近注目され、主にイゼットフェニックスで姿を見る1枚だが、同じように墓地にカードを送り込むことが重要なドレッジでも、獅子奮迅の活躍を見せる。
 除去を行いながら発掘を行えるということで、役割は《暗黒破》と似ている。ただこちらは単体で機能せず、代わりに《氷の中の存在》に対処できる。イゼットフェニックスとの戦いでは《氷の中の存在》に対処できるかどうかが焦点となるため、サイドボードを含めて合計で4枚は、除去手段を用意したい。そのために《稲妻の斧》は計3枚採用しており、その内の1枚をメインボードに押し上げている。
 《タルモゴイフ》や《先頭に立つもの、アナフェンザ》、《漁る軟泥》など除去したいクリーチャー自体は環境に多く、増量も考えている。メインに2枚目を入れるのであれば《暗黒破》を抜くことになるだろうが、人間に対しては《暗黒破》の方がよく効くため、現状ではこの1:1のバランスに落ち着いている。


■土地関連の話

 マナベースはオーソドックスな作りとなっている。特筆すべきは《蒸気孔》ぐらいだろうか。


 このデッキで青マナが必要となるのは《ナルコメーバ》と《秘蔵の縫合体》を手札からプレイする時だけだだ。「そんなレアケースのためにわざわざほぼ山である《蒸気孔》を入れる必要があるのか?」と疑問に思うかもしれないが、ドレッジを少し回せば、すぐに青マナが欲しくなるだろう。
 それほど《秘蔵の縫合体》と《ナルコメーバ》は手札に駆け付ける。《秘蔵の縫合体》は捨ててしまえば墓地から出し直せるが、《ナルコメーバ》は墓地にいてもほとんど意味がない。どうせならプレイしたいのだ。
 飛行を止めたい場面は意外にもよく訪れる。一番はなんといっても《カマキリの乗り手》だし、《天界の列柱》とダメージレースをする場面もある。レアケースだが、《引き裂かれし永劫、エムラクール》を受け止めて勝ったこともあった。
 ドレッジは手札から有効牌がどんどん消え、発掘カードばかりになるデッキだ。《壌土からの生命》と《信仰無き物あさり》以外で、中盤以降アクションを起こすことはほとんどない。初手にある《ナルコメーバ》を出す場面は、想像よりもずっと多い。《蒸気孔》を1枚入れておくことをオススメする。

 《ダクムーアの回収場》は最近では入っていないリストの方が多いが、入れることを強くオススメする。


 土地が2枚で止まっていて墓地に《恐血鬼》があり、上陸を行いたいという状況で、ほとんどの場合は《壌土からの生命》を発掘することになる。だがそのターンに《燃焼》を打ちながら《恐血鬼》を戻すなど、2アクションを取りたい場合には、《ダクムーアの回収場》が活躍する。
 そもそも《壌土からの生命》が発掘で落ちない可能性もあり、上陸は行いたい。そんな状況下でも役に立つ。つまり5枚目の《壌土からの生命》とも言える。3枚目の土地を置くのはドレッジでは意外にも重要で、その理由は単純だ。《信仰無き物あさり》のフラッシュバックを行えるからである。

 余談だが、フェッチランドは基本的には赤ければなんでも良いが、《沸騰する小湖》は4枚にすることをオススメしたい。


 ドレッジは《安堵の再会》か《壌土からの生命》でと初動2ターン目の手札をキープする場合もある。その際は1ターン目にフェッチランドを置いてパスすることになるだろうが、その土地は《沸騰する小湖》にしておきたい。
 理由は、相手がこちらのデッキをイゼットフェニックスだと誤認する可能性があるためだ。警戒心を持ってもらうだけでも良い。
 そうすることで何が起きるかというと、相手の《血清の幻視》での占術や《信仰無き物あさり》でのディスカードが変わるのだ。例えばイゼットフェニックス同型ならば《稲妻の斧》を占術でトップに積んだり、手札に残すだろうが、ドレッジには一切効果はない。グリクシスシャドウなら、既に《致命的な一押し》を持っている状況ならば、《思考囲い》からではなく《血清の幻視》でゲームを始める可能性もある。
 以上の事から、《沸騰する小湖》を入れるべきだと考えている。


■サイドボードの話

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