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【スタンダード】デッキガイド:ディミーアローグ

こんにちは、ご無沙汰してます。ゆうやんです。
今日は僕が長いこと愛用しているスタンダードのディミーアローグのガイドになります。

■スタンダードのメタゲーム

『ストリクスヘイヴン:魔法学院』は多くのプレイヤーの予想通り、スタンダード環境に大きな影響は与えませんでした。

そのため、新たに生まれたデッキもなく、メタゲーム上には、見知った顔だけが並んでいます。

まずは押しも押されもせぬトップメタ、スゥルタイ根本原理。

出現の根本原理

青緑黒で構成されたコントロールデッキでありながら、《出現の根本原理》という一撃必殺を持つ、ミッドレンジ殺しのデッキ。

80枚ということで構築にある程度自由がきき、除去スロットを打ち消し呪文にするなど、メタゲームによってデッキ構成をいじれるのが強みです。


次に《恋煩いの野獣》《エッジウォールの亭主》《砕骨の巨人》が軸となるアドベンチャーデッキの中から、頭一つ抜けた存在となっている、ティムールルーカ。

恋煩いの野獣

出来事クリーチャーたちがアグロデッキに対してとにかく強く、青を加えることで《出現の根本原理》にも耐性のあるデッキです。

軽蔑的な一撃

ティムールルーカはこのアドベンチャー軸に《銅纏いののけ者、ルーカ》からの《星界の大蛇、コーマ》という必殺技も備えています。

この2つが環境を牽引する存在です。


そして、全く違うこれらのデッキに対して強いのがディミーアローグ。

盗賊ギルドの処罰者

対スゥルタイは《出現の根本原理》を打ち消すだけでメインボードを楽に取ることができ、対ティムールでは《遺跡ガニ》と《空飛ぶ思考盗み》が除去されにくく、ゲームを優位に進められます。


そんなローグを倒すのが赤単アグロ。

エンバレスの宝剣

《熱烈な勇者》《鍛冶で鍛えられしアナックス》《朱地洞の族長、トーブラン》《エンバレスの宝剣》…ずっと変わらない老舗の味ですが、《霜噛み》と《不詳の安息地》を『カルドハイム』で手に入れてからは、環境に居続けています。

役割としてはローグキラーの側面が強いですね。《恋煩いの野獣》と《砕骨の巨人》がとてもきついデッキのため、トップメタに君臨し続けることはめったにありません。

砕骨の巨人

簡単に総括すると、今のスタンダード環境は

スゥルタイ根本原理⇒ローグに不利
ローグ⇒赤単に不利
赤単⇒アドベンチャーに不利
アドベンチャー⇒スゥルタイ根本原理に不利

といった形で回っています。

そしてここに食い込むのが、ジェスカイサイクリングや白単アグロというわけです。


■ローグのお話

ようやくローグの話に移ります。

前述の通り、ローグの主な立ち位置はトップメタ殺しです。

ブン回ると手が付けられないスピードで相手のライフやライブラリーを削り、リソースも確保するのがローグ。一方でゲームプランを複数持っており、《アゴナスの雄牛》以外に有効なサイドボードがあまりないというのも、ローグの魅力。

アゴナスの雄牛

たとえば《焦熱の竜火》は《遺跡ガニ》と《空飛ぶ思考盗み》に有効なため、サイドインするでしょう。しかしローグ側がコントロールプランを取ったなら、《焦熱の竜火》は手札で腐ることになります。

焦熱の竜火

《物語への没入》を消すために《神秘の論争》はサイドインするでしょうが、打ち消しを構えている時にエンド前にクリーチャーを次々と展開されることもあります。

神秘の論争

複数のゲームプランを遂行できることこそ、ローグの長所なのです。


さて、そんなローグですが、トーナメントで勝てるかどうかは、いかにローグが意識されていないかに尽きます。

ズバリ、サイドボードに《アゴナスの雄牛》が何枚入っているかです。

アゴナスの雄牛

ローグが逆立ちしても勝てない相手は、《アゴナスの雄牛》を出してくるビートダウンデッキです。

赤単やグルールの数が多く、サイドボードに《アゴナスの雄牛》を3枚以上採用していたとしたら、ローグがそのトーナメントで勝つことはないでしょう。


■デッキリスト

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6:《島/Island》
3:《沼/Swamp》
4:《寓話の小道/Fabled Passage》
3:《ゼイゴスのトライオーム/Zagoth Triome》
4:《清水の小道/Clearwater Pathway》
4:《欺瞞の神殿/Temple of Deceit》
24 Lands

4:《マーフォークの風泥棒/Merfolk Windrobber》
4:《遺跡ガニ/Ruin Crab》
4:《盗賊ギルドの処罰者/Thieves' Guild Enforcer》
4:《空飛ぶ思考盗み/Soaring Thought-Thief》
16 Creatures

4:《湖での水難/Drown in the Loch》
2:《無情な行動/Heartless Act》
3:《心を一つに/Of One Mind》
2:《神秘の論争/Mystical Dispute》
2:《アガディームの覚醒/Agadeem's Awakening》
1:《無礼の罰/Didn't Say Please》
2:《取り除き/Eliminate》
4:《物語への没入/Into the Story》
20 Other Spell


サイドボード
1:《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》
3:《スカイクレイブの影/Skyclave Shade》
3:《激しい恐怖/Crippling Fear》
2:《塵へのしがみつき/Cling to Dust》
2:《死の重み/Dead Weight》
2:《取り除き/Eliminate》
1:《否認/Negate》
1:《神秘の論争/Mystical Dispute》
15 Sideboard


リストに関しては今更特に解説する部分はありませんが、《心を一つに》を多めに採用しているのは特筆すべき点かもしれません。

心を一つに

ローグはとにかく手札の消費が激しいデッキです。

7枚以上墓地を削ると《物語への没入》が4マナで打てるようになり、8枚溜まると《マーフォークの風泥棒》でドローが行えるため、ライブラリーは積極的に削る必要がありますが、切削を行うための手段にはリソースを使います。

物語への没入

《遺跡ガニ》や《盗賊ギルドの処罰者》が切削手段になるのですが、これらは盤面に与える影響がほとんどありません。切削するということは、「手札を使って何もしない」に等しいのです。

遺跡ガニ

切削に費やした手札を回復させる《物語への没入》さえ打てれば問題ありませんが、4枚しか入っていないカードを序盤に都合よく毎回引けるわけではありません。

そこで《心を一つに》にです。

《遺跡ガニ》と《空飛ぶ思考盗み》、《盗賊ギルドの処罰者》と《マーフォークの風泥棒》など、人間と非人間が揃えば1マナでキャストできるこのカードは、《物語への没入》以外にアドバンテージ獲得手段を持たなかったローグの、とても良い潤滑油となっています。

このカードを多く投入することにより、初手に切削しかない手札でも、安定して勝てるようになりました。


■ゲームプランを決めよう

ローグには、3つの勝ち手段があります。

1.ライブラリーアウト
2.ライフを削りきる
3.コントロールする

ローグには3つの勝ち手段があり、どの相手に対してもすべての勝ち手段が有効です。赤単やヨーリオン相手にライブラリーアウトで勝つことも少なくありません。

遺跡ガニ

今自分がどのプランを選ぶべきかをきちんと理解しながらプレイしていないと、ローグは思うように勝てません。

以下に、サンプルとなる手札を3つ並べます。

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この手札は、相手のライブラリーを積極的に削っていけます。2ターン目に2枚の《遺跡ガニ》上陸から《盗賊ギルドの処罰者》で8枚も切削できるのです。

《心を一つに》で引いたカードに《寓話の小道》があれば、一気にライブラリーアウトは現実的なものとなるでしょう。この場合は《遺跡ガニ》に打たれる除去を打ち消すのも選択肢です。

《盗賊ギルドの処罰者》も、《恋煩いの野獣》などと相打ちして良いでしょう。時間を稼げばセットランドだけで相手のライブラリーはなくなります。

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相手のライフを削りきる手札です。《盗賊ギルドの処罰者》や《マーフォークの風泥棒》をブロッカーとして回すことはないでしょう。

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この手札は、ライブラリーアウトとコントロール、どちらかを目指すことになりますが、現時点では決まっていません。

相手の展開と《物語への没入》で引いたカード次第になるでしょう。相手の墓地が7枚以上となった(=《物語への没入》を4マナで打つ準備ができた)ならば、《遺跡ガニ》に打たれる除去を《湖での水難》で消す必要はありません。

逆にこの4ドローが更なる《遺跡ガニ》と《物語への没入》に繋がるのであれば、そのままライブラリーアウトを目指せます。

このように、今手札にあるカードから、適切なゲームプランを選択していくのが最も重要なのです。

湖での水難

特にモードを選択できる《湖での水難》の使い方は、プランを意識できるかどうかで大きく変わってきます。


■ルールスをいつ拾うか

このデッキで最も悩ましい瞬間が、《夢の巣のルールス》をいつ手札に加えておくか、でしょう。

夢の巣のルールス

そもそも、ローグというデッキにおける《夢の巣のルールス》はどれぐらい勝利に貢献すると思いますか?

大体、2回に1回は勝利に貢献します

思っていたよりも多いと感じたのではないでしょうか?

ローグは相手より入っているカードが軽く、手数が非常に多いデッキです。《物語への没入》で引いた4枚のカードを次々と使っていき、また追加のドローに繫げていくのが勝ちパターンです。

物語への没入

《夢の巣のルールス》は、確実に得られる追加リソースです。

《物語への没入》を最速で打った場合には、次の《物語への没入》や《心を一つに》を引き込めるでしょうが、それは理想のムーブであり、実際は除去とクリーチャーだけのような手札でゲームを進めることになります。

盗賊ギルドの処罰者

そういった手札において、《夢の巣のルールス》は追加のドローのような役割を果たすことになります。《マーフォークの風泥棒》が落ちていればまさしく1ドローですし、《空飛ぶ思考盗み》か《盗賊ギルドの処罰者》が墓地から蘇るのであれば、1ドロー以上の価値があります。

空飛ぶ思考盗み

《夢の巣のルールス》はすぐに除去されてしまいますが(というより、《夢の巣のルールス》が生き残れば勝ちです)、それを気にする必要はありません。

《夢の巣のルールス》を墓地に置いておくことで、《アガディームの覚醒》もゲームエンドカードとなるからです。

アガディームの覚醒

このように、ゲームに勝利するためには手数の多さが重要になるローグデッキにおいて、《物語への没入》や《心を一つに》と近い役割を持っているのが、《夢の巣のルールス》なのです。


《夢の巣のルールス》の強さについて理解してもらえたところで、「いつルールスを回収すべきか」について今一度考えてみましょう。

夢の巣のルールス

個人的には、最も拾うべきターンは3ターン目だと思っています。

例えばティムールアドベンチャーを相手にしている時。

こちらの場には《遺跡ガニ》のみ、相手は《恋煩いの野獣》のトークン。手札に《湖での水難》を持っていて相手の墓地は3枚という状況。この先手3ターン目では、《湖での水難》を構える必要はありません。ここはルールスを回収する絶好のタイミングです。

ドロースペルかルールス回収の2択は、前者を優先する場合が多いです。

《心を一つに》が3マナでしか打てない状態で、1マナで打つ見込みがない場合は、《心を一つに》から打ちます。これは《心を一つに》で《物語への没入》に辿り着く可能性が高いためです。

心を一つに

ローグで勝利に最も貢献するカードは《物語への没入》であり、これを引き込むのがまずは先決です。ルールスの回収の優先度はこれよりも落ちます。

以下に、優先度を簡単に並べます。

優先度A:4マナで打つ《物語への没入》
優先度B:1マナで打つ《心を一つに》
優先度C:3マナで打つ《心を一つに》
優先度D:ルールス回収

優先度としては、ルールスは一番下になります。

が、例えば《夢の巣のルールス》で《盗賊ギルドの処罰者》を拾える場合には、《心を一つに》を1マナで打つことが簡単になるので、回収の方が良いこともあります。

《夢の巣のルールス》プレイ→《盗賊ギルドの処罰者》で人間と非人間が揃って《心を一つに》が1マナになるので、《盗賊ギルドの処罰者》が墓地か手札にあり、《心を一つに》があり、土地が5枚までストレートに伸びそうな場合には、先にルールスを回収するのも一考に値します。

夢の巣のルールス

ただし、これらはあくまでも余裕がある状況の話です。《無情な行動》などの除去が可及的速やかに必要な場合は、そんな悠長なことは言っていられないので、《心を一つに》で除去を探しにいきましょう。

無情な行動

長々と説明しましたが、対スゥルタイ根本原理相手やアドベンチャー相手の3ターン目に能動的なアクションがない場合は、打ち消しを構えずにルールスを回収しましょう。

白単や赤単相手には3ターン目に《夢の巣のルールス》を拾う余裕はほとんどありません。5ターン目に除去+ルールス回収が最も多いパターンなので、これも覚えておきましょう。


■マリガン

ライブラリーを削る手段がある手札はすべてキープ基準になります。すなわち、16枚のクリーチャーはすべてキープ基準です。

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切削手段のない初手での《物語への没入》はほぼ使い物になりません。そのため、《物語への没入》が2枚ある初手は大体マリガンします。

物語への没入

《マーフォークの風泥棒》、《物語への没入》2枚、土地4枚ぐらいならマリガンで、《マーフォークの風泥棒》が《空飛ぶ思考盗み》なら少し悩んで先手であればキープ、《遺跡ガニ》か《盗賊ギルドの処罰者》なら先手後手に関わらずキープです。

遺跡ガニ

《物語への没入》以外は切削に依存しているカードはないので、単純にスペルの多い手札はそれなりにキープできます。《無情な行動》2枚と《心を一つに》2枚のような切削と皆無の初手でもキープです。

無情な行動

相手の相棒が《空を放浪するもの、ヨーリオン》であれば、《心を一つに》が初動となるような手札もキープしてOKです。

空を放浪するもの、ヨーリオン

《神秘の論争》と《心を一つに》しかない手札は、相手が《空を放浪するもの、ヨーリオン》でない限りはマリガンした方が良いでしょう。


■TIPS

▼《遺跡ガニ》の3枚切削を大事に

遺跡ガニ


相手の墓地を7枚にすることで《物語への没入》がアクティブになるため、《遺跡ガニ》による3枚切削はとても重要です。間違っても、一度も切削できないまま《遺跡ガニ》が除去されてしまうということが起きないようにしましょう。

例えば、ティムールや赤単は《遺跡ガニ》への除去を持っていますが、どちらも1ターン目には《遺跡ガニ》に触れません。そのため、先手であれば《遺跡ガニ》を1ターン目に出せます。

しかし、ティムール相手の後手時は《焦熱の竜火》などがあるため、この場合は2ターン目に出すことをオススメします。

赤単の場合は《霜噛み》が3点になる3ターン目までは《遺跡ガニ》に触られないので、後手1ターン目でもプレイしてOKです。

《遺跡ガニ》は必ず除去されても3枚は削りましょう。


▼クリーチャー除去に打ち消しは使わない

湖での水難

ローグを使っていると、打ち消しを打つタイミングによく悩むと思います

特に《盗賊ギルドの処罰者》や《空飛ぶ思考盗み》に対する除去を打ち消すかどうかは、たびたびな頭を悩ませます。

僕はほとんどの状況において、除去に対してカウンターは打ちません。こちらのクリーチャーは相手に除去らせて、相手から攻めてくるカードを打ち消した方が、こちらにとっては都合の良い場合が多いからです。

ローグはよっぽど手札がクリーチャーで偏っていないかぎり、ビートダウンは成立しません。1対1交換を繰り返していき、最終的には《物語への没入》、《心を一つに》、《夢の巣のルールス》でアドバンテージ差をつけていくデッキです。

こちらが攻めている状況でローグがすべきなのは、そのまま攻め勝つことではなく、アドバンテージ差を広げることなのです。

もちろん、後2ターンで勝利できてカウンターが2枚ある状況などでは、打ち消しは有効です。常に除去に対して打ち消しを使わないというわけではありません。

また、《遺跡ガニ》を出していて、手札に《物語への没入》があり、他に切削手段がない場合には、《遺跡ガニ》への除去を打ち消して、《物語への没入》を確実に4ターン目にプレイできるようにします。

物語への没入

結局、4ターン目の《物語への没入》が最優先なのです。


▼1マナ域、どれが最優先か

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《盗賊ギルドの処罰者》と《マーフォークの風泥棒》と《遺跡ガニ》、複数が手札にある時にどれから出すのか悩ましいと思います。

この中で最も優先度が低いのは《遺跡ガニ》です。攻撃することはできませんし、唱えてそのままセットランドで切削が行えるためです。

遺跡ガニ

《盗賊ギルドの処罰者》は最も1ターン目に唱えたいカードです。後から《マーフォークの風泥棒》を出せば、《盗賊ギルドの処罰者》の切削が誘発しますからね。

盗賊ギルドの処罰者

特に難しいことを考えず、最も切削できる順番にカードを出していけば問題ありません。《遺跡ガニ》は1ターン目に出しても2ターン目に出しても切削する枚数は変わりませんからね。

ただし、《盗賊ギルドの処罰者》から《遺跡ガニ》と出す場合は、2ターン目に《遺跡ガニ》は出せません。そう、「《遺跡ガニ》を出すときは必ず3枚切削しよう」ルールです。

遺跡ガニ

《盗賊ギルドの処罰者》と《遺跡ガニ》を1枚の土地から出すためには青と黒の2色を出す必要があり、1ターン目に《盗賊ギルドの処罰者》を出してしまうと、2ターン目に《遺跡ガニ》は確実に出せません。

この場合は1ターン目に《遺跡ガニ》、2ターン目に《盗賊ギルドの処罰者》というスタートになります。

《盗賊ギルドの処罰者》も《遺跡ガニ》も1ターン目に出す必要は特にないため、《ゼイゴスのトライオーム》や《欺瞞の神殿》があるなら、それをタップインしてしまうのも手です。

ゼイゴスのトライオーム

というより、1ターン目の行動として最も強力なのは2色ランドをタップインすることです。

2ターン目以降は、除去やルールス回収など、何かとマナを使い続けるタイミングが多いので、タップインスタートは理想的な展開です。


■サイドボーディングガイド

▼スゥルタイ根本原理
IN:
3《スカイクレイブの影》、2《塵へのしがみつき》、《否認》、《神秘の論争》

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OUT:
2《取り除き》、4《遺跡ガニ》、1《無礼の罰》

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・ゲームプラン
メイン戦は非常に単純です。

相手のデッキには《出現の根本原理》以外の勝ち手段がほとんど入っていません。そのため、打ち消すカードはほぼ《出現の根本原理》のみに絞ることができます。

出現の根本原理

一方、除去は大量に入っています。なので《絶滅の契機》や単体除去に対してはカウンターを打たないようにしましょう。除去をすべて腐らせて、相手のフィニッシャーだけを打ち消し、《物語への没入》や《心を一つに》で手札を増やしていくのが勝ちパターンです。

物語への没入

また、手札を増やすカードは《精神迷わせの秘本》しかありません。《海の神のお告げ》は手札が増えませんし、《空を放浪するもの、ヨーリオン》も《海の神のお告げ》が2枚以上ない限りは1ドローです。

精神迷わせの秘本

そのため、《精神迷わせの秘本》も打ち消しの対象となります。

サイド後は相手が除去を増やし、《神秘の論争》を入れ、《鎖を解かれしもの、ポルクラノス》などが少し入ってきます。

こちらは《遺跡ガニ》による切削を諦めて、《スカイクレイブの影》でビートダウンします。

スカイクレイブの影

相手も《出現の根本原理》や《アールンドの天啓》をサイドアウトしてくるため、打ち消し呪文を重いアクションに対して温存していく必要はありません。

やはりサイド後も相手は手札を増やす手段がほとんどないため、《物語への没入》で一度手札差を広げてしまえば、ほとんどゲームに勝利したようなものです。

《影の評決》や《絶滅の契機》があるので、《スカイクレイブの影》を並べないようにしましょう。

▼赤単アグロ
IN:
3《激しい恐怖》、2《死の重み》、2《取り除き》、1《塵へのしがみつき》

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OUT:
3《心を一つに》、2《神秘の論争》、2《マーフォークの風泥棒》、1《無礼の罰》

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・ゲームプラン
ワーストマッチです。とにかく相手の攻撃をさばいていき、《夢の巣のルールス》か《物語への没入》で勝利します。

打つ余裕のない《心を一つに》をサイドアウトしましょう。

《塵へのしがみつき》は相手が何枚《アゴナスの雄牛》を入れているかで、投入する枚数が変わります。流行りのデッキリストを見て2枚目を入れましょう。


▼白単アグロ
IN:
3《激しい恐怖》、2《死の重み》、2《取り除き》

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OUT:
3《心を一つに》、2《神秘の論争》1、1《マーフォークの風泥棒》、《無礼の罰》

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・ゲームプラン
赤単とプラン自体はほとんど変わりませんが、《アゴナスの雄牛》が入っていない分、かなり楽です。

《精鋭呪文縛り》が入っているので、《激しい恐怖》を過信しすぎないように。

▼ティムールアドベンチャー/ルーカ
IN:
2《塵へのしがみつき》、1《否認》

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OUT:
2《神秘の論争》、1《無礼の罰》

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・ゲームプラン
相手は《遺跡ガニ》に触りづらいため、メイン戦では簡単に《物語への没入》を打つことができ、そのままゲームに勝利できます。

サイド後は《アゴナスの雄牛》が入り、《黄金架のドラゴン》や《アールンドの天啓》など、5マナ以上のカードをサイドアウトしてきます。そのため、打ち消しをこちらも抜いています。

こちらが後手番であれば《心を一つに》を減らして《取り除き》を増やしましょう。

《心を一つに》はメイン戦はともかく、サイド後はなかなか1マナで打ちづらいカードです。なぜなら《焦熱の竜火》や《火の予言》で《空飛ぶ思考盗み》と《遺跡ガニ》が除去られてしまうからです。


■ジェスカイサイクリング
IN:
2《取り除き》、1《神秘の論争》

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OUT:
2《遺跡ガニ》、1《無礼の罰》

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・ゲームプラン
厳しいマッチアップです。

《繁栄の狐》は対処できるものの、《型破りな協力》で出てくるトークンにブロックされている間に、こちらの切削で勝手に《天頂の閃光》が20点を叩き出すようになり、敗北します。

サイクリングには除去が入っていないため、テンポよくクリーチャーを展開して殴っていくことが重要です。《型破りな協力》のトークンをブロックに回させつつ、《アイレンクラッグの紅蓮術師》や《雄々しい救出者》などはしっかりと除去しましょう。

《湖での水難》は必ず《天頂の閃光》に当てましょう。

《神秘の論争》は2ターン目の《型破りな協力》をカウンターするためにサイドインします。


▼ローグ同型
IN:
3《スカイクレイブの影》、2《塵へのしがみつき》、2《取り除き》、《神秘の論争》

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OUT:
4《遺跡ガニ》、1《無礼の罰》、3《心を一つに》

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・ゲームプラン
このゲームで最も重要なのは《物語への没入》。解決した方が9割ゲームに勝ちます。

そのため、《神秘の論争》や《湖での水難》を当てる対象は必ず《物語への没入》になります。1枚は絶対に温存しましょう。

序盤戦ではお互いにクリーチャーを出し合うことになりますが、《マーフォークの風泥棒》以外のクリーチャーはマスト除去です。打ち漏らすことで墓地が7枚溜まり、《物語への没入》を打たれてしまうためです。

《心を一つに》を1マナで打たれたくないので、人間か非人間のどちらかをきちんと除去しましょう。

サイド後は相手からの切削で《スカイクレイブの影》を落とし、墓地から唱え、手札からは除去を打ちます。

切削してしまうと《塵へのしがみつき》と《スカイクレイブの影》が落ちてリソースを稼がれてしまうので、《遺跡ガニ》はサイドアウトします。これで多少は相手の墓地肥やしを自分都合で行えるようになります。

このゲームでは除去は何枚でも欲しいところですが、《死の重み》は《マーフォークの風泥棒》と《盗賊ギルドの処罰者》しか除去できないためサイドインしません。

白単を意識した《死の重み》ですが、《血の長の渇き》に変えることで、同型戦で有利に立てます。

ローグ同型では《夢の巣のルールス》は3ターン目に回収することが多いです。積極的に拾いにいきましょう。


■終わりに


ローグはプレイに選択肢が多く、いろんなゲームプランがあるため、とても回していて楽しいデッキです。

今自分が攻めている側か守っている側かによってプレイが変わったり、ダメージレースを制したりなど、マジック力の向上にもつながるデッキだと思います。

この記事を読んで、ローグ使用者が増えればうれしい限りです。

何かご意見や質問があればツイッター(@yuyan_mtg)までお気軽に。
それではまたいつかお会いしましょう。

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