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Study Report 9 / 『ふるまい』

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どうもJBです。

今回は、「ふるまい」についてです。

今回は、自分がデザインの軸にしているふるまいについて書かせていただきます。

①定義

振る舞いの定義を調べようと思い、検索したところ、何とあのウィキペディアに、ふるまいという単語の解説がありませんでした。

Weblio辞書では、振る舞いを動作や行動、挙動とありました。

行動という意味合いが自分が思う振る舞いに一番近いかもしれません。

自分が、建築学生の時にはよく聞くワードだったので、意外に記事がなくてびっくりしました。

②振る舞いの魅力

では、このふるまいにはどんな魅力があるのかをお伝えしていきたいと思います。

まずは、イメージしていただきやすいように建築で例えさせていただきます。

建築の一つに茶室というものがあります。
茶室は、躙口(にじりぐち)という、しゃがまないと入れないようなとても狭い入り口があり、茶室に入るにはそこを通る必要があります。

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なぜこのような、狭くて通りづらい入り口を作ったのでしょうか。

設計された当時は、戦国時代で主従関係が強かったいいます。

そこで、入り口を狭くすることで頭を下げて入らなくてはいけない状況を作り出しました。また、入り口が狭いので、刀を持っての入室も困難です。なので武器をはずさないといけません。

そうすることで、武器も持っていない状態で頭を下げながら入らないといけません。これによって「茶室の中では全ての人皆が皆平等」というシーンを作り出すことができます。

意図的にふるまいを規定することで、感情を生み出す、変換させることが可能です。

これがふるまいだと思います。

予めなにも言葉で伝えなくても、そうやって行動をデザインすることで、能動的・本能的な部分に語りかけることができます。
そう考えると、日本的なホスピタリティも近い意味合いを持つ言葉になるのではないかと思います。

こういったふるまいのデザインには創発という部分もあります。

これは言葉の通りですが、当初では思いもよらなかったことが、表に出してみると生まれることがあると言うことです。

創発とは、部分の性質の単純な総和にとどまらない特性が、全体として現れること。 物理学や生物学などで使われる用語「emergence」(発現)が語源で、自律的な要素が集積し組織化することにより、個々のふるまいを凌駕する高度で複雑な秩序やシステムが生じる現象あるいは状態をいいます。ウィキペディア引用

例えば椅子。

椅子とは座るものですよね?

ですが、もう少し使い方を考えてみましょう。
椅子の上に立つことで高いものに手が届きます。
荷物を置くことができます。並べることで寝ることができます。二つ並べて板をおけば机にもなります。

椅子というものだけでも、コンセプトとは違った様々なふるまいが創発されています。

このように設計者が考えていなかったもっと新しい使い方が生るることはとても面白いと思います。10人と10色と言われるように人にはいろんな価値観や常識、物の考え方があります。ましてや世界にはそんな人間が77億人もいます。なので、77億通りのふるまいが生まれる可能性も不可能ではないということです。

物事に対して「これはこうだからこうしてね。」という考え方では、面白味がないですし、それ以上のものが生まれないと思います。

ましてや、ふるまいから生まれるふるまいのがありその連鎖で、新たなイノベーションやコミュニティが生まれることだってあります。

SNSはまさにその代表格だと思います。

自分たちで新たな使い方を見つけいつの間にかそれが普通になり新たな変化が生まれる。その連鎖がまた、新しいものを生み出す。そうやってできたのがSNSマーケティングやインフルエンサーだと思います。

TwitterやFacebook、instagramが作られた時は、そんな言葉ができるなんて思っても見なかったと思います。

このような、ふるまいのデザインやふるまいの創出が生み出す豊かさこそがふるまいの魅力だと僕は思います。

今回は、建築を例に書かせていただきましたが、これをWEBデザインまで落とし込めたらなと思います。


以上

最後まで読んでいただきありがとうございました。


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