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【49】webからリードを取りたい人が知っておくべき、各種メディアプラットフォームの特性について

クライアントから、webの各種メディアの使い方についての質問をいただくことがあります。

例えば、
・個人でもwebサイトを運営したほうが良いか
・コーポレートサイトだけではなくブログをやるべきか
・Twitterをやったほうが良いか
・Youtubeはどんな目的で使うのが良いか
・メルマガの利点は何か
といったものです。

これは「できるだけ、何でもやってみたほうがいいとは思うけど、リソース上全部は運用できない」という事情によるものでしょう。


そこで本稿では、
【どんなwebのメディアを】【どのような目的で】利用すると良いのか、以下の項目について解説を行います。

・自社サイト(WordPressなど)
・検索エンジン
・ブログプラットフォーム(note、はてな)
・ニュースプラットフォーム(SmartNews、Newspicks、Yahooニュース、5ちゃんねる、東洋経済など)
・メルマガ
・SNS(Facebook、Twitter、LINE公式アカウント、Instagram)
・動画(Youtube)

なお、この解説は「弊社で実際にメディアを運用した結果」から得られたものなので、別の意見をお持ちの方を否定するものではありません。

また「理論」ではなく「実践」の手引として利用されることを目論んでいます。


自社メディア

WordPressなど、自社でゼロから構築したwebメディアは他社プラットフォームに依存せず使える、唯一のメディアです。
弊社で言えば、Books&Appsがそれに相当します。

なお、コーポレートサイトなども広い意味ではこの「自社メディア」に含まれます。


では「自社メディア」を持ったほうが良いのでしょうか。
それは間違いなく「YES」です。

その理由は、まずプラットフォームの規約などに依存せず、情報を取り扱うことができるからです。

Twitterやブログプラットフォームなどでは「ある日突然、アカウントが凍結されてしまった」といった報告もあり、運営側のポリシーなどによる意図しない情報・コンテンツ・フォロワーの喪失があり得ます。

また「プラットフォーム」は突如としてサービスを終了したり、運営ポリシーを大きく変更する可能性もあります。


その点、自社メディアではそのような危険性は低くなります。

したがって、弊社では意図せぬサービス終了やフォロワーの喪失などを防ぐため、
「SNSなどの他社プラットフォームを運用するときは、最終的には必ず自社メディアへ誘導する」
ことを基本的な方針にしています。

SNSアカウントなどが凍結された瞬間に、フォロワーにアクセスする手段を失ってしまった、というのは大きすぎる損害だからです。


したがって、一個人であっても、可能な限り
「Twitter運用一本」や「Youtubeのみ」などの運営の仕方は、危険ですのでやめたほうが良いでしょう。

できれば2つ以上のプラットフォーム、可能であれば「自社メディア」にフォロワーを引きつけておき、一つのプラットフォームが沈没しても、柔軟にプラットフォームを行き来できるような運営をすべきです。


また、もう一つの自社メディアの大きな利点は、その自由度とカスタマイズ性です。

デザインはもとより、掲載するコンテンツ、課金の有無、サイトの構造に至るまで、「なんでもあり」。サイト利用者の詳細な情報を独占して取得することが可能です。


これらはweb上で「リード」を獲得する上で最大のメリットです。

したがってもしあなたが商売目的で、自社メディアを運営するときには必ず、
・商材についての情報を掲載する
・訪問者の分析ツールを入れる(GoogleアナリティクスやMAツールなど)
・問い合わせフォームを備える

の3点が絶対条件です。
これは、他社プラットフォームでは自由にできません。


ただ、もちろん欠点もあります。
それは、訪問者を自分で稼ぎ出さなくてはならない点です。

多くの場合、サイトの立ち上げ直後は、僅かなアクセスもありません。
「見ているのは自分たちだけ」という状態です。

つまり「自社メディア」は何らかの手段で、訪問者を生み出さなくてはならないのです。
そのため「誘導手段」として、各種プラットフォームの上手な利用が必要です。


検索エンジン

現在多くの「自社メディア」が流入を依存しているのが検索エンジンです。

自社メディアを立ち上げ、GoogleにそのURLを登録すれば、Googleはメディアのコンテンツを勝手にクロールし、検索結果に表示させることで、訪問者を送り込んでくれます。


しかし、検索エンジンに登録するだけでは、利用者はそれほど増えません。

検索の利用者は「検索結果の上位に表示されたサイト」を利用しますから、できるだけ「自社メディア」を上位に表示させるように、検索エンジンが要求する条件を叶えるように、自社メディアの調整を行います。

これがいわゆる「SEO」です。


しかし、逆に訪問者の多くをGoogleに頼り切ってしまうと、せっかくの「自社メディア」であっても、Googleのロジックに振り回されてしまいます。

また、多くのサイトがそうであるように、流入の9割以上をGoogleに頼るようなサイトは、Googleの検索アルゴリズムの変更に対して脆弱であり、かつ「検索ニーズを持った人」しか、サイトを訪問してくれません。


またGoogleからの流入者は、「自社メディア」をほとんど意識してくれません。つまり検索からいくら流入しても「ブランド」を作れないのです。

事実、「昨日調べ物をした中で、サイト名を覚えているものはいくつあるか?」と尋ねられて、サイト名を覚えている人は殆どいないでしょう。

それは、Googleの検索結果は「Googleの一部」と見ている人が多いからです。
これは、生殺与奪をGoogleに握られていることに他なりません。


以上の点から、弊社では検索流入の割合は、多くとも全体の25%〜35%以下になるよう、他の流入元を運用しなければならないと考えていますので、優先度としては

「自社メディアへの記事アップ」>>>「メルマガ運用」>「SNS運用」>「ニュースプラットフォーム対応」>「動画アップ」>>>「検索エンジン対策(SEO)」

としています。


ブログプラットフォーム

「note」や「はてな」など、「ブログ」を無料で開設できるプラットフォームがいくつか存在しています。

で、これらを利用すべきかと問われたら、端的に言えば、2つのケースに当てはまる状況でのみ利用価値があります。

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インターネット上における 「生成AIの利活用」 「ライティング」 「webマーケティング」のためのノウハウを発信します。 詳細かつテクニカルな話が多いので、一般の方向けではありません。

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