クマガイユウヤ/THE NAAV

クマガイユウヤのOfficialなblog ミュージシャンやってる人の戯言

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ギターヒーローの仕事

世の中には、〇〇のヒーローと呼ばれる存在がいますよね。 スーパーヒーロー、ローカルヒーロー... そんな中でも僕はギターヒーローと呼ばれています。 どうもこんにちは、クマガイユウヤって言います。 この頃周りの人にはギターヒーローと言われることが多く、ロックスタイルが多いイメージが強めですが、楽曲制作はギターから作らないこともしばしば。 Pops, funk, R&B, hiphop, HR/HM, Metal, latin, Big band jazz, などなど様々

    • This is Kumagaism【第1話】

      音楽に興味がない子供だった。 と言うのには少し語弊があるけれど、家やカーステレオから流れるもの以外にあまり興味がなかった。

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      • 蝉の声が聞こえない日に

        秋は突然やってくるもんで、風の冷たさに戸惑う。 一年で好きな季節はこの変わり目だけれど、どこかあの暑さが恋しくなる。 今日も日課の散歩に出かけると、タイムスリップしたような気分になった。蝉の声は聞こえず、虫も秋の定期公演に向けて準備し始めるから、町が静かだった。 時々季節の変わり目にフラッシュバックする記憶があって、それは恋だったり友人との思い出だ。会社員みたいな生活をしていない自分にとっては、日中のこういう時間がたまに必要だった。 何事もひとりで完結するライフスタイルは見

        • 渋谷には色が無い

          雨が酷く降り注ぐ金曜日。ここ渋谷には今日も多くの人が行き交っていた。この街は天候など関係なく物凄い勢いで時が過ぎて行く。栄えに栄えるこの地は人種も年齢も様々にそれぞれの人生が交差するスケールの大きな街だ。 ただ、そのスケールに比べて寛容ではない。街のカラーというものは暮らしに現れる。そしてここ渋谷は長い歴史を随所に匂わせ、また世のリアルタイムの流行を示す。ここは今日も誰も手にすることが出来ない桃源郷、色が無い街だ。 自分にとってのチャペルの様な場所がある。扉を開けば薄暗い室

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        ギターヒーローの仕事

          トカゲの歩み

          淀みなく歩み続ける事、繰り返す事、受け入れる事。言葉にすると難しく感じるけれど、実際は至ってシンプル。とはいえこれを行う事が1番難しい。 変化に敏感になれば、どのように変わっていくかの精密さが気になってきて、変化を気にし過ぎなければ、経過の速度が気になってしまう。 コンプライアンスについてだって同じように気にし過ぎだったりする。謙遜の態度が相応じゃない時がある。 そういった感覚がありとあらゆる所で発生する自分の感性があまり好きではない。好きではないし、面倒くさい。 人はこ

          正解はこれです

          自身の原点に立ち返る時はいつも行き詰まったと感じている時でもある。 かと言って原点は何かを教えてくれるわけでもなく、見つめ直す度にどれだけ新しい視点を自身が持てているか、ということの確認に過ぎない。 正解があるのなら今すぐ知りたい。なんならあらゆる方法で早めに辿り着ける。でも現実はそう簡単に行くわけでもなく、答えのあるものにあまり深い興味を持つことが出来ないのも否めない。ゼロイチの人間の性。 結局、最適解を求めるそのプロセスが多角的であるほど、己の価値観を豊かにする。

          水槽の肴

          人で溢れかえったクラブの端で、会話の断片が永続的に聞こえてくる。置き去りになっているわけでもなく、一人でいるのを好んでいるわけでもない。ただそこに居合わせただけの何者かでしかない。 とりわけ悲しいわけでもなく、一人になれた喜びがあるわけでもなく、ただ全てが背景になっていくのを感じる。ただ、そこに居合わせてしまっただけの何者かなのである。 一杯のドリンクを途中までちびちび飲んでいたら、気づけばあそこの席にいた人たちが変わっていた。またちびちび飲んでいると、今度はこっちの席の人

          THE NAAV日誌 Vol.3

          THE NAAV、遂にやります。 生ぬるいことをやる気ないのでよろしく。 去年の秋にクマガイユウヤ&多田涼馬としてイベント出演した際にりょうまからの提案でTHE NAAVの曲をやった。 あの日は急なお知らせだったにも関わらずたくさんの人たちに見てもらえて本当に嬉しかった。 普段ギタリストとして誰かの後ろで演奏しているのとは訳が違ったし誤魔化しの効かない時間だったけれど、あの日フロントマンとして真ん中に立ったことは自分の人生史においてもカムバック的な瞬間だった。 大きな

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          ジョークがお上手ね

          私はよく物事がうまく運んだりストレスなく過ごせることにグルーヴするという表現を使う。 ミュージシャンがグルーヴするとか言っているのなんてなんだかその世界の俗っぽい感じがするのだが、ささやかに気に入ってるジョークの1つだ。そう、ジョークなのである。 例えばこう、ターミナル駅には人々でごった返していて、各々が歩きたいように歩いている。するとどうだろう、ちっともまっすぐ進めないではないか。ましてや蛇行し過ぎてさっきから乗り換え先の改札に辿り着かないじゃないか! これを今日は

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          傘をさしたがらない

          雪の日、私は傘をさしたがらない。 昔見た洋画の主人公がそうだったから。ミーハーな所がある。でもなんだか切なげながらも血流がじんわりと巡っている様な気がして良かったのだ。 傘をさしなさいと言われて育ってきた。理由は簡単で、雨は大気の汚れを含んでいるから。今となってはちょっとばかし濡れたところでどうって事ない。 傘をささないために、地域性を引用したこともあった。なんとなく正当化したくなった。とは言っても、誰かに迷惑を掛けてるわけでもないので、心のどこかで寂しい気持ちになった

          傘をさしたがらない

          This is Kumagaism【第0話】

          みんなでせーので合わせる。鳴り響く一発目。 全力でその瞬間を生きる者たちの音は人生を肯定してくれる。そして俺もまたギターひとつで肯定されてきた。 バンドマンになりたかったんだ。 まだやれる、まだやれる、まだやれるんだ俺は。 俺の人生はその繰り返しだった。 10代の頃、いつ終わってもいいと思っていた。 その割に全力で生きていなかった。 好きなバンドの曲を聞きながら、ただちょっとしたヒロインになりきっていただけだった。 27クラブを信じていない。 その年齢で死にたいとか

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          This is Kumagaism【第0話】

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          アウトオブ眼中

          アニメの頭文字Dを観ていてあの熱さに共感せずにはいられなかった。MFゴーストは勿論、自身に向き合っていく地味さと泥臭い情熱は私の目に美しく映った。 向上心は大事、でも本質的に他人と比べてはならない。ものすごい矛盾を孕んだこの構図は、強くなる為に必要だと思う。 思い浮かぶ素敵な人たちは皆それで、何をするにも比べることはない。自身の中で闘ったものに対する評価を他人なりに純度高く見抜く。そりゃその人たちの周りには素敵な人が集まるわけだ。 アニメでも主人公はバトルの最中でも進化

          原野を探しに

          ちょっとした空き時間に本を読む。 自分の中に長らくブームのようなものがあって、種類はおおかた堅苦しいものに偏っていた。 自分の組んでるユニット・Anti-Trenchの相方である向坂くじらは、いつでも我が読書刺激を誘発させてくる。困ったもので、特にこれを読みなよとは言ってこない、やつはただ素敵な本屋に行くだけなのである。 するとどうだろう、気付いたらくじらより本を買っている、雑多に。 買すぎじゃない?とか言われてもお構いなしな自分は決まってこう答えてる、なんか気になるん

          オアシスは、もう

          新幹線で吸うタバコが好きだった。 開閉ボタンを押す度に無機質だけど陽気な音楽が流れるのも案外退屈しなかった。 特別思い入れがあった訳ではないけれど、あの小さな小窓を眺めていると、短編映画のワンシーンの様でいつもより口数が減る。 もっと前は座席でも吸えたそうだけど、僕はその時代を微かに覚えているくらいで、小学生くらいの時には禁煙って文字が目に付くようになったのを今でも思い出す。 吸いたくて仕方がないから、というわけでもなく何となく、旅先に向かっているんだなというのをまず初め

          昇龍拳が未だに当たらない

          物心ついた時からスーパーファミコンは家にあった。 ソフトは殆どが説明書が無くて、その中からストリートファイターⅡをがむしゃらにやり続けてはベガが倒せなくて、必死に攻撃のかわし方を探した。 それでもやはりベガは強いのでやってくうちに避けるタイミングを嫌でも掴んでくる。 するとどっからか説明書が出てきてここでガードの仕方を知り、おまけにコマンドというのが存在するというのも分かった。最初から色々できるんじゃんと思った僕はコマンドのマスターをする為、技の練習に勤しんだ。 格闘ゲーム

          昇龍拳が未だに当たらない

          熱々のハンバーグ定食

          飲食店で見かける配膳ロボットが結構好きだ。 特に好きなのは、LEDパネルに猫みたいなデザインで表情を表してるタイプのそれ。あいつがいるだけでなんか愛おしい気持ちが生まれる。 冷静に人件費削減とか効率化とか色々目的があって作られて最終的には半分無人みたいなことも起きる気もするから笑える話じゃないんだろうけど、とにかくあいつら可愛い。 席からでも聴こえるなんとも陽気な音楽と共にジワジワと近付いてくる。 おっ、飯が来るーって思ってからのラグがすごくて、遠くから大層丁寧に且つゆる

          熱々のハンバーグ定食