見出し画像

1回目の起業(スタートアップ)と2回目の起業(自己資本)の違いについて

たまに聞かれるので書いておこうかなーと。
違いについて論じる前に、それぞれがどうであったかに触れて、その上で書いていこうと思います。

※過去記事のカテゴリ別まとめはこちら

1回目の起業(スタートアップ)について

僕は新卒でいわゆるベンチャー企業に勤務していたんですが、退職するに当たって深い考えは持っていませんでした。
なぜなら、大学生の時に個人でWebサイトを運営して1日15分くらいの作業で10万円/月くらいは稼げていたので、15分で10万ならフルでやれば数百万くらいはいくんじゃね?もし10万が上限でもバングラデシュとか行けばよゆーっしょ!くらいのノリでした。
そのため、辞めるごく直前くらいまでは、学生時代に行っていたサイト運営を拡大・展開していく方向で考えていました。
というか特に考えてなかった、って方が正確。

で、ここからがわりと特殊なケースなんですが、前職の退職とほぼ時を同じくしてお声がけをいただいて参加したIncubate Camp 3rdにて優勝したため、プロダクトもチームも何もないのにご出資を受けることが決まっているという状況でした。
2012年3月末に退職したのですが、間に休みを挟むこともなく4月1日からフルで働いており、登記や口座開設、アイディアのみだったプロダクトの実装(結局違うサービス作った)、チーム作りにまずは奔走していた毎日。

しかし振り返ってみると、当時の僕は「スタートアップを経営する」ということの意味が全く分かってませんでした。
例えば「シード・シリーズA・アーリーファイナンス」あたりの違いも各VC企業さん達の名前も知りませんでしたし、そもそもスタートアップを運営するのであればなんらかのEXITが必要なんだ、ということも正直理解できていませんでした。
スタートアップとはなんぞやという記事を以前書いています。

とはいえずっとそうだったわけではなく「どうやら僕はスタートアップというものを経営しているらしい」と段々と気付き、複数のサービス開発・資金調達を経て最終的にバイアウトに至ったわけです。

2回目の起業(自己資本)について

バイアウト→ロックアップを経つつ6年半に渡る1回目の起業を終え、半年くらい前に2回目の創業を行いました。
実はその前に合同会社を立ててみたりもしたので厳密には3回目の創業なんですが、そっちはほんと立てただけで終わったのでカウントせず。
現在は株式での調達は行わず、福岡に居住しながら会社運営を行っています。

なんで福岡なの?って理由は色々とあるんですが、起業に関していうと東京では一度やったので次は地方でやってみようかなーって感じです。
ちなみに以前、実際に住んでみて分かった地方でのスタートアップ運営についての感想も書いています。

2つの違い

最も違うのは資本構成です。
外部資本を入れる場合はなんらかのイグジットが求められるため、採るべき戦略も当然そこに最適化したものになってきます。
しかし、自己資本での経営であればどこを目指すかはそれぞれであり、行うビジネス種別や収益の上げ方も自分で自由に設定できます。
現状は後者の状態で進めていくつもりですが、色々とやりたいサービスはあるので今後の進捗に応じてまたスタートアップの世界に飛び込む可能性も大いにあります。

次に違うのはいわゆる「強くてニューゲーム」状態で事業を始められていることです。
上記のように、1回目の起業の際には知らない・分からないことだらけで遠回りもたくさんしましたが、現状はある程度道筋を立てた上で経営ができるようになってきました。
また、助けてくれる方も以前よりも増え、頼りにさせていただくことができています。
もちろんこれからも色々と困難は起こるでしょうが、自身の成長も含め以前よりやりやすくなっているのは事実です。

なので、このように複数回打席に立てる、という観点からも、早めの起業というのは良いなと感じています。
僕は高校に5年通ったこともあり25歳での起業ということで特段早かったわけではないですが、それでもあのタイミングでそのステージに立ったことは良かったと振り返ってみても思います。

あとは、事業展開についてじっくり考える時間があった、というのも良かったです。
スタートアップは崖から落ちながら飛行機を組み立てるようなものだ、とよく言われますが、そのように時間や資金に追われるのではなく、自立した上で次の戦略についてまとまった時間を取れたのはとても良いものでした。

まとめとして

人類の健康寿命は伸び続け、1985年生まれの約半数が100歳まで生きると推計されています。
例えば20歳から70歳までの約50年間を労働に充てられると考えると、経営と人生についても長いスパンで考えた方が、急がば廻れよろしく却って近道を進めることもあるという印象を持っています。
つまり、起業人生を一社ではなく、複数回起業する前提で考えてみるのも、可能性を拡げる上でよいのではないかなーと。

以前書いたように前回の会社を離れてから約1年経つこともあり、改めてガツガツやっていきます。
お仕事たのしい。

僕を、すぐに雇えます

僕を月給3万円で雇えるシリヤト!!というサービスをはじめました。
サービスを始めた背景や意図についてはこちら
初回無料MTG実施中なのでお気軽にどうぞー!

※過去記事のカテゴリ別まとめはこちら
※こちらからフォローすると更新通知が受け取れます

ITベンチャーに新卒入社後2012年創業 複数回エクイティ・デッドでの資金調達を行い各種事業を行う 2015年に既存事業譲渡と訪日旅行者向けWebメディア立ち上げを並行しつつ、 2016年にフジメディアホールディングスグループに数億円でバイアウト 2019年から福岡で2度目の創業