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東京でのスタートアップ創業→売却→福岡移住から2年経ったので振り返り

東京から福岡まで自転車で横断する」という狂った企画から始まった福岡生活ですが、月日が経つのは早いものでこちらでの生活を始めてもう2年が経ちました。
地方への移住が流行っている?ことや、福岡に住んでいると伝えるといまだに驚かれることもあること、そして良い区切りでもあるのでちょっとまとめておこうというのが本稿の主題です。

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なぜ移住したの?

まず、移住に至った経緯を書きます。

以前、どのように働いてきたかについては書いたことがありますが、僕はいわゆる2011年卒新卒としてベンチャー企業で働き始めました。
ただ、2010年時点で内定者インターンとして夏休みは月300時間以上は働いていましたし、後半は自分でメディアを立ち上げて運営したり、プログラミングの勉強を始めたりなどを行っていたので、ビジネスを頑張りだしたのはもう少し前からです。

会社選びの時点で「残業代が出ないこと」を条件にしていたこともあり、とにかく働きたかった僕は平日は15時間/日、そして土日も働くというルールを自分に課し、未経験エンジニアとして働いていました。
初めての、事業に関するプログラミングということで慣れない業務にしんどさを感じながら、でもそれ以上に楽しみと喜びを感じながらの毎日でした。
改めてになりますが、その際ご指導いただいたその企業の方たちには感謝と、業務で恩を返しきれなかった申し訳なさという感情を持っています。

そして2012年に起業。
創業と同時にご出資をいただいたこともあり、スタートアップ企業の経営者として上記の会社での労働以上に全てを注ぎ込んで働いていました。
メンタルがやられかけたこともありましたが、しんどい時に追加出資をいただくなど支えていただいた投資家の方たち、支えてくれたスタッフや友人、そしてもちろん自分のためにもやりきりたいと考え、2016年にバイアウトという着地に至れたことは幸運だったと思っています。

バイアウト後も会社に泊まり込んだりもしつつ働き続け、そして2018年にその会社を離れるタイミングでふと思ったのはちょっと休息を取りたいな、と。
ビジネスに取り組みはじめてからの8年程度は人生でなく仕事を生きてきたと感じていたので、一度深呼吸をして周りを眺めてみたいと感じたんです。

そして僕は満員電車が非常に苦手ということもあり、社会人になってからはオフィスに近い渋谷や六本木など、よく言えば賑やか、悪く言えばゴミゴミした街に住んでいました。
そこで、会社を離れることを契機として、住む場所をいっちょ変えてみるか、というのが移住を行った理由です。

なぜ移住先は福岡だったの?

そもそも僕は九州生まれです。
父は福岡生まれ福岡育ち、母は山口生まれ山口育ちという家庭なのですが、父の仕事の都合で生後10年は熊本→大分→長崎(長与)→長崎(矢上)と転居を繰り返していました。
最後の2年は父が福岡に単身赴任していましたが、東京勤務となったことでとうとう家族全員で関東に乗り込むことに。
ということで僕は小5から大学卒業までは横浜で暮らし、社会人になってからは上記のように東京で暮らしていましたが、実は本籍はずっと福岡にありましたしずっと山口弁を使っていました。

ということで縁がもともとあったということ、そしていわゆるど田舎への移住よりもある程度都会であった方がスムーズに移行できるのではないか、と考えたわけです。
加えて、周りの福岡居住経験者に「福岡はいいぞ」という話を聞かされたのも理由です。

福岡に住んでみての感想 - 暮らし編 - 

「福岡はいいぞ」というのが結論です。
ご飯が美味しい、生活費が安い(中心地の家賃は渋谷の約半分)、街がコンパクトというのはよく聞く話ですが、人の温かみを感じることが多いです。

例えばエレベーターに乗っていたら隣のおばさまに「今日は混みますねぇ」と話かけられたり、ご飯を食べていたら「それ美味しい?」と聞かれたり、そういったことは東京に住んでいたころはほぼありませんでした。
この距離感がしんどく感じる方もいるとは思いますが、僕はわりと心地よく感じるタイプなので、なんというかほっこりしています。

ちなみに街がコンパクトというのは予想以上にメリットが大きくて、移動時間も費用もだいぶ小さくなりました。
例えば東京から新宿までタクシーで向かうと5,000円超えるなんてのよくある話ですが、僕が2年間の福岡生活でタクシー代が2,000円を超えたのは空港に行く時だけです。
そもそも人と会うのも打ち合わせもほぼ博多・天神周辺で行われるので、自転車やタクシーで15分もあればだいたいたどり着けます。
そしてちょっとした移動にチャリチャリほんと便利。

福岡に住んでみての感想 - 仕事編 - 

以前「地方でのスタートアップ起業が不利な理由3つ」という記事を書いたように、スタートアップとしてガンガン成長を目指していくなら東京がベストという考えに変わりはありません。
しかし、コロナという大きな出来事を経て、オンラインMTGのハードルが大きく下がり、状況に変化が生じているとも感じます。

また、各種コストの低さや採用環境のゆるさを鑑みると、事業や業態によっては地方発であることが有利であるとも考えています。
上で書いたようにいったん休息を取ろうとこの2年間は仕事以外のことにも色々と取り組んできましたが、人生における次の挑戦として地方での起業を頑張っていこうというのが今考えているところです。

正直、蓄積した心身の疲労を取り切るのにこんなに時間がかかるとは思っていませんでしたし、今も完全にリフレッシュしきったとは言い切れません。
ですが、ビジネスにがっつり取り組みたいというエネルギーを自分の中で強く感じるようになってきたので、また改めて勝負を仕掛けていこうと思っています。

実際移住ってどうなの?

まず書いておきたいのは「みんな移住のことを大げさに考えすぎなんじゃないか」ということです。

東京→福岡であれば時差はもちろんないですし、飛行機で2時間弱なので必要ならば日帰りも可能です。
今はコロナで状況も変わってしまいましたが、横浜に実家があることもあり以前は東京にもしばしば滞在していました。
また、もし引っ越してみて「失敗した」と感じるのであれば、以前住んでいた場所に戻ればいいだけだとも思っています。

もし移住に興味はあるけれども踏み出せない、という方は最初はウィークリーマンションとかでもいいから軽く試してみてはいかがでしょうか。
有給を使うのかリモートワークを活かすのか遠距離通勤するのかはそれぞれですが、試しに1週間でも2週間でも住んでみるっていうのはわりと現実的なのでは、と思います。

福岡はいいぞ。

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ITベンチャーに新卒入社後2012年創業 複数回エクイティ・デッドでの資金調達を行い各種事業を行う 2015年に既存事業譲渡と訪日旅行者向けWebメディア立ち上げを並行しつつ、 2016年にフジメディアホールディングスグループに数億円でバイアウト 2019年から福岡で2度目の創業