【女の鋭い直感！？パパと娘で夫の浮気調査をする父娘の行動がヤバい！】オン・ザ・ロック

退屈と不安から生まれるオトナ父娘のアドベンチャー！

夫のほんの些細な行動から、鋭い女性（嫁）の直感は働き、実父を相棒にした探偵ごっこ物語。

これぞソフィアコッポラの真骨頂とまでの熱量はないが、それも良い意味で本来は短編で丁度いいくらいのワンアイデアを、ゆるく、あたたかく長編サイズで描いている。相変わらず鼻につかないプチセレブなキャラと暮らしの描き方も上手い。

娘の旦那の浮気を疑い尾行を提案する父も、本当は昔放任していた娘と今では一緒に過ごしたいだけ。「somewhere」の時もそうだが、ソフィアが描く少し距離のある父娘の暮らし。「somewhere」の時は幼少期の頃の自分を投影し、本作は、実生活でも二人の娘を産んだ現在（少し前？）の自分を投影しているようだ。

１ミリサイズの不安に囚われると、もう仕事も手に付かない主婦。

ソフィアコッポラは本作でも「ロストイントランスレーション」に回帰したような、多忙な夫を傍らに置いた、そんな女性の「退屈な時間」をあたたかく愛おしく描いている。