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人生初の映画館に行き、おばけの夏になった【#映画おばけずかん感想文】

そういえば、子どもの頃通っていた小学校にも七不思議があったなあ。

そんなことを思い出した、2022年の夏休み。私たち母子は、映画『ゴーストブックおばけずかん』一色の夏でした。

夏休み前に、自宅でオンライン試写する機会をいただき、子どもたちが「映画館でも見たい!」と盛り上がり、夏休みに小6、小4、小1の子どもたちが映画館デビューを果たしました。

映画館デビューが遅くない??

そう思ったかもしれません。

私たち家族は、沖縄の竹富島という離島で暮らしています。竹富島や隣の石垣島には映画館がなく、映画館に行くには飛行機で沖縄本島や本州へ行く必要があります。

加えて、子どもたちが大きな音が苦手なこともあり、これまで映画館へ行ったことがありませんでした。

音の大きさやおばけの迫力にはじめはおっかなびっくりだった子どもたちですが、可愛いおばけや出演している子どもたちにいつのまにか引き込まれて、小4次男と小1長女は夏休みの間に映画館へ2回も行きました。(オンライン試写も入れると3回も見たことになる)

映画をきっかけに読書も


『ゴーストブックおばけずかん』の原作は、2013年から始まり累計130万部を突破している、斉藤洋さん作、宮本えつよしさん絵の児童書おばけずかんシリーズです。

斉藤洋さんはルドルフといっぱいアッテナなども書いていて、国語の教科書に載っている作品もあります。

夏休み中に購入した本。シリーズがたくさん!


原作はおばけの紹介を繰り返しするまさに「おばけずかん」ここから着想を得て、独自のファンタジーに映画は仕上がっています。娘は本屋さんでおばけずかんシリーズを見つけて大喜び!夏休み中お出かけのときは必ず持ち歩き、会う人会う人にプレゼンするはまりようでした。

左の「学校のおばけずかん ハイ!」は、おばけずかんシリーズよりも上の学年向けで、結構字も細かいのに6歳娘が夢中で読んでいました。


「こどもが主役」の和風ファンタジー

監督は『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズや『DESTINY 鎌倉ものがたり』『アルキメデスの大戦』などを生みだしている山崎貴監督。

山崎監督はストーリー原案・脚本を手掛け、様々なおばけを紹介するショートストーリー仕立ての原作を、子どもたちの物語として映画にしました。

妖怪やおばけがたくさん出てきて、新垣結衣さんや神木隆之介さんといった著名な俳優さんも出られて、一反木綿の声をアニメ「鬼滅の刃」で善逸役を務めた下野紘さんがつとめ、主題歌は星野源さん!

……と、かなり気合いの入った作品です。その中で一番良いなと思ったのは、主人公が子どもたちなこと。

ちょっとびっくりするシーンもあり、耳をふさぎながら見ていたうちの子たちでもハマったのは、主人公が子どもだったからだと思っています。

主要キャスト4人、男の子3人は『ズッコケシリーズ』や『怪奇倶楽部』を思い出し、男の子の中に女の子が1人なのは藤子不二雄作品を思い起こし、どこか懐かしさを感じました。

なにより、4人が可愛くて可愛くて……主演の城かいりさんは「万引き家族」や「約束のネバーランド」にも出演していて、実年齢は15歳。柴崎風雅さんも「約束のネバーランド」などで活躍の14歳。映画では小学生そのもので、しかも、おばけなどVFXを駆使しているので目の前にいない状態での演技だったといいます。俳優としての力を感じました。

一方、サニーマックレンドンさんと吉村文香さんは、今作が映像作品デビューというから驚き。吉村さんの男子にちょっと強く出るおしゃまな女子な感じ、そして感情の起伏があり難しい役どころだったと思いますがまったく感じさせない演技が素晴らしかったです。

おじいちゃんおばあちゃんの友達が多いサニーくんを演じたサニーくん。本人の名前が役名にもなっています。ただずまいやお年寄りに愛されるキャラクター、一旦木綿に乗る姿、すべてがかわいすぎて、子どもたちともどもファンです。オーディションでも「絶対あの子は選ばれる」と周りの人が思ったというのも納得です。

4人のわちゃわちゃ感と、新垣結衣さん演じるちょっと大人気ない先生とのやりとりが、終わる頃には愛おしくて愛おしくて。

おばけずかんの試練を子どもたちに与える、神木隆之介さん演じる主(あるじ)は何のために旅をしているのか、続きも気になる終わり方でした。


さらにはお絵描き&漫画描き

6歳娘はノートに漫画まで描くはまりよう。

左ページ、ラスボスの「ジズリ」次男が記憶のみで描いていた

2人とも記憶だけでよくここまで描けるなあと感心します。

あとは、星野源さんが歌う主題歌「異世界混合大舞踏会」の存在も外せません。耳に馴染みやすい音楽と、「お、ば、け、が、で、る、ぞ!」のシンプルな歌詞。それでいて、やっぱりオシャレ感漂う星野源さんのメロディ。こちらも何度聴いたかわからないくらい聴きました。

子どもたちと映画を楽しむのもいいものです。映画から、本の世界やお絵描きへ広がることもあるんだなあ。

映画のラストで、新垣結衣さん演じる先生が涙をこぼす。それを見た子どもたちが、帰り道に子どもなりに考えを話し、でもやっぱりおふざけして走り出す。そんな姿は、私自身忘れていた子ども心を思い起こすようで、涙がにじみました。親子におすすめの映画です。


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