マガジン

最近の記事

ゴッホの絵柄のエコバックを買った

タイトルが全てなのだが、ゴッホの絵柄のエコバックを買った。物を入れたら巾着のように丸くすぼむものではなく、どちらかというと大学生が持っているトートバックに近い、四角い形をしているエコバックだ。 バックには『星月夜』の絵(サムネ参照)が額縁に入ってプリントされているのではなく、鞄全体に絵の切れ目がわからないような感じでプリントされている。絵がそのまま柄として扱われているところも斬新で素敵だし、裏地も絵に合わせて青色になっていて、透けても綺麗だ。 この絵は、フランスのサン=ポ

    • 男の手

      男は動揺していた。脳天が震え、白目を剥きそうになった。 会社で連絡を受け、携帯を落とし画面が割れた。落ち着こうと飲み物を買うためにコンビニに入ったが、会計で小銭を落とした。 震える手を上げ、タクシーを止める。行き先を伝える声も、かすかに震えている。 「〇〇病院まで、お願いします。できるだけ急いでください」 男は窓の外を見つめ、ため息をつく。その日は、数年に一度の大寒波だった。日中も除雪車が走り、道路では融雪の水が放水されていた。 男は両手がまだわずかに震えていることに気づき

      • 火葬の時、何着て焼かれたい?

        火葬される時、白装束以外を着てもいいことを知らなかった。 先週の土曜日、小学生からの幼なじみと近所の和食屋で「推しの舞台がさ〜」とかほぼ小学生の時と変わらない話をしながらランチをしていた。その中の会話の一つとして友人の祖母が亡くなった話が出てきた。葬式に出るため、急遽実家に帰ったという。 その友達のお家は和菓子やお茶、着物が好きで、タンスの中に綺麗に手入れされた着物が常に入っているようなお家だった。 「そっか。大変だったね」などと話していると、ふと友人が思い出したように

        • 人生で、あと何回すんねん会話集

          世の中には、何回しても飽きない素晴らしい会話のテンプレートがある。この会話達は、よっ友から大親友との会話まで利用可能。汎用性がとても高い。 しかも、話していて何となく意味がないと全員が思いつつも不快感がない。会話自体に意味はないが、この内容を話した事実で、時の流れを感じ、距離が縮まった気分になる効果も持つ。オールマイティな会話だ。 私はこの会話が結構好きなので、緊急事態宣言で会社が完全リモートになり、一人暮らしなため意味のない会話が減ってしまったことが悲しい。友達とたまに

        ゴッホの絵柄のエコバックを買った

        マガジン

        • 日記
          0本
        • 日常
          4本

        記事

          スパイシースパイシースパイシー

          --- 今私は『村上さんのところ』を読んでいる。世界中に存在する村上春樹ファン(通称:ハルキスト・村上至上主義)から届くメールに、村上さんがお答えしたものを一冊にまとめた本だ。村上さんは、この本の中で473通のお便りに答えている。結構な量だ。完結に1文で答えている質問もあれば、長めに答えている質問もある。 --- 私の村上春樹歴は、小6からだ。家の近くの図書館で新刊コーナーにあった『1Q84』を20ページほど読んだところから始まっている。 初めて1Q84を読んだときは

          スパイシースパイシースパイシー

          漫画は私の親友だった。でも今は?

          小学校の頃、友達が少なくて家から100mの図書館によく通っていた。本が好きで、歴史や言葉の知識が少し同学年よりあったこともあり、それが誇らしいくて威張っていた。今思い出しても全く可愛くない小学生だった。 小2の夏休み、図書館に大きな本棚1つ台分の漫画が蔵書された。図書館は本を読む場所だと思っていたから、難しい言葉が並んでなくて、絵ばっかり書いてある漫画が、真面目な空間に入ってきてワクワクした。悪戯の共犯者になった気分。 それから、これまで以上にもっと図書館に通うようになっ

          漫画は私の親友だった。でも今は?