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☆短散詩文☆

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短散文、詩くじり(散文詩)、詩小説など、ワリとマジメに書いて詩くじった感じ。ヘッダー画像はのうんさんより☆
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記事一覧

Once in a Blue Moon

      ── Once in a Blue Moon ──   極めて稀なこと 決してあり得ないこと     ⿴⿻…

悠凜
2年前
21

雪よりもなお

      雪よりも      降る雪よりもなお白く   積む雪よりもまだ白い     仄めく肌に…

悠凜
3年前
29

夏の終わりに

      夏の終わりにきみに逢い 夏の終わりにきみを識り 夏の終わりにきみとのわかれ * …

悠凜
3年前
19

不知夜月(いざよいづき)~夜を知らぬ月

      十六夜を迎え 私は未だ知らぬ 夜というものを 宵闇という衣(きぬ)を 纏うことなく…

悠凜
4年前
20

Dahlia~ダリア~

      Dahlia 華麗なる天竺牡丹よ きみがぼくを呼んだから ぼくはきみを咲かせたいと思っ…

悠凜
5年前
30

綾─なる─花 彩る香(か)

      ほんのりと咲き初めた蕾は 夢より儚く摘み取られ 咲き誇ろうとしていた花は 不粋に…

悠凜
5年前
24

つたわぬ

      恋衣たゆとうて 逢い想ひ放とうと ひととせ待てど許されぬ いくとせ待てば枯れ果てぬ 朝露となり草に置く身は 夕霧となりて散り烟る 解き放たれて往く魂(たま)は 此方と境を彷徨うて 辿り着けぬあわい宵 迎え来ぬは明けの果て 月届かぬ水底に 横たわり眠る相想い 玉響に光の如 我が声 伝へと切に願ふ            

悪魔の顔して

      白を纏って現れた   赤と黒の魂が     見えない隙間に爪をかけ   冷たいふりして…

悠凜
5年前
27

月の花

      届かぬ先に咲く花に それと知って手を伸ばす   その花──月の花は   ぼんやりと揺…

悠凜
6年前
28

くちる〜苦散る〜

      いさぎよく ぽとりと朽ちる花もあり   はらはらと 彷徨い朽ちる花もある     花は…

悠凜
6年前
23

鳥の軌跡

      春に萌え出づる小さな芽吹きは 夏に煌めく眩しい想いへと変わり   秋に佇む静かな激…

悠凜
6年前
21

かしゅう~夏秋~

      夏の終わりは 秋のはじまり   秋に追いつこうと 必死で走った夏は汗だくで   でも…

悠凜
6年前
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Colours~若葉色の赤子~

      淡く萌え出る若葉の色は 産声をあげた赤子のように   儚げな真綿のやわらかさと 迸…

悠凜
7年前
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箱庭の果ての果て

      ☆うたがわきしみ さん   『こころ』 によせて       *     春 鮮やかに咲き染める花のように 夏 光纏い眩しく煌めく海のように 秋 軽やかに吹き抜ける風のように 冬 仄かに暖める陽だまりのように   そして   晴れの日も 雨の日も 曇りの日も 雪の日も   雲に遮られようとも どんな時でも   見上げればそこにある宙のように   人の命は有限でも 人は無限   己が己の存在に 限界さえ作らなければ   心は悠久の果てまで遠く遠く   箱庭のように小