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Laura Nyro「The First Songs」(1967)

ローラ・ニーロについては、最初に彼女のカバー集「Gonna Take a Miracle」を聴いたのですが、いろいろな方々からオリジナルアルバムも聴くべしとの御指示を頂戴し、次に聴いたのが彼女のファーストアルバムでした。

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ポップス大好き人間の私としては、もう①「Wedding Bells Blues」で大満足です。ローラ自身のファーストシングル曲ですが、これはもちろん1969年にフィフス・ディメンションがカバーが有名で、全米No.1を獲得した名曲ですね。
ライナーノーツにも記載されてますが、このフィフスのヴォーカルは、今までリード・ヴォーカルの経験のないマリリン・マックー。そして彼女の婚約者が同じフィフスのメンバーであるビリー・ディヴィスJr。この有名な曲の歌いだしは以下の通りです。

 ♪ Bill , I love you so、 I always will ♪

そうなんです。マリリンにぴったりの曲だったんです。フィフスのプロデューサーであるボーンズ・ハウの粋な計らいに拍手!
以下はフィフスの映像ですが、ビリーの表情が微笑ましいですね~。

このハッピーで明るいポップスソングの後に②「Billy's Blues」のような渋いトラックが続くことに驚いてしまいます。静かなバラードにトランペットが泣いてます。

ローラはマーサ&ザ・ヴァンデラス等が大好きであったことは有名ですが、彼等にインスパイアされたと思われるR&B的ポップスな③「California Shoeshine Boys」や④「Blowin' Away」は非常に聴きやすいですね。

⑥「Good By Joe」もホーン系のアレンジがR&Bっぽいポップス。コーラスやホーンに負けてないローラの歌いっぷりがかっこいいし、こうしたメロディアスなポップスは大好きですね。

語呂合わせみたいなタイトルの⑦「Flim Flam Man」。サビの♪ Flim Flam Man ♪ が妙に頭にこびり付いてしまってます(笑)。
ちなみにこの曲がサードシングルで、⑥「Good By Joe」がセカンドシングルですが、全くヒットしなかったようです。

このローラのファーストアルバムは、かなりポップス指数が高い楽曲が揃ってますが、特に個人的には⑧「Stoney End」がお気に入りです。これはバーブラ・ストライサンドがカバーし、1971年に大ヒットを記録してます。バックのサウンドがスペクターサウンドっぽく聴こえますね(特にドラム)。

⑩「He's A Runner」はお子様ポップスがお気に入りの私にとって、1回聴いただけではその良さはピンと来なかったのですが、彼女の歌声とアレンジの良さがだんだんと分かってくる名曲ですね。パーカッションや楽器の使い方はビーチボーイズの「ペットサウンド」を連想させるものがあります。
味のあるハーモニカはトゥーツ・シールマンス。
②にも通じますが、今日みたいな深閑とした寒い夜にはぴったりの曲ですね。

エンディングトラックはBS&Tで有名な⑫「And When I Die」。BS&Tでは彼等らしいリズム・テンポの強弱を生かしたアレンジとデヴィッド・クレイトン=トーマスのソウルフルなヴォーカルが魅力的でしたが、ローラも負けじとばかりに迫力のあるヴォーカルを聴かせます。

最近はこのアルバム、本当によく聴きます。ポップスあり、ジャズあり、R&Bあり・・・。この1967年当時で、こんな素敵なアルバムを発表していたなんて。彼女のセカンドアルバム「Eli and the Thirteenth Confession」やサードアルバム「New York Tendaberry」を聴くのが楽しみです。

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