【月夜に抱かれて】5
発作も少し落ち着いてきた頃、あの男が働いていた新聞配達所が無くなった。
私に平穏な日々が少し戻ってきた。
ちなみに、襲われたあの日の私は
オーバーオールにTシャツにキャップ
一切、女の子らしい服を着ていなかった
それでもターゲットにされた。
1人で早朝に歩いていたから。
後悔と恐怖は、何年経っても消えなかった
そして私は、夢に向かって資格を取るために
専門学校を選んでいた。バイトはその入学金を貯めていたのに。
大学進学以外、認めないと親に反対され
夢を1回諦めた。
医者と教職、社長の家系で反対されるのは分かっていたから反撃に出た
私は勝手に就職先を選んでアパレル業界に進んだ。
親には「失敗作」と思われ、祖母には恥ずかしいと言われた。
兄は私の行動が見えていたのか
「ワザと勉強しないで成績落としたろ?
頑張れよ」とお祝いにパンプスを貰った
そして私はアパレル業界で働きだした。