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漢検準1級への道

結構前ですが、漢検準1級受かったので、どうやって受かったかとか、少しだけ書いておこうと思いました。道ってほど仰々しいものじゃないです。

自分の漢字力の前提


・2023年11月から3ヶ月勉強して、2024年2月(令和5年度の第3回)の試験で一発合格(180点)

漢検準1級合格

ちなみに合格した時の内訳ですが、
読み26点、表外読み10点、熟語の読み・一字訓9点、共通の漢字10点、書き取り40点、誤字訂正4点、四字熟語書き取り20点、四字熟語意味と読み8点、対義語・類義語20点、故事・諺14点、文章題書き取り10点、文章題読み9点


・試験3ヶ月前に初見で解いたら87点、2級も同じ日に解いたら9割にやや届かず、くらいがスタートの漢字力
・ただし哲学コース出身、仏教と中国思想の知識は日本人の平均よりも多いつもり
・クイズノックのファン(河村さんと志賀さん寄りの箱推し)。クイズをプレイした経験はなし。知識検定は今年受けました。漢字検定対策以外はノー勉で受けて、受験者の中で大体上から2割くらいの成績、言葉が一番得意(予想通り)

哲学コース出身というのは背景が特殊では? と思われそうですが、やったことを思い出しつつ、つらつらと書いていく。

何をやったか

まず初見プレイですね。

当時公開されていた出題例を解く。

87点! うーんなんも面白くない。でも、感触からして無謀ではないと思った。絶望感は全然ない。


次に取り掛かったのは初見で解いた問題の復習。

読みが難しすぎて辛かったけれど、そもそも見たこともない字は全然ないと思いました。単体では見たことはあるけど、(その組み合わせで熟語が成り立つんだな)とか、(その音読みは知らないよ)とか、(そんな送り仮名つくんですか)とかが延々と続くというのが最初の感触でした。

「君ら知り合いだったの?」とか「あなた実はお酒強いんですね」みたいな感想を人に対して抱くことあるけど、あれが割と近い。数が膨大なだけ。


余談ですが、TRPG始めたての時期に作ったキャラの名前がたまたま出題されてて、これはテンション上がった。


参考書は、まず高橋書店の頻出度順問題集を購入。

理由は赤シートで隠せるからです(協会のは赤シート対応じゃなかったので1冊目としては買わなかった)。

「1ヶ月集中して合格するプラン」と「3ヶ月でじっくり確実にプラン」が参考例として書いてあって、1ヶ月は嘘だろって思ったのは覚えています。

ただ、付録の配当漢字一覧を眺めたら、「見たことある」度合いに違いはあれど、ほぼ「見たことはある」。

犬養毅の毅とかは全然書けるし、「毅い」で「つよい」は全然わかる。書いたことはないがめっちゃ見たことある字もたくさんある。

「梧」は中学の時に漢字辞典をめくって「読みが四文字のやつだ」と思った。あおぎり、と読む。そういうのが蘇ってくるのは嬉しい。

センチメートル、みたいな単位とかも「クイズで見るやつ〜!」ってなる。

中学のころ、古典は教科書にある文章をとりあえず丸暗記してテストに臨んでいたし、便覧も娯楽だと認識していたので、「未だ覚めず池塘春草の夢」とか、見たことがあるフレーズがたくさん出題されて、これも喜ばしかったです。(もしかしてここの前提が実はかなり変か!?)


初見はわかるわけがないので、答えを隠さずに読むだけ、見るだけにして、家では書写。隠して解いて悔しがるのは2回目からと開き直っていました。

通勤時間(片道1時間強)は読みをなるべく覚える努力をして、家で書き取りをしました。言葉の意味がわからない時の検索も、スマホだと通信量がもったいないし、嵩張るものを持ちたくないので、家でやってました(四字熟語辞典は後で買いました)

電車で座れたら寝る日が多かったので、平均したら1日1時間くらいしかやっていないと思います。

難しいことを完璧に覚えようとすると辛いので、たとえば「沈魚落雁」は「要は顔がいいのね」くらいの解像度でやってました。選択肢の数は本番ではそんなにないし、極端に紛らわしいものはそんなに出ないので、実はこんなんでも案外いけます。

でも、興味が出たものは原典の漢詩文とか検索して読んだので、熱意にはかなりムラがありました。梅とか、植物は割と好きですね。動物にはあんまり興味がない。


3週間経って過去問を購入。

初見の問題に取り組んだら158点取れました。

たぶん1ヶ月、毎日2時間やれば受かる人は全然いる。私はもしあの勉強量で1ヶ月で受けたら、問題との相性によって140〜160だったと思うけど(散々ではないにせよ、受かっていた自信はない)


これならたぶん間に合うと思って、のんびりやっていたらそこから全然点数が上がらなくなりました。あと5点、あと3点が遠い!! なんであと1個書けそうな字が書けないんだろう、という焦燥感がありつつ、大好きな先輩に「漢検受けます」って言った手前引っ込みがつかないし、受かりたかったなあと思っていたはず。

購入した収録されている6回の試験を解いて、初見で合格点に届いたのは2回だけでした。

あんまり直前に解いて届かなかったら辛くなると思って、過去問は年末くらいまでに一周全部使いました。2周目もそんな点数良くなかった(一応は復習したはずなのに180点前後しか取れなかった)のは猛省すべきですが、さっさと一周解いて復習にあてるのは、私には正しかった気がする。


本番、「リンカに遭って〜」の「リンカ」がわからなかったので勘で書いたら当たってめちゃくちゃびっくりした……

誤字訂正が全然できなくて、共通の漢字は良かったので、やや動揺しています。普段の出来はだいたい逆でした。


文章題は、出題自体には関係ないけど、「芋ばかり食って黄色くなって居ろだなんて」めっちゃ好きだった。割と読みやすいやつが出て良かった。

あんまり内容には触れない方がいいですね。

同じ会場に小学生くらいの子がいて、すげえなと思った。


結果が出た時は嬉しすぎてあちこちに報告しました。
また受けます。

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