「ウルトラマンZ」第一話を観て | GO AHEAD -僕の描く夢- 第319回

 先週の土曜日、ウルトラマンZの第一話「ご唱和ください、我の名を!」を観た。歴代最長となるニュージェネレーションヒーローズの最新作。もちろん、とても期待していた。

 今年はドラマが始まらなかったり、映画の公開が決まらなかったり、悲しい話題ばかりだったけれど、ウルトラマンは予定通り始まってくれた。それだけで嬉しかった。もちろん、キャストのみなさん、関係者のみなさんは全力で取り組んでいるだろうし、第一話はその熱が存分に伝わってきた。ほんとうに面白かった。

 いろいろ語りたいことはあるけれど、いちばんのサプライズは「セブンガー」の再登場。セブンガーとは、ウルトラマンレオに登場した怪獣ボールで、変身不能のモロボシ・ダン(ウルトラセブンの人間態)をサポートするためにウルトラマンジャックが宇宙から運んできた。見た目は軟質素材のようで、なんだか弱々しい。しかし、非常にパワフルで、相手怪獣をかなりのところまで追い込んだ。唯一の難点は一分間しか実体を保てず、使用後は五十時間のインターバルが発生してしまうこと。そんなセブンガーが、「対怪獣特殊空挺機機甲」という大仰な名前とともに帰ってきた。今回は燃費が少し改善されていて、さらに人類が搭乗するスーパーロボットのような役割で活躍する。

 何よりも、2015年の「ウルトラマンX」以来久々に防衛チームのような組織が復活したことが嬉しい。これまでは特殊諜報機関や民間警備組織が代わりを担っていたけれど、彼らを主体とした物語はやっぱりいい。私はどちらかというと防衛チームはあってもなくてもいいと思っているが、いざ登場すると嬉しくなっちゃう。

 ニュージェネシリーズの美点である最新技術をふんだんに使用した特撮もさらに進化していて、かつてはありえなかった10m大と40m大の怪獣が同じ画面に登場したり、実際の建物と怪獣を合成する実景合成が実物と見分けが付かなかったり、「ほんとにテレビでここまでやっちゃっていいの!?」というクオリティーの映像が披露されている。去年の「ウルトラマンタイガ」でも特に後半の特撮がエグかったけれど、パイロット版でこのクオリティなら後半はどうなっちゃうんだろうという期待感でいっぱいである。

 そして、今度のウルトラマンは地球に慣れていない。言葉はかつてのGoogle翻訳みたいだし、よくわからない変な敬語を喋る。主人公とのバディがこれからどんな関係になっていくのか。ブルトンに襲われたウルトラマンゼロは果たして帰って来られるのか。非常に楽しみだ。

 とにかくね、今年はエンタメ関係が軒並み中止になってしまったから、ウルトラマンへの期待感は半端ない。キャストも若手からベテランまでバランスが良いし、スタッフは特撮研究所の尾上克郎さんがどんな映像を観せてくれるのかワクワクしている。こんなに素晴らしいシリーズを生で観られることが嬉しい。

 さあ、どんなウルトラマンになっていくのか。どう成長していくか。見逃せませんよ!

 2020.6.22
 坂岡 ユウ

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