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販売員時代を振り返り!

絶賛転職中なので、書いてみます。

どんな会社に入ったの?

わたしは新卒でレディースオーダーシューズの販売員になりました。普通の靴屋さんとはすこし違って「オーダーシューズ」というのがとても良かったなぁと思っています。

なんで良かったかというと

「うちの商品ではあなたのお悩み解決できません、ごめんなさい」と正直に伝えやすかったから。

オーダーシューズといってもフルオーダーではなく、パターンオーダー。最近になってオーダーメイドという言葉をよく耳にしますが、たぶんほとんどがこの「パターンオーダー」なのではないかな。

わたしが売っていたパターンオーダーシューズは、縦のサイズに対して横のサイズが3種類ありました。同じ23.5cmの靴に対して、幅がS・M・Lと用意されているパンプスです。

なので、来店されるお客様はほとんどが「何かしら靴や足に対する悩み」を持っている方でした。その悩みを販売員が聞き出して、具体化し、その悩みだったらうちの商品で解決できますよ、という接客をしていました。


どんな(風に)仕事をしていたの?

パターンオーダーなので、もちろん足に合わないお客様もいました。

上にも書いていますが、合わない方には正直に「申し訳ありません。うちの商品はあなたの足に合いません。」とお伝えしていました。

その上で、「○○というブランドだったら△△なので合うかなぁと、個人的に思います。店舗は百貨店に入ってるところがいいと思います!おじいちゃんシューフィッターさん的なベテランの人に見てもらえば、履きやすい靴が見つかる確率が高いです!」と正直に伝えていました。明らかにきつい・ゆるいが目に見えるので無理に進めても、販売員もお客様も、誰も幸せになりません。

わかりやすく箇条書きにすると、こんな感じかな。


・お客様の足の特長や状態を共有し、理解してもらう。
・おすすめのブランドをお伝えする。
・そのブランドのお店が百貨店にもある場合は、シューフィッターさんの活用をおすすめする。


扱っているプロダクトに助けられた部分も大きいですが、「押し売りして売上を作る」みたいな思考に陥らなくて本当によかったと思います。


今思えば役に立ってた「他社ブランドを学ぶ」

「うちの商品ではあなたのお悩みを解決できません、ごめんなさい」と、伝えやすいことが、他社ブランドのことを学ぶきっかけにもなりました。

接客には短くて30分、長くて1時間かかります。ほとんど1on1のカウンセリングみたいな感じでお客様に付きっ切りです。

お客様自身に自分の足の状態を理解してもらうことからはじまり、複数のサンプルシューズを履いてもらう。その中から、お客様と一緒にお客様の足にいちばん近いものを見つける。このように、しっかりとお客様と向き合うので予約来店システムを利用してくださる方もとても多かったです。

予約して来店するのって、期待値が高いに決まっている。今度こそは痛くならない自分の足に合う靴を!って願いながら来てくれるお客様をがっかりさせたくなかったです。だから、他社ブランドを勉強しました!!!

仮に、自社商品が合わなくても、ほかのブランドの特性や木型の癖を学んでおくことで、お客様の足の特長を踏まえると「こういうパンプスだったら脱げにくいです。」等々、提案できるようになりました。今後のお客様の靴選びの選択肢を狭めてあげて、効率的にお買い物してもらいたいという想いでした。

履きやすさを追求しているブランドなので、デザインはシンプルなものしか置いていなかったからこそ、より「選択肢を狭めてあげて、効率的にお買い物してもらいたい」という想いも強かったです。


今思えばめちゃ大事だった「足の特長を理解してもらう」

というのも、わたしはファッションが好きでアパレル(靴)業界に入ったので、シンプルなものもいいけどデザイン性の高い靴だって履きたい!という人もいるのでは?と考えていました。

可愛いな!と思う靴を見つけても、痛くて履けない、ゆるくて履けない、きつくて履けないなんてことは誰にでもある経験だと思います。可愛いから痛くても履く!という人もいると思いますが、痛くないほうが絶対良いです。そもそも、健康に良くないですし外反母趾や内反小趾になってどの靴を履いても痛いという悲惨な事態になってしまいます。

だからこそ、足の状態や特長を接客を通してお客様自身にしっかりとお伝えしていました。

足幅が狭い・広い、足の甲が薄い・高い、かかとがある・ない、指が短い・長い等々、色んな要素がありますが、ある程度の理屈が分かれば自分でも履きやすい靴を見つけることは難しくないからです。

購入してくださった方にも、残念ながら合わなかった方にも、正しい靴選びをしてほしいという想いがありました。


大前提だけど「事前に前提のすり合わせをする」

ひとつ、困ったことがありました。他社の靴ブランドの事情がわからないのですが、たぶんめちゃくちゃクレームが生まれやすい性質の商品だったなと改めて思います。

ファッションアイテムの中でも、唯一痛みを伴うのが靴です。

それを「オーダーシューズ」という謳い文句で打ち出しているのでフルオーダーだと勘違いして来店されるお客様も大変多かったのです。

ですが、冒頭にも書いたようにフルオーダーではなくパターンオーダー。パターンオーダーという言葉自体、あまり耳慣れません。なんじゃそりゃ、という感じです。

なので、接客の頭がいちばん大事でした。ここで、しっかりと「パターンオーダーとは?」「オーダーシューズだけど、価格が抑えられているのはパターンオーダーだから」といった内容をお客様に理解してもらうことが、まじで重要だったなと思います。(フルオーダーシューズはリアルに10万くらいする)

わたし自身もそうなのですが、ば~っと説明されても(・・?となってしまう方も多かったです。最初のほうは、理解の有無をあまり気にしないまま接客に入ってしまっていたので、結構苦しみました...。

購入に繋がってもクレームが入ったりして、お客様もわたしも嫌な気持ちになってしまうことが最初のうちは多かったです。反省...。

紙に(下手な)絵を描きながら説明していくことで、理解してもらいやすくなりました。

最初の理解がスムーズだと、接客中にお客様から生まれる質問も減ってコミュニケーションもスムーズになり接客時間短縮にも繋がっていた気がします。(時間とかは測ってないけど)

なので、前提をすり合わせるのはとても重要だなぁと感じました。普段の生活でさえ、こちらが当たり前と思っていても、相手にとっては当たり前じゃないことのほうが多いですよね...。

自分とまったく同じリテラシーや学力を持っていたり、生活を送っていたりする人はほとんどいなくて、年齢が3つ違うだけで、年齢は同じだけど出身が違うだけで考え方や価値観がほとんど違ってくるので、前提のすり合わせ超大切だなと日々感じています。


お~3000字近く書いてるすご!(驚)

言語化するのがめちゃくちゃ苦手なのですが、わりとよく書けたなぁと思います。(自画自賛&驚き)

接客マニュアルとか、研修とかもまったくなかったのでめちゃめちゃ売れる先輩の真似をしてみたり、相談してみたり振り返ると意外と試行錯誤していたのだなぁ。

何せ、自分に矢印が向くと途端に向上心が落ちると自覚していて...。

ぜんぶお客様がいたからだなぁとしみじみ感じました。

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