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Part1:世界で最も緑なフットボールクラブ

学び:フットボールクラブが地球温暖化とどのように闘っているか。

気づき:オン・ザ・ピッチに目が行きがちだが、ピッチ外での活動で差別化を可能にしているクラブがあること。

今回は、スポーツコンサルティングの授業で模擬クライアントとして扱っているユニークなフットボールクラブを紹介しようと思います。Part1ということは。。

そうです。Part2,3,4....と続いていきます!

Part2からは食事、ホスピタリティ施設・サービス、クラブライセンス・グッズ等の小売業、スポンサー、ステークホルダーマネジメント、スタジアムオペレーション、環境政策戦略と様々なエリアに触れていく予定です。そして、クラブの収入源であるスポンサーシップ、チケット、グッズ、放映権に関しても触れていこうと思います。


フォレストグリーン・ローヴァーズFC(Forest Green Revers FC)

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このクラブは1889年に設立され、現在Football League2に所属しています。もともとプロリーグを目指す最も小さなローカルフットボールクラブとして知られていました。

本拠地であるニュー・ローン・スタジアムはグロスターシャー州ネイルスワースに位置し、街の人口は5,794人。総人口が同リーグのアウェイチームのファンの平均観客数よりも低いことから、どれだけ小さなクラブかがわかりますね。。

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オン・ザ・ピッチでは成功しているとは言えないが、2017年に世界で初のベジタリアン・ヴィーガンフットボールクラブとして公式に認められ、FIFA(国際サッカー連盟)やUN(国際連合)がオフ・ザ・ピッチの活動をとても評価しています。

2010年よりEcotoricityという100%自然から得たエネルギーを提供する会社がフォレストグリーン・ローヴァーズFC(以下:ローヴァーズ)のメインスポンサーになり、それ以来ローヴァーズは弊社と共に地球温暖化の課題解決に向けた活動を開始。


地球に配慮した環境政策

Ecorocityはローヴァーズに3つのエリア(エネルギー・交通・食べ物)をサポートしている。理由として、組織が活動していく上でこの3つは*カーボンフットプリントに多く含まれ、環境に影響を与えるものであるからです。

具体的なローヴァーズの活動としては以下の6つがあります。

1, 自然エネルギー:クラブの使う全てのエネルギーが自然から得たもので、実際にEcotoricityからのものだけではなく、スタジアムの屋根に太陽光パネル・入り口に太陽追尾型パネルを設置し、ローヴァーズ自身でも生産しています。

2, オーガニックピッチ:ピッチの芝にも配慮がされており、除草剤・殺虫剤は一切使っていないません。

3, 電気式芝刈り機:GPS付きの自動芝刈りロボットで整備しており、エネルギー元は太陽光です。

4, 水の節約:芝への水まきは全て雨水を地中より集めて利用しています。

5, 電気自動車のチャージステーション:地球に優しくスタジアムまで来ることを推奨し、電気チャージャーステーションを完備している。

6, 世界初の*ヴィーガンフットボールクラブ:環境や健康、パフォーマンス向上のために全てのファンや選手、スタッフにヴィーガン食品を提供している。

*ヴィーガン食品とはヴィーガニズムという人間は動物を搾取することなく生きるべきであるという考えから来ており、動物(肉、牛乳、バターなど)を一切含まない食品。


新スタジアム

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現在、ローヴァーズは『Eco Park』という新スタジアム建設に向けて動いています。建設が決定すれば、このスタジアムは世界で初めて木で作られたスタジアムとして認定されています。現在は地域行政審査の段階で、おそらく完成まで5年はかかると言われています。

計画では、収容人数5,000人で隣に2面のピッチ(天然芝と人工芝1面ずつ)、1,700台収容可能な駐車場が作られます。

個人的には、建設予定のスタジアムの収容数が少ないことからリーグで勝ち、上を目指すことをかなり長期的に見据えていると考えています。実際にホームタウンの人口が少ないことも関係していると推測できるため、深く分析してみます。


最後に

今回は世界一緑なフットボールクラブを紹介しました。徹底的に、環境に配慮した活動を行うという点でユニークなクラブであることがわかります。

しかし、様々な問題があることも事実です。あらゆる視点でコンサルタントになり切って調査していこうと思います。笑

最後まで読んでいただきありがとうございました。


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