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メンバーに嫌われることにどう向き合うとよいか、2つの方向性を比較してみる

今の仕事をするようになってから気づいたこととして、マネジメントに関わる方はすべてと言ってもいいくらい、大なり小なり、メンバーに反発されたり、辞められてしまったりという経験をしていることがあります。

経営者やマネジャーになると、メンバーに嫌われることは避けては通れないと思いますが、そのことにどう向き合うかは人それぞれです。

最近は、ハラスメントに対する意識の向上や、ダイバーシティ推進も謳われていますので、人に反発されたり、嫌われたりすることは避け、納得してもらえるよう時間をかけたり、相手の意見を尊重する人が増えている印象があります。

それは、一見すると相手に優しい、誰もが否定しない対応のようですが、実際のところ、自分に言い訳をして、楽な選択をしているだけだったり、人間関係のストレスを避けてしまうという別の問題も立ち上がってきているように思います。

結果、事業のスピードが落ちてしまったり、規律を失うなどのデメリットにつながらないよう自身のふるまいを慎重に考慮する必要があります。

一方で、人から嫌われることをある程度厭わずに、ストレスを乗り越えて、事業を推進することにコミットしたり、人をコントロールすることにエネルギーを注げる方もいらっしゃいます。

こうした方は自分の評価のためではなく、目的のために嫌な役を自覚して引き受けているいらっしゃるかもしれません。

会社にとって非常に必要な責任感をお持ちですので、経営の中枢を担っていかれる方が多いように思いますが、そのことにも副作用はあります。

反発を抑え込んだり、コントロールするマネジメントが重なってくると、現場からの本音が出てきづらくなるというデメリットが起きるのです。

耳の痛い情報が本人にフィードバックされなくなるため、判断を誤ったり、
更には、メンバーが受け身になっていきますので、モラルを欠いた行動が起きたり、自発的な行動が期待できなくなりがちです。

私が仕事で対面するのはこうしたデメリットが大きくなり、組織のコミュニケーションが滞ってしまったケースが比較的多いように思います。

メンバーに嫌われないことから楽な道に逃げることも、嫌われることを厭わず目的志向で進めることも、どちらのスタイルも偏るとデメリットが大きくなるということなのですが、私が思うに、ほとんどの人はどちらか一方のスタイルをずっと続ける傾向があるように思います。背景に自分の大切にしている価値観があるからです。

2つの方向性の間で、どこに自分のスタンスを定めるか、非常に悩ましいなと感じていますが、現時点で私が思うのはシンプルですが、ここで挙げたような両者のデメリットをどちらも理解しておき、現実自分の振る舞いによって今、どちらの問題が起きているかを判断するというのがよいと思います。

自分のスタイルを絶対視せずに、意図して選べると、マネジメントが少し楽になるかもしれないと思います。

また来月もよろしくお願いいたします。

2022/2/26 VOL136                                                                                          sakaguchi yuto

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