見出し画像

ワクチン接種を受けるべきか、異なる考えの相手と話すときに心がけること

感染力が強いデルタ株によって、全国的にコロナ感染者が増えています。

政府はこれまで以上にワクチン接種を推奨をしていますが、国際医療福祉大学の和田教授の調査によると、20代男性の27%、女性の38.7%、50代でも男女ともに17-18%の方がワクチン接種について様子を見ると回答されているそうで、相当数の方が接種に前向きでないことがわかります。

もちろん個別に事情はあるでしょうから、接種しないことによって差別を受けたり、非難されたりするものではありませんが、8割おじさんとして有名になった西浦教授によると、このままの接種率で推移すると、集団免疫が獲得できず、結果、ワクチン未接種の方の多くが、コロナに罹患してしまうことになるだろうと述べています。
参照:https://gendai.ismedia.jp/articles/-/86584

つまり、接種しない人が危険な状況になってしまいます。

そんなことを思っている矢先、最近、私の身近な友人が、
接種に対して気持ちが変わったという話を聞く機会がありました。

その方は30代の女性なのですが、ワクチン接種に不安があり、様子見をしていたそうです。

一度、母親から心配する電話があったときは、
「なんでまだ受けてないの!」「受けないなら家には帰ってくるな!」と
一方的に強く言われてしまったことでケンカになり、かえって接種する気持ちを失ってしまったとのことでした。

一方で今度はその方の妹さんと、別の機会に電話で話すことがあったそうです。

妹さんはその方の気持ちをじっと受容的に聴き、
「不安な気持ちわかるよ」「あなたの意思を尊重するよ」
「自分個人の気持ちとしては、、受けてほしい気持ちはある」と
伝えてくれたそうです。

そのことで冷静になり、「実は私だって迷っていた。」
「でもどうしたらいいかわからなくて不安だったの」というご自身の気持ちに気づき、考えを整理できたとのことでした。

もちろん心配されてのことだと思いますが、このお母さんのように、
相手を説得しようとして一方的に伝えても、主義主張のぶつかり合いに
なってしまい、相手に受け入れてもらえないことはよくあるものです。

相手を変えようとせずに、まず聴く側が自分の「こうすべき」という
固定観念を手放す。

このことが結果的に頑なだった相手の信念を変えることがある。
コーチングなどでよく言われることですが、改めてその重要性を
認識した出来事でした。

いつも拝見している篠田さんのブログに同様の事例が紹介されていました。

これからの知性とは、知識や経験を手放し「もう一度考える」こと(篠田真貴子)

このブログでは、カナダのある村で子どもの予防接種を危険視する考えを持った母親に対して、ある医師が向き合った事例が紹介されています。

誰も経験したことのない、答えが見えない中で、難しい判断を迫られることが増えたように思います。誰かのわかりやすく、シャープな意見にのっかりたくなる時もありますが、それもきっと全体の一部を切り取ったものです。

少し我慢して多様な側面を見、よく考えて判断していきたいと思います。

また来月もよろしくお願いします!

2021/8/30 VOL130                                                                                           sakaguchi yuto


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?