教育系半端文系院生の末路

昨年2019年の8月から12月まで留学をしていたが、その段階では将来のことが決まっていなかった。悠長な考えではあるが、留学先で将来のこと考ええてこよう、なんていう心算で日本を飛び出した。留学先で全く将来のことを考えていなかったわけではなかったが、そんなに大きな刺激を受けることもなく、日本に帰国。帰国段階では非常勤講師をやりつつ博士進学でもしようかなーなんて考えていたが、修士論文執筆完了とともに急激に満足感、もとい博士進学熱が冷却され、普通にフルタイムで働こうと思い始めたのがつい最近の話。今日はその先の話。文系の院生現在進行形の人は見て考えて欲しい。自分について、自分の将来について。

フルタイムで働く、というのは中途半端に働きながら学生をするのでもなく、仕事一本に絞るということである。今までで言えば学生の肩書きに非常勤講師などがくっついてきたが、それももう終わり。学生の肩書きは自分にとって言い訳というか、周りを納得させる申し訳程度のものでしかないことに最近気がついたから、もうその肩書きを名乗るのはやめようと思って、フルタイムで働くことにした。自分は学校で働く以外(現状)能がない人間なのでずっと教員として働くことを視野に入れてこれまでの3年間考えて生きてきた。つい最近までそうだったのだが、この教員として働くということについても急激に冷めてしまっている。

公立校で働くには年に一度7月頃に行われている各地方自治体、都道府県の教員採用試験を受ける必要がある。専門科目以外に一般教養や教育法規について勉強しなければならない。つまりこの時期から教員として採用され4月から働くには私立学校に採用されるしかない。そんなわけで私立学校にいくつか履歴書を提出しているわけだが、結果は正直芳しくない。英語科教員の良し悪しを測る尺度は他の教科と違い明確に存在しており、それが英検やTOEICなどのスコアである。自分は英語そのものを専門として大学院で学んできたわけではないから、正直それほど良いスコアを持っているわけではない。留学後の試験もまだ受けられていない。その状態で履歴書をいくつかの学校に出したが、その反応はよろしくない。この不透明さ、なんで落とされたのかわからない不合理さ。(学歴だけで言えば負ける気はしないのだが)東大を卒業していようが普通に落とされる現状である。現実は厳しい。

そんなこんなで毎日教職員募集情報にかじりついて条件の良さそうな学校があればアプライするという生活を送っていて思ったことがある、「これもう教員ならなくてよくね?」単刀直入に言えばこの一言である。条件だけで言えば、この時期に募集しているのは非常勤講師ばかりで、いわば契約社員と変わらないのである。この契約も一年経てばまた契約の更新か、別の学校で働くことを選ばされるわけである。つまりは安定した職ではない。社会保障に関しても入れる学校と入れない学校があるし、どこまでいってもシフト制のアルバイトと変わらないのだ。私立学校も常勤の、正社員だけで回る学校などないから、正社員として雇うお金はないけれど、安いお金で契約社員として都合よくこき使わせることのできる、授業を受け持ってくれる非常勤講師の存在は重宝するのだと思う。かくいう自分もそんな都合の良い存在として藁にもすがる気持ちでアプライをしているのだ。

そんな生活に嫌気が差してきて先ほどの「教員じゃなくてもよくね?」と思いう思いが生まれた。自分は大学卒業から「こだわり」をもって、教師という職業であったり、アカデミックな世界での活躍を志していた。しかしながら、留学から帰国して修士論文を書き終えてみて、そのこだわりが、熱意が急激に冷めてしまった。「現実」を見るときがきた。朝起きてその日何をやるか考える、寝る。そんなつかみどころのない生活は心を腐らせる。今まであまり思ったことがなかったが素直に「働きたい」と思った。誰かから必要とされて活躍をしたい。それができるのであれば別に学校でなくても教師でなくてもいい。今まで勝手に塞いでいた道を、可能性を模索し始めた瞬間である。

そんなわけで、今更ながら一般企業への就職を考え始めている。あわよくば2020年の4月から働きたいが、普通に一般的な就職活動をして2021年から働き始める方が良いのだろうか。全くわからないのが本音だ。ただ、気持ちが切り替わってようやく前を向けた気がする。今までは同じところをぐるぐる逡巡していた。ナルトで言えば「無限月読」だ。懸念点としては生計をたてるために非常勤で働いてしまうと、就職活動自体が難しくなってしまうことだ。あれこれ積んでる?年齢的なネックが存在している事も、もちろん自負している。しかしそんなこと気にしていられない。これが自分が選んできた道である。院生としてやってきたこの3年間に悔いはないけれど、大幅な遠回りになってしまった。同期だった友達はとっくに働いて社会で活躍をしている。今みたいに仕事や将来についてもっと早くもっと真剣に考えることができていれば、という後悔は正直ある。この後悔を乗り越えるためにもこの生産性のない日々から抜け出して、将来につなげていきたい…できるかな?

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

16
東京大学教育学研究科修士過程。12月までヘルシンキに留学していました。 都立高校→一年浪人→慶應大学総合政策→東京大学大学院教育学研究科 2020年度は非常勤で働きつつ2021年度の就職を目指して就職活動をしています。 仕事について、働くことについて色々考え中です。