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最近新しい夢ができたので、その話を聞いてほしい

あきやさんにとってのGUCCIオステリアのように、私にもコンセプトが合っているか確かめに行きたい場所がある。むしろ、そこに行って、しっくりこなかったら、コンセプトのほうを変えてもいい!と思っているくらい。

その場所は、ウィーンにあるセセッション館である。

ここにあるクリムトがつくった壁画「ベートーヴェン・フリーズ」を見てみたい。

私がクリムトを知ったのは中学3年生のときだと思う。
矢沢あい先生のNANAの中で、ハチはレイラのお誕生日会に招待されて、プレゼントに何をあげればいいか悩むシーンがある。そのプレゼントの候補として、クリムトの画集がでてくる。(おしゃれな)ハチが(美人な歌姫である)レイラにあげるものなんだから、さぞかしクリムトというのは素敵な絵を描くのだろう、と頭の中に残っていた。
ただ、そのときは調べたりすることはなかったと思う。大人になっていく過程でなんとなく接吻とかユディトとか有名な絵を知って行った。

絵画や美術にものすごく詳しいというわけではなかったけれど、家族旅行では美術館へ行くのがマストだったし、気になる展覧会があれば自分でも足を運んでいた。
そんな中で、クリムト展が開催されることを知り、たいした知識もなく、ふらっと行った。

いま振り返ると、あんなにたくさんのクリムトの絵が集められるなんて、なんて贅沢な展覧会だったのだろう。もっとちゃんと見ればよかった、と少し後悔している。
ただ、そんな状態の私が見た瞬間に心を撃ち抜かれてしまった作品があった。

ベートーヴェン・フリーズである。

この作品は壁画なので、私が見たのは原寸大の複製である。それでも、なにか魂が震えるものがあった。今まで見たどの絵よりも圧倒されて、感動して、長く見ていたいと思い、ただただ留まった。
複製でこんなに感動するのだから、本物はもっともっと素晴らしいものなのだろう、いつか本物を見てみたいと思った。本物は壁画なので石とか埋め込まれているらしいし、壁の上に描くってキャンバスとは違うんじゃないのかなと思う。

クリムト展に行ったあとに調べて、この「ベートーヴェン・フリーズ」という作品はウィーンのセセッション館にあるということを知った。旅行が好きだった私は、必ずそこに行こうと決心をしたのが2019年のことだった。

2020年、コロナウイルスのせいで旅行のことは考えられなくなってしまった。考えても行きたくなるだけだから、できるかぎり蓋をしていたように思う。いつか次に旅行に行ける日が来たら私は絶対ウィーンに行く。新しい手帳に手を伸ばすたびに、ウィッシュリストにそう書き加えた。何度も書き加えるたびにふと思った。「いつ行くんだろう?」って。2022年も終わりに近づくころ、だんだんと世の中の雰囲気も変わってきた。2023年は無理でも2024年には行けるだろう。自分の仕事との兼ね合いもあるけど、2024年の夏なら行けるように思ったので、ウィッシュリストに日付を加えた。

2024年8月 ウィーンに行く

その後、あきやさんのGUCCIオステリアのnoteを読み、私にとってはセセッション館だろう、と確信をした。イコさんの万博noteを読み、聖地に降り立つことがどれだけ自分の影響があるのかとわくわくした。そして、由岐さんのドイツ旅行のツイートやインスタの投稿をリアルタイムで追っているうちに、私だったら・・・と妄想が膨らんだ。

ウィーンに行くまでに100点の制服をつくる、その服を着てセセッション館に行く、これはだいぶ早いうちから考えていた。その制服を着た自分の写真をどこかで撮ってアイコンを変えたい。

計画も妄想も苦手だけど、このことに関してはイメージできる。

行く前にクリムトのこと、絵のこと、その時代のこと勉強したい。いつも私の旅は行き当たりばったりが多いけど、いろんなところにあるクリムトの絵をできる限り見てみたい。住んでいた街とかも行けるなら見てみたい。(パリに行ったのにその頃には興味がなくてカンボン通りのシャネルに行ってないことを後悔している)ついでに、プラハ市庁舎にはミュシャのステンドグラスがあるらしいから見に行ってみたい。次から次へと妄想が広がっていく。

今まではあれもやりたい!これもやりたい!だけで終わっていた。ここから現実的な計画をしていくのが苦手だった。だけど、今回はめちゃくちゃリアルに妄想ができた。長距離移動があると荷物が多いとめちゃくちゃ重くて面倒なんだよな・・・私はバックパッカーに憧れていたので、そういうバックパックを持っている。だけど、荷物が多いのはスマートじゃないし、何よりも重すぎて腰が砕けそうになることを知ってしまった。(個人的にはスーツケースもヨーロッパは不向きだと思ってる)もっとスマートに小さなリュックかボストンバックで旅行はできないのかな・・・

制服1セットだけで行けば、荷物めっちゃ減るじゃん!!!

当たり前のことなんだけど、私にはまるで神の啓示のようだった。制服はつくる、セセッション館に着て行く、だけどほかの日はほかの予定に合わせて服を着るように考えていた。だけど、制服は「世界中どこに行っても周りの状況に左右されず自分自身でいられるスタイル」だ!つまり、ちゃんと考え抜いた制服なら1セットで旅行中過ごせるはず。1セットで出張も乗り切ったし、絶対にできる。

だから、私は来年の夏までに制服を1セット揃えたい。
国内旅行に行くくらいのサイズのカバンも見つけたい。
毎日街を歩く用のお気に入りのカバンも見つけたい。
荷物ももっともっと厳選して選び抜いた少数精鋭にしたい。

わくわくが止まらない。
たくさん調べて、たくさん計画して、たくさん学んで、本当にお気に入りの服を着て、私はセセッション館に行く。
そんな夢ができました。


おまけ。
ウィーンに行きたいと呟いてるツイートの数々。

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