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セロハンテープと想像力

ずっと若い時の話。

付き合っていた人が、セロハンテーププレイなるものをしたいと言った。
それはどんな事をするの?と聞くと、
セロハンテープをおっぱいのまわりにぐるぐる巻きにして、いろいろするのだそうだ。
テープをはがす時ちょっと痛そうだなって思ったけど、もちろん私は、いいよって答えた。
好きな人がしたいっていう事を、断る理由がみつからない。

家にあるセロハンテープでは足りないとの事(一体どれくらいぐるぐる巻きにするつもりなんだろう)で、コンビニに買いに行くことになり、二人でいそいそと出かけた。
行く途中に、そういえばコンドームも残り少ないので買おうという事になった。

コンビニでは、セロハンテープとコンドームはいとも簡単に見つかった。
それをもってレジに向かうのかと思いきや、その人はなかなかレジに行こうとしない。
どうしたのと聞いてみると、この二つをセットで買うと、自分が今からセロハンテーププレイをしようとしている事がレジの人にバレてしまうから恥ずかしい、と言う。

えっと・・・
セロハンテーププレイってそんなにメジャーなのかな?
それとも、レジの人の想像力がものすごいの?

じゃあ私が買ってくるよ。と言うと、
いや!ゆーにそんな事はさせられない!!と引き止める。

え、私ぜんぜん大丈夫だよ。
セロハンテープとコンドームを一緒に買うだけだよ?
と言っても行かせてくれない。

お店の隅で少し話し合い、結局、その人がコンドームを、私がセロハンテープを別々に買う事になった。
私はセロハンテープを3つ持ってレジに行き、隣のレジでコンドームを買うその人をちらりと見る。
意味の分からない緊張感の中、それぞれがお金を支払う。
お店の人は、私たちが一緒に入って来たのを知っているから少し不思議そうではあったけど、決して、セロハンテープを何に使うかなんて事は想像してない様に見えた。

・・ふと、私たち何やってるんだろ。
と笑いがこみ上げてきて、私はセロハンテープの入った袋を受け取りながらこらえきれず噴き出してしまった。

こんなのぜったい、そのプレイ中に思い出して笑っちゃうと思うんだけど。



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