
こうして監視社会は始まった(上)
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小説が現実に
ジョージ・オーウェル(イギリス)の『1984年』(1949年刊)という有名な小説がある。
「1984年、警察がテレスクリーン(テレビとビデオカメラが一体化した装置)を使って国民の行動を監視し、思想からセックスに至るまで管理している」という設定で物語は始まる。
その非人間性に主人公らが反抗をくわだてるが、警察の強大な監視網から逃れられず、救いのない結末を迎える。
このような社会が現実の1984年に存在しなかったことは確かだ。しかし、当時から監視社会は確実に到来しつつあった。
1967年2月9日、東京生まれ。
大学在学中、自動車雑誌『ニューモデルマガジンX』でジャーナリストとしてデビュー。
警察官、検察官、裁判官、自衛官などの不正を追及し続けている。
2014年、国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」から「100人の報道のヒーロー」として表彰された。