見出し画像

さいたま拘置支所が被告に違法な便宜供与

 2020年8月上旬、覚せい剤取締法違反で公判中で、さいたま拘置支所に勾留されている森山貴生こと徳留隆成被告から手紙が届いた。

「SDカード一枚同封しますのでオレが写ったりカッコよく写ってるのとかできれば写真にしてほしいのです」と書かれており、実際、手紙の最後の1枚の裏にSDカードが貼りつけられていた。

特定記録

 拘置所の内部と外部との手紙のやりとりは厳しくチェックされる。通常、このような方法でSDカードが送られてくることはありえない。

 SDカードの中身をパソコンで見てみると、スマートフォンから抜き取ったものだった。DCIMフォルダには、画像が300枚以上もおさめられていた。そのうちの1枚をトリミングしたものが、タイトル画像の徳留被告だ。

 徳留被告の国選弁護人は筆者と30年以上のつき合いがある村木一郎弁護士。9月18日、村木弁護士から連絡があった。

「本日、徳留被告と接見したんですが、強烈な酒臭がして、ろれつがまわっていませんでした。事情を聞くと、刑務官らから日常的にアルコールの提供など、違法な便宜供与を受けているそうです」

 ここで、筆者が徳留被告からSDカードが送られてきたことを伝えると、村木弁護士は「えっ!」と驚いた。

 その後、村木弁護士によると、「徳留被告は川越少年刑務所へ移送されました。また、さいたま拘置支所の刑務官らの顔ぶれも変わりました」という。何らかの調査なり処分なりが行われた可能性が高い。

 しかし、9月30日、法務省矯正局を取材すると、「個別の事案につきましては回答を差し控えさせていただきます」と述べるのみだった。

――――――

 下記の「サポートをする」をクリックしていただけたら幸いです。

大きなスクープを期待する読者には、大きなサポートを期待したい!