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学校を辞めたがってる高校生に何と言えるだろうか

最近、2つの高校に行く機会があった。
どちらの高校でも、学校を辞めたいという声を聞いた。

その時、一人の先輩(ただの年上)として何が言えるのだろうか。と考える。高校中退者の僕としては辞めちゃいなと言いたいところだが、それは無責任すぎると僕は思う。

きっと、その生徒さんには後にも先にも1度しか会わない。でもだからと言って無責任に何かを言い放ってそれで良いのだろうか。
逆に、1度しか会わないからこそ、無責任なことが無責任に言えるのかもしれない。でも、僕はそれよりもその言葉を信じて行動した時のリスクを考えたい。その先輩が放った言葉によって行動し、失敗しても僕らは寄り添うことができない。

その時に困るのはその生徒さんであって僕らではない。もっと言えば、苦しんでようが僕らの中での生徒像が揺れることはない。その時に会って話をしたその印象のまま、美談として語られ続ける。

僕は本当は伝えたい。辞めたきゃ辞めれば良いし、苦しいなら行かなくていい。でも僕にはそれを言う勇気はない。なぜなら逆の立場ならきっとその言葉で本気で辞めることを決意するし行かなくなる。

故に不安でしかない。もし本当にその言葉を鵜呑みにして動いてしまったら。客観的に見ればそれは彼の自主的な行動に見える。でも、その行動の裏に僕の言葉があるなら。そう考えると不安になる。

逆に言うと、僕にはまだそれだけの覚悟がないのかもしれない。それだけの覚悟を持って生徒さんに接していないのかもしれない。いや、多分そうだ。まだ自分の言葉の持つ魔力を使いこなし切れていない。

だからこそ、僕はそれを考えてこれからも高校を訪れたい。責任ある想いを伝えることがどんなことなのか、もちろん伝えるだけじゃない。主役は彼ら高校生である。

その上で、責任ある言葉とは何なのか。逆に言うと無責任とはそもそも何なのか。まだまだ成長できる…

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