"経営ビジョンの作り方"15期目のベンチャーが6ヶ月で新ビジョンを作成した話
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"経営ビジョンの作り方"15期目のベンチャーが6ヶ月で新ビジョンを作成した話

こんにちは、ベンチャー(以下A社)で経営企画をしているいけです。

タイトルにあるように、今回は経営ビジョンの作り方として、15期目のベンチャーが6ヶ月で新経営ビジョンを作成した方法をお伝えします。

元々の経営ビジョンは、

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これが

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に変わりました。新ビジョンでは、どのような社会を実現するのか明確になりました。単に絵に描いた餅ではなく、きちんと、A社が何者であるか(アイデンティティ)を踏まえた上で作ることができました。新ビジョンの下、既存事業から枠を広げて新規事業も生み出しながら事業拡大していけるようにもなりました。

では、たった6か月の間、何をしたのかご紹介します。

その前に新ビジョン作成の経緯を少し

<新ビジョン作成の経緯>
・旧ビジョンは、前回作成してから、だいぶ時間が経っていた
・現経営陣・社員の想いをのせて、改めてビジョンを作りたい
・今後、新ビジョンの下、太く・長く・強い会社にしていきたい

6ヶ月間で新ビジョンを作成した5つの方法

①各経営陣が”自分”をシェアする

まず経営陣がお互いを知ることから始めました。A社の経営陣は、全部で7名。創業当初からのメンバーと最近2‐3年で入社したメンバーが半々ぐらいでした。「私は何者なのか?」という題目で、各経営陣が全部で12個の質問に答え、幼少期からの自分について話しました。まずは、中心となる経営陣それぞれが、何を実現しようとしているか理解することから始めました。

②会社の変遷の振り返り

2つ目に、創業当初からの会社の変遷を振り返りました。創業時の事業モデル、歴代の経営陣、事業が成長したとき/苦しんだときの要因など、創業以来のそれぞれのステージを紐解き、これまでの会社について共通理解を持ちました。

③社員・顧客・取引先にインタビューする

3つ目に、自社の社員、顧客、取引先(仕入先、協力会社、代理店)にインタビューを行い、客観的にA社がどのように見られているのか理解を深めることにしました。自社の社員については、全ての事業部門で3名ずつ選んでインタビューしました。

<各部門のインタビュー対象3名の構成>
・古株:創業当初からのメンバー中堅
・中堅:入社してからそれなりに長く働いている
・新人:最近の入社組

また、顧客と取引先は、A社のことをよく知っている先にインタビューを行いました。全て合わせると30人ぐらいにインタビューした形になります。

インタビュー後は、インタビューメモを経営陣に配布し、各々が内容を見てどう感じたか共有し、改めて、A社というのは何なのか議論しました。

④ブレインストーミングする

上記までの3つが、自社について理解を深めるステップです。そして、ここから、本格的にビジョン作成に入りました。

ビジョン作成プロセスは、ひたすら、「ブレインストーミング→アイディア出し→持ち帰り」の繰り返しです。ブレインストーミングのセッションは、全部で6回持ちました。

「A社は10‐15年後にどのような社会を実現したいのか」という質問に対して、ひたすらアイディアを出し続けました。また、「A社は何者なのか」という延長線上に、「どのような社会を実現したいのか」が決まるので、アイデンティティ(私たちは何者なのか)も議論しました。

他にも、議論を深めるために、「10‐15年後世の中がどのようなになっているのか、その時どんな課題があるのか」という視点でも議論しました。

最初は経営陣7名全員で議論していましたが、なかなか議論が進まなかったため、途中から3つのチームに分かれて、各々のチームが、ビジョン、アイデンティティを発表してフィードバックし合い、そしてまた磨いて発表し合うということをしました。

また最後の方は、各チームで作ってきた案を、顧客や従業員に共有して、どのように感じるのかフィードバックを貰いました

⑤最後に一つの案を磨き上げる

④のステップではチームに分かれてビジョンを作ってきましたが、最終的には3つのチームの案から1つを選びその選んだ1つの案を全員で議論しながらブラッシュアップして目線合わせをして最終的なビジョンを決めました。

6ヶ月間の経験を通して伝えたいこと

①経営陣同士でも、仕事以外の一面を知ることで、人物・会社の目指す方向について理解が深まる

経営陣は、日々ビジネスのことを話していますが、意外とビジネス以外のプライベートのことは知らなかったりします。まず、経営陣がお互いを理解することで、各々がどういう人物なのか理解することができます。そして、人物が理解できると、各々が何をしようとしているのか、その先に何を実現しようとしているのか見えてきます。必ずしも、個人が実現したいことと、会社が実現したいことは一致するわけではありませんが、お互いをもっと知ることで議論が深まるので、非常に重要なプロセスです。

②自社が外からどのように見られているか、経営陣の中でも認識が異なる

会社の変遷を振り返った中で、顧客、取引先、工事店、代理店から何と言われてきたのか、経営陣が各々の認識を共有しました。共有してみると、意外と、A社が外からどう見られているか、各経営陣によって認識が異なりました。そういう意味では、インタビューが助けとなり、自社どのように見えているのか正しく認識することができ、経営層で認識のベクトルを合わせることができました。

③社外の視点、オリジナリティがある言葉で表現することが重要

ビジョン作成で一番難しかったのが、自社ではなく外の視点で、顧客がどういう会社であってほしいと思うのか、を考えること、そしてオリジナリティのある言葉で表現することです。

例えば、「暮らしの改善提案で地球の未来を紡ぐ」というビジョンを掲げたとしたら、これは会社が目指す姿・想いであって、社会がこうなる!ということを語っていません。また未来を紡ぐというのは、響きの良い言葉ですが、どこかで聞いたキャッチコピーのようで独自性を感じません

A社では、公共性を意識してビジョンを作りましたが、多くが「自分たちがどうなりたいのか」という内容になっていました。本来であれば、「A社が増えて日本中に浸透したらどのような社会が実現するのか」を伝えなければなりませんが、これが本当に難しかったです。自社のビジネスが世の中の何に貢献しているのかを言語化することは、簡単ではありません。何度も何度も作り直しながら、自分たちの言葉で語ることが重要です。

④ビジョンが明確になればミッション・バリューも明確になる

これまでの説明の中では、ビジョン作成を中心にお話ししました。ミッションやバリューは?と思われる方がいるかもしれませんが、ミッションとバリューは、アイデンティティとビジョンが決まれば比較的容易に作れます。

・ミッション:ビジョンを達成するためにするべきこと
・バリュー:ビジョン達成のための行動指針

A社の場合は、ミッションは、「ムダなコトを可視化する」にし、バリューは以前のものをそのまま踏襲しましたが、将来はもう少し違う行動指針に変えても良いと思っています。

さいごに

最後までお付き合い頂き有難うございました。最後にもう一度出来上がった経営ビジョンを載せます。

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経営ビジョンを作ることは簡単ではありませんが、考えて考えて出来上がったビジョンには愛着がわきます!!また、会社の将来を語るときには、経営ビジョンは経営の指針となるもので、共感できるビジョンを作ることはとても大切です。もし経営ビジョン作成の機会がありましたら、少しでもこの記事が参考になれば幸いです。

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