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岸田総理所信表明演説(2021年10月8日)

前言:
 このnote記事、本当は選挙前に出したかったのだが、間に合わなかった。その後、「もう廃記事にしようか」と考えていたが、2021年11月9日現在、総裁選やこの所信表明で話していることから期待されることとまるで違うことを次々に実行に移している現実に大いに悲観的になった。
 さらに悲観的になったのは、このような非常に抽象的な演説を聞いた上でも、自公政権が2021年10月末の衆議院選挙で圧勝しことである。そのまま与党継続となった自民党は、選挙前に叫んでいた「金融所得課税」を見送り、「改革は冷たい印象を与える」と言いながら大阪の選挙活動で「改革」を連呼し、本日11月9日に至っては「大胆な経済政策を行う」と言いながら「公明党と協議して18歳以下に現金5万、来年に5万のクーポン」というトンデモナイ愚策に出た。
 このようなヒドイ事態を受け「岸田総理、あの時こう言ってたよね」と糾弾する為に、遅くなったがこの記事を完成して公開することにした。当記事、長いので全部読む必要はありません。後で「話が違う」という時の為に検索して引用して頂ければ、という想いで公開致します。
 内容については、岸田総理の言葉を書き起こしてコメントするにあたり、しつこいのだが「具体性に乏しく、とても本人が主張する『国民へのわかりやすい説明』になっていない」としか思えない。
 実際、2021年11月9日現在、「抽象的な言い回しをすることで、後でどうとでも都合つけて変更できるようにする」としか思えない結果になっている。
 小泉以来の新自由主義からの脱却・方向転換、格差を広げて国民を不幸にしてきた成長戦略会議の解散、スガのように状況を見ずに進めるのではなく話を聞く姿勢を持った、というのは高評価なのだが、具体性が見えないので実際に何するかわからない、という点で非常に不明である。

第205回の国会の開会にあたり、新型コロナウイルスによりお亡くなりになられた方々、そして、ご家族の皆様方に心よりお悔やみを申し上げるとともに、厳しい闘病生活を送っておられる方々に心よりお見舞いを申し上げます。
また、我が国の医療・保険・介護の現場を支えて下さっている方々、感染対策にご協力を頂いている事業者の方々、そして国民の皆様方に深く感謝を申し上げます。
新型コロナとの戦いは続いています。こうした中、この度、私は、第100代内閣総理大臣を拝命致しました。私はこの国難を国民の皆さんと共に乗り越え、新しい時代を切り拓き、心豊かな日本を次の世代に引き継ぐ為に全身全霊を捧げる覚悟です。私が書き溜めてきたノートには国民の切実な声があふれています。一人暮らしでもしコロナになったら、と思うと不安で仕方がない。テレワークでお客が激減し経営するクリーニング屋の事業継続が厳しい。里帰りが出来ず一人で出産、誰とも会うことができず、孤独で不安。今、求められているのは、こうした切実な声を踏まえて政策を断行していくことです。

 国民の声を聴く、という態度は前総理までの自民党政権にしたらかなりマシな態度ではあるが、正直遅かったかな、と。スガの悪政+コロナ禍のダブルパンチで自民に対する国民の怒りは相当増え、それがようやく自民をこのような態度に持ち上げたのは良い方向ではあるが。

まず、喫緊かつ最優先の課題である新型コロナ対応に万全を期します。国民に納得感を持ってもらえる丁寧な説明を行うこと、常に最悪の事態を想定して対応することを基本とします。
また、新型コロナで大きな影響を受ける方々を支援するため速やかに経済対策を策定します。その上で私が目指すのは、新しい資本主義の実現です。我が国の未来を切り拓くための新しい経済・社会のビジョンを示していきます。国民の皆さんと共にこれらの難しい課題に挑戦していく為には、国民の声を真摯に受け止め形にする信頼と共感を得られる政治が必要です。そのために国民の皆さんとの丁寧な対話を大切にしていきます。私をはじめ全閣僚が様々な方と車座対話を積み重ね、その上で国民のニーズにあった行政を進めているか、徹底的に点検するよう指示していきます。そうして得た信頼と共感の上に、私は多様性が尊重される社会を目指します。若者も高齢者も障がいのある方もない方も男性も女性も全ての人が生きがいを感じられる社会です。経済的環境や世代、生まれた環境によって生ずる格差や、それがもたらす分断、これが危機によって大きくなっている、との指摘があります。同時に、我々は家族や仲間との絆の大切さに改めて気づきました。東日本大震災の時に発揮された日本社会の絆の強さ、世界から称賛されました。危機に直面した今こそ、この絆の力を発揮する時です。全ての人が生きがいを感じられる新しい社会を創っていこうではありませんか。日本の絆の力を呼び起こす、それが私の使命です。

 コロナの対応をきちんとした上で、新しい資本主義と題するものを進めていく。その為に国民の話を聞き、丁寧な説明を行い、国民のニーズにあった政策を進める。それは、格差や分断を助長するものではなく、全員が生きがいを感じられる社会であり、東日本大震災の時に発揮された日本人の絆の強さを再度発揮する時である、と。
 小泉以後の新自由主義、国民無視の強引な政策、格差を助長し金持ちはより金持ちになり、貧困層はより貧困になる分断を防ぐ、という方向は共感する。

まず新型コロナ対応です。足元では感染者数は落ち着きを見せ、緊急事態宣言は全面的に解除されました。スガ前総理の大号令の元、他国に類を見ない速度でワクチン接種が進み、この戦いに勝つ為の大きな一歩が踏み出せました。前総理のご尽力に心より敬意を表します。

 前総理は中途半端な緊急事態解除を繰り返し、感染拡大の最中五輪を強引に開催・継続し、国民の怒りを買っていることは岸田ノートに書かれていないのであろうか。

しかし、楽観視はできません。危機対応の要諦は常に最悪の事態を想定することです。感染が落ち着いている今こそ、様々な事態を想定し、決定的に安心確保に取り組みます。
与えられた権限を最大限活用し、病床と医療人材の確保、在宅療養者に対する対策、徹底致します。希望する全ての方への2回のワクチン接種を進め、更に、3回目のワクチン接種も行えるようしっかりと準備をしていきます。

 感染が落ち着いている今こそ、再度波が来た時の為の体制を整える、というのは賛成。だが、これを書いている2021年10月24日現在、岸田総理の言う「大胆な経済投資」がコロナ対策として行われないまま衆議院が解散。しかも病床数減らしはそのまま続行する、とも聞いている。
 言ってることと実際に行われていることに隔たりがありすぎるのではないかと疑念を抱かざるを得ない。

健康治療薬の年内実用化を目指します。併せて電子的なワクチン接種証明の積極的な活用、予約不要の無料検査の拡大に取り組みます。これらの安心確保の取り組みの全体像を早急に国民にお示しするよう関係大臣に指示しました。国民の皆さんが先を見通せるよう丁寧に説明してまいります。
同時にこれまでの対応を徹底的に分析し、何が危機管理のボトルネックだったかを検証します。

 治療薬については国内各社も含め次々に臨床試験に入っているのはいいことであり、波が少ないうちにできるだけ進めてもらいたい。
 ワクチン接種証明って、厚労省は「ワクチン接種は任意です」というのに、内閣は実質上強制するような政策は辞めてもらいたい。
 危機管理のボトルネックは、スガという国民無視・状況無視の自己責任論のカタマリ・得意技は「恫喝」という、特に非常時にふさわしくない人物が不幸にも総理の座に就いてしまったことと、それを300票以上の圧倒的多数で推した自民党議員の実態認識力の乏しさ。検証するまでもない。

そして司令塔機能の強化、人流抑制、医療資源の確保の為の法改正、国産ワクチンや治療薬の開発など、危機管理を抜本的に強化致します。

 どうしても司令塔となる省庁を作りたいらしい。Twitterにて「司令塔強化する前に現行法で感染者を減らすのにできることはやってほしい、と岸田BOXに投函したところ「同じ考え」と総理直々(当時は候補)に返信が来たが、あまり同じ考えには見えない。

国民の協力を得られるよう経済支援を行うことも大切です。大きな影響を受ける事業者に対し、地域・業種を限定しないで事業規模に応じた給付金を支給します。新型コロナの影響により苦しんでおられる非正規、子育て世代など、お困りの方々を守る為の給付金などの支援も実行していきます。

 衆議院解散する前に速攻で一律給付金を実施する必要があったのでは?と個人的には思うのだが、やらずに解散。この辺が「本当に国民の訴えを岸田ノートに書き留めているのか」「国民に丁寧な説明をしているのか」という点で大いなる疑問である。

次に私の経済政策について申し上げます。マクロ経済運営については、最大の目標であるデフレからの脱却、成し遂げます。そして、大胆な金融政策、機動的な財政政策、成長戦略の推進、努めます。
危機に対する必要な財政支出は躊躇なく行い、万全を期します。経済あっての財政であり、順番を間違えてはなりません。経済をしっかりと建て直します。

 相変わらず言う内容が非常に抽象的な上、「危機に必要な財政支出を躊躇なく」行う前に解散になりました。
 また「経済あっての財政」ということですが、その前にこれだけ疲弊した国民みてまだ先に分配しないのか?と。岸田ノートには何が書いてあるんだ?と呆れます。

そして財政健全化に向けて取り組みます。

 不要です。おやめください。こういうこと言うから「財務省のポチ」と揶揄されるのです。財政健全化=民間困窮化、というのがまだ頭に入っていないようです。この志向でどうやって「躊躇なく財政支出」を行うのか、非常に疑問である。

その上で私が目指すのは、新しい資本主義の実現です。新自由主義的な政策については、富める者と富まざる者との深刻な分断を生んだといった弊害が指摘をされています。
世界では、健全な民主主義の中核である中間層を守り、気候変動などの地球規模の危機に備え、企業と政府が大胆な投資をしていく、そうした新しい時代の資本主義を模索する動きが始まっています。
今こそ我が国も新しい資本主義を起動し、実現していこうではありませんか。

 財政健全化を含めた新しい資本主義、ってどうやるのか?財政健全化を含めたら格差は縮小せず、分断されたままになる。
 世界では企業と政府が大胆な投資をしていくと、財政健全化が相反する、ということが現時点の日本では起きる、ということが理解できていないようです。話を聞く態度は高評価だが、国民の窮状をきちんと汲み取れているのか・財政について基礎的なことが理解できているのか、非常に疑問。

成長と分配の好循環とコロナ後の新しい社会の開拓、これがコンセプトです。成長を目指すことは極めて重要であり、その実現に向けて全力で取り組みます。
しかし、分配なくして次の成長なし、このことも私は強く訴えています。成長の果実をしっかりと分配することで初めて次の成長が実現します。大切なのは成長と分配の好循環です。成長か分配か、という不毛な議論から脱却し、成長も分配も実現するために、あらゆる政策を総動員致します。

 現時点の日本をみて「分配なくして次の成長なし」とかよく平気で言えるな、と。まず分配というか、政府支出して打撃を受けた民間を救わねば成長する土台なんかないだろ、と。本当に車座や岸田ノートに書き留めるくらい話を聞いて何を思っているのか、理解しかねる。

新型コロナで我が国の経済・社会は大きく傷つきました。一方で、これまで進んでこなかったデジタル化が急速に進むなど、社会が変わっていく確かな予感が生まれています。今こそ科学技術の恩恵を取り込み、コロナとの共生を前提とした新しい社会を創り上げていく時です。
この変革は地方から起こります。地方は高齢化・過疎化等の社会課題に直面し、新たな技術を活用するニーズがあります。例えば自動走行による介護先への送迎サービスや、配達の自動化、リモート技術を活用した働き方、農業や観光産業でのデジタル技術の活用です。ピンチをチャンスに変え、我々が子供の頃夢見たわくわくするような未来社会を創ろうではありませんか。

 財政健全化を前提にして、歳入の半分近くが国債にて賄われている日本で、どうやって「わくわくするような未来社会を」創っていけるのか。私には理解ができない。

そのために、新しい資本主義実現会議を創出し、ビジョンの具体化を進めます。新しい資本主義を実現していく車の両輪、これは成長戦略と分配戦略です。

 ここから成長戦略の具体的な話を開始される。だが、やはりまだ「大まか」すぎる上、財政健全化を念頭に置いた上でどうやってその戦略を進めるのか全くわからない。

まず、成長戦略の第一の柱は、科学技術立国の実現です。学部や修士、博士課程の再編・拡充等、科学技術分野の人材育成を促進します。世界最高水準の研究大学を形成する為、十兆円規模の大学ファンド、年度内に設置します。デジタル、グリーン、人工知能、量子、バイオ、宇宙等、先端科学技術の研究開発に大胆な投資を行います。民間企業が行う未来への投資を全力で応援する税政、実現していきます。また、イノベーションの担い手であるスタートアップの徹底支援を通じて、新たなビジネス・産業の創出を進めます。そして、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、温暖化対策を成長につなげるクリーンエネルギー戦略を策定し、強力に推進いたします。

 方向性は賛同するのだが、どのような現状課題があって科学技術立国実現をどのように進めるのか、本当に大まかな方向性しかみえてこない。少子化になっている上、少なくとも科学技術の中のIT系に関しては「使い捨て」「できる人だけ採用したい」という育成ノウハウが全くない業界なのだが、そういうのご存知なんだろうか。
 それとイノベーションの担い手がスタートアップ企業ということなのだが、本来、従業員に給与が適切に支払われ、従業員を適切に増やせば、大手の方がイノベーションしやすい。緊縮財政になり、大手があまり思い切ったことをできなくなったからスタートアップ企業ばかりが新規事業に乗り出す形となっているのに、それを踏襲するのか。

第二の柱は、地方を活性化し、世界とつながる田園都市国家構想です。地方からデジタルの実装を進め、新たな変革の波を起こし、地方と都市の差を縮めていきます。そのために、5Gや半導体、データセンター等、デジタルインフラの整備を進めます。誰一人取り残さず、全ての方がデジタル化のメリットを享受できるよう取り組みます。

 具体性が全く見えない。。。。データセンター等のインフラって、土地代・電気代・通信費・施設の建物等々、諸々かなり金かかるのだが、財政健全化路線でこれができるとお思いか?

第三の柱は経済安全保証です。新たに設けた担当大臣のもと、戦略物資補確保や技術流出の防止に向けた取り組みを進め、自律的な経済構造を実現します。強靭なサプライチェーンを構築し、我が国の経済安全保障を推進するための法案、策定します。

 ここも作文能力なのだが、現状どのような問題があって、この政策をどのように進めていくか、が全く見えない。あれやる!これやる!と話の構成としては中高生レベルの作文である。しつこいのだが、具体性が見えない結果、何を意識してこういう事を言うのか見えてこない。
 もちろん、中国がコロナ禍でマスク輸出を止めた、そしてアビガンやイベルメクチン等、日本が開発したのに生産は海外等、ハッキリ「チャイナリスク」と言ってもらった上で、できるだけ国内生産に回帰し、国内雇用を上げる、と宣言してもらいたかった。

第四の柱は、人生100年時代の不安解消です。将来への不安が消費の抑制を生み、経済成長の阻害要因となっています。兼業、副業、あるいは学び直し、フリーランスと言った多様で柔軟な働き方が拡大をしています。大切なのはどんな働き方をしてもセーフティーネットが確保されることです。働き方に中立的な社会保障や、税制を整備し、勤労者皆保険の実現に向けて取り組みます。人生100年時代を見据えて子供から子育て世代年寄りまで全ての方が安心できる全世代型社会保障の構築、進めます。

 ここも、今までの緊縮財政前提の方向性としか思えない。兼業とか副業、やりたい人ができるのはいいのだければ、そもそも税制を見直して、企業勤めしていれば従業員・中間層を厚くして色々チャレンジできる。
 もちろん、会社勤めがキツイから独立自営業や起業という形をとった時も適切な社会保険や税制を整えた上で、どちらにしても安心して生きていける内容で政策を進めてもらいたいが、やはりここでも具体性が見えず、具体的に何をどうするのか、という点が疑問である。

次に分配戦略です。第一の柱は働く人への分配機能の強化です。企業が長期的な視点に立って株主だけではなく、従業員も取引先も恩恵が受けられる三方良しの経営を行うことが重要です。非財務情報の開示の充実、四半期開示の見直しなど、その為の環境整備、進めてまいります。政府として下請け取引に対する監督体制を強化し、大企業と中小企業と共存・共栄を目指します。また労働分配率向上に向けて賃上げを行う企業や税制支援を抜本強化します。

 三方良しと言うが、売上は一定であり、それを3者が奪い合う形で、今までは株主がとれるようにしてきたが、そういった「小泉政権以来の新自由主義」を辞めるんじゃなかったのか?本当に言うことも全て総合すると矛盾だらけである。
 財務情報開示についても、基本「新自由主義に基づいた株主資本主義」社会を前提としているのですが、本当にこれで「新しい資本主義」が実現できるのだろうか。
 下請けとの取引監督体制については注目したいが、どのようなことを具体的に実施するかによって変わってくるので、現時点では何とも言えない。
 労働分配率向上は歓迎だが、具体的にどう税制を変えるのか不明な為、「言うだけ」で終わらないか懸念が残る。

第二の柱は中間層の拡大、そして少子化対策です。中間層の拡大に向けて成長の恩恵を受けられていない方々に対して国による分配機能、強化します。大学卒業後の所得に応じて出世払いを行う仕組みを含め、教育費や住居費への支援を強化し、子育て世代を支えていきます。保育の受け皿整備、幼・保・小連携の強化、学童保育の制度の拡充や利用環境の整備等、子育て支援を促進します。子供目線での行政のあり方を検討し、実現していきます。

 ここも非常に抽象的で具体的にどう進めるのかわからない。その上「大学卒業後の所得に応じた出世払い」って何?

第三の柱は看護・介護・保育等の現場で働いている方々の収入を増やしていくことです。新型コロナ、そして、少子高齢化への対応の最前線にいる皆さんの収入を増やしていきます。その為に公的価格評価検討委員会を設置し、公的価格の在り方を抜本的に見直します。

 公的価格の見直し、とあるが、価格引き上げはいいんだけど、各事業所はそれに耐えうるだけの財政あるの?という点が疑問である。
 介護については相当需要はあるからできるの「かも」しれないが、少子化なのに保育の値段上げられるのか、そして看護士の給与引き上げで医療費に跳ね返らないのか。
 高市議員のように「自国建て通貨国は財政破綻しないのでPB黒字化凍結」とハッキリ言える方なら心配ないのだが、残念ながら岸田総理は財務省の影響を強く受けている緊縮派なので、これも「言うだけ」の抽象的な願望、としか思えない。

第四の柱は公的分配を担う財政の単年度主義の弊害是正です。科学技術の振興、経済安全保障、重要インフラの整備等、国家課題に計画的に取り組みます。これらに加え、地方活性化に向けた基盤づくりも積極的に投資します。

 緊縮系で組閣したのにこういう事項をどうやって実現するのか。単年度主義の弊害、については予算の繰り越しを問題にしていると思われる。昨年のコロナ対策予算で30兆円余った、ということだが、個人的には「特別給付しろよ」と思うのだが、この点は財政についてもっと情報を集めないと弊害なのかどうか今の私では判定がつかない。
 いずれにせよ、岸田総理は緊縮系であるが故、単年度だろうがそうでなかろうが、予算どこからもってくるの?という疑問しか残らない。

東日本大震災からの復興なくして日本の再生なし。この強い想いのもとで被災者支援、産業、なりあい(?意味不明)の再建、福島の復興・再生に全力で取り組みます。
農林水産業の高付加価値化と輸出力、進めるとともに、家族農業や中山間地農業のもつ多面的な機能を維持していきます。新型コロナによる米価の大幅な下落、これは深刻な課題です。当面の受給の安定に向けた支援等、十分な対策を行います。
老朽化対策を含め防災、減災、国土強靭化の強化と共に、高速道路・新幹線等、交通・物流インフラの整備、推進いたします。
命輝く未来社会のデザイン、これが2025年大阪・関西万博のテーマです。地域からIOTや人工知能等のデジタル技術を活用した未来の日本の姿を示します。観光立国復活に向けた観光業支援、文化立国に向けた地域の文化・芸術への支援強化にも取り組みます。

 震災復興と各地のインフラ整備、及び農林水産系についての対策、そして文化的・観光的側面に言及しているのだが、ここもやはり抽象的すぎて具体的にどうするのか見えてこない。
 観光業はコロナで壊滅的打撃を受けているので、何かしらの手当てを出さなければならないのはわかるが、観光立国依存はコロナ禍で駄目だ、とわかったのにまた目指すのか?と。この人、というか、自民党の議員って本当にわかってないな、と呆れた。

私の内閣の三つ目の重要政策は国民を守り抜く外交・安全保障です。私は外交安全保障の要諦は信頼だと確信をしています。先人たちの努力により世界から得た信頼を基礎に三つの強い覚悟を以て毅然とした外交を進めてまいります。

 日本は確かに海外に相当投資して資産をもっているので、毅然とした外交はできるのかもしれないが、問題は中国であり、中国相手にどこまで毅然とした態度でいられるのか。
 そして、五輪の時に、バッハに銀ブラされるという舐められた行動をされたのに、日本人の性質も考えて、果たしてどこまで毅然とした態度で臨めるのか。このnoteまとめていて、確実に「理想言うだけ?」という不安感が拭えない。

第一に自由・民主主義・人権・法の支配といった普遍的価値を守り抜く覚悟です。米国をはじめ、豪州、インド、ASEAN、欧州等の同盟国・同志国と連携し、日米豪印を活用しながら自由で拓かれたインド太平洋を力強く推進いたします。深刻化する国際社会の人権問題にも省庁横断的に取り組みます。

 野田政権の時から「日英同盟」について言及がないのだが、これは米国への忖度なのだろうか。確かに現状、日本にある基地は米軍であり、この時点で堂々と「これからは日英同盟」と大きな声では言えないのかもしれないが、英国の軍艦が対中を意識して日本の近くまで来ており、米国との関係を維持しつつ秘密裡に英国とも関係性を強めていく作戦なのだろうか。
 中国、という個別名称を出してはいないが「国際社会の人権問題」と言えば、北朝鮮の拉致と中国の香港、モンゴル、チベット、ウイグルの蹂躙となり、北朝鮮については明確に「向き合う」と国名を出している為、ここでは中国を意識した発言と捉える。

第二に我が国の平和と安定を守り抜く覚悟です。我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、我が国の領土・領海・領空そして国民の生命と財産を断固として守り抜きます。
そのために国家安全保障戦略、防衛大綱、中期防衛力整備計画の改訂に取り組みます。この中で、海上保安能力や更なる効果的措置を含むミサイル防衛能力等、防衛力の強化、経済安全保障等、新しい時代の課題に果敢に取り組んでいきます。
こうした我が国の外交安全保障政策基軸は日米同盟です。私が先頭に立ってインド・太平洋地域、そして、世界の平和と繁栄の礎である日米同盟を更なる高みへと引き上げていきます。
日米同盟の抑止力を維持しつつ、丁寧な説明・対話による信頼を地元の皆さんと築きながら、沖縄の基地負担の軽減に取り組んでまいります。普天間飛行場の一日も早い全面返還を目指し、辺野古沖への移設工事を進めます。

 日米同盟の話だが、日英同盟のことはあまり口に出さない。民主党政権の時から動いている話なのだが、まだ表立って言えないのだろうか。
 しかも「日米同盟の抑止力を維持しつつ」「沖縄の基地負担の軽減」ってどうやってやるんだ?この辺もこの人の八方美人差が全開である。

北朝鮮による核ミサイル開発は断じて容認できません。日朝平壌宣言に基づき、拉致・核・ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な核を生産して日朝国交正常化の実現を目指します。拉致問題は最重要課題です。全ての拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく、全力で取り組みます。私自身、条件を付けずに金正恩委員長と直接向き合う決意です。

 対北朝鮮についてはかなり強気な姿勢なんだけど、なんでだろう。外務大臣やっててそこしか確実に言えないからだろうか。

第三に地球規模の課題に向き合い、人類に貢献し、国際社会を指導する覚悟です。核軍縮・不拡散・気候変動などの課題解決に向け、我が国の存在感を高めていきます。
被爆地広島出身の総理大臣として私が目指すのは核兵器のない世界です。私が立ち上げた県人会議も活用し、核兵器国と非核兵器国の橋渡しに努め、唯一の戦争被爆国としての責務を果たしてまいります。これまで世界の偉大なリーダーたちが幾度となく挑戦してきた「核廃絶」という名の松明を私もこの手にしっかりと引き継ぎ、核兵器のない世界に向け全力を尽くしてまいります。

 かなり現実性のない壮大な話をしているのだが、核抑止力が外交の決め手になっていると思われるこの状況で、核廃絶なんてどうやってやるんだろう。広島出身としては強調せねばならないところではあるが、言いすぎな面も否めない。もちろん、核廃絶できるならやってもらいたいが。

世界で保護主義が強まる中、我が国は自由貿易の旗手を務めます。デジタル時代の信頼性ある自由なデータ流通、DFFTを実現する為、国際的なルール作りに積極的な役割を果たしていきます。
中国とは安定的な関係、築いていくことが両国そして地域、及び国際社会のために重要です。普遍的価値を共有する国々とも連携しながら、中国に対して主張すべきは主張し、責任ある行動を強く求めると同時に、対話を続け、共通の諸課題について協力してまいります。
ロシアとは領土問題の解決なくして平和条約の締結はありません。首脳間の関係を構築しながら平和条約の締結を含む日露関係全体の発展を目指します。韓国は重要な隣国です。健全な関係に戻すためにも我が国の一貫した立場に基づき、韓国側に適切な対応を強く求めていきます。

 北朝鮮含め、海外に対してはかなり強気な発言してるが、国内に対しては八方美人で弱腰。果たして国内で弱腰の人が対外的に強く出ていけるのか、懸念しかない。

新型コロナ対応、新しい資本主義、外交安全保障、これら三つの政策を着実に実行することで、国民の皆さんと共に新しい時代を切り拓いていきます。
本日、朝の閣議で新型コロナ対応に万全を期すと伴に、新しい資本主義を起動させる為、新たな経済対策を策定するよう指示致しました。総合的かつ大胆な経済対策を速やかに取りまとめます。

 このような抽象的な話で指示されても、果たして期待する経済政策が出てくるのか疑問である。

憲法改正についてです。憲法改正の手続きを定めた国民投票法が改正されました。今後、憲法審査会に於いて、各政党が考え方を示した上で、与野党の枠を超え建設的な議論を行い、国民的な議論を積極的に深めて頂くことを期待致します。

 やはり抽象的な話が尽きない。憲法について国民的な議論をしましょう、で終わる。どのような問題意識を持って、憲法の何を改正していき、どのような効果を期待するのか、ということが全く見えない。

そして最後になりますが、このようなことわざがあります。「早く行きたければ一人で進め。遠くまで行きたければみんなで進め。」新型コロナという目に見えない敵に対し、我々は国民全員の団結力によって一歩一歩前進してきました。
改めて、この日本という国が先祖代々営々と受け継いできた、人と人とのつながりが生み出すやさしさ・ぬくもりがもたらす社会の底力を強く感じます。まさに、この国の形の原点です。この国の形を次の世代に引き継いでいく為にも、私たちは経済的格差・地域的格差等がもたらす分断を乗り越え、コロナとの戦いの先に新しい時代を切り拓いていかなければなりません。
その為に、みんなで前に進んでいく為のOneチームを創り上げます。「早く行きたければ一人で進め。遠くまで行きたければみんなで進め。」一人であれば目的地に早く着くことができるかもしれません。しかし、仲間とならば、もっと遠く、遥かに遠くまで行くことができます。

 ここで言及されている「みんな」とはどこまでの範囲の人なのか。また「Oneチーム」というのも抽象的すぎてよくわからない。本当に「丁寧でわかりやすい説明」など国民にできるのだろうか。この時点でつまづいているのだが。

私は日本人の底力を信じています。新型コロナの中にあっても、なお、デジタル・グリーン・人工知能・量子・バイオ・宇宙、新しい時代の種が芽吹き始めています。この萌芽を大きな木に育て、経済を成長させ、その果実を国民全員で享受していく明るい未来を築こうではありませんか。明けない夜はありません。国民の皆さんと共に手を取り合い明日への一歩を踏み出します。同僚議員各位、そして何よりも国民の皆さんのご協力を心からお願い申し上げ、所信表明とさせて頂きます。ご清聴ありがとうございました。

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