執着を手放す

Twitterフォロワー1000人になって気付いた「執着を手放して新しいモノを得る」法則

6月末からTwitterフォロワーを増やす活動をし始めてちょうど3ヶ月。当時は350人くらいで、1000人目指して活動してきたので、目標達成できたことは純粋に嬉しい。このタイミングで何か記事を書きたいと思ったが、フォロワーを増やすHow toに関しては、先人の皆さんが素晴らしい記事を書いてくださっている。文末に載せたので、そちらをチェックしてもらいたい。どれも素晴らしい記事なので。


やり方は真似できるが、問題はやるかどうか

やり方は真似すればできると思うけど、問題はやるかどうか。はっきり言って、世の中で結果を出している方は大体先人のやり方を真似している。問題は真似を実践に移すかどうかで差が出る。差はやるかどうかのだけなのだが、「やる」の障壁を乗り越える過程は意外と世の中で説明されていない。

理由は2つあると思っている。
 1. やらない根本的な理由が人によって違う
 2. 理由が違うから効果的な施策も違う

要はHow toのように一般論で全員に当てはまる事が言えないのだ。「やらない根本的な理由」がどう形成されるか、それをどう乗り越えたかは、個人の人格・人生経験に強く依存する。なので、自分のやり方が他の人に対しても有効である保証はない。それでも、ケーススタディをする事には意味があると思う。今回の話は「ぼくにとってのやらない根本的な理由=執着」を手放すまでの過程を書いてみたい。



なぜtwitterをずっとやっていなかったのか

とても単純。Twitter上で発信→炎上が怖かったからだ。より具体的にいうと、知らない人から罵声を浴びせられること、その炎上が社内での自分の評価を下げることを恐れていた。社会人になってから自分で得てきた評価が、一回の失言で失われるリスクを、わざわざ自ら冒す必要はない。自分が手にしたものを守ろうとしていたのだと思う。得たものを大事に思うが故に新しいことに踏み出せない。まさに執着。とは言いつつ、インフルエンサーを凄いなと思う気持ちはあった。炎上するリスクを負って発信を続けるなんてどれだけメンタル強いんだと。自分には出来ないなとそう思いながら、彼らを眺めていた。

社会人は誰でも何かの組織には所属しており、組織と利益相反になる言動を取らない様、皆さんも普段から気をつけていると思う。ただ、組織を守ろうと意識するほど、組織の中の自分の立場を守ろうと意識するほど、自分の言動に制限が掛かる。なので、組織を守ろうとしたら、何もしない・言わない方が楽なのだ。逆に言うと、何もしない・言わない言い訳として「組織を守る」と言う方便はとても便利なのだ。



自分で自分に感じていた限界

それは、会社の外に全然繋がりがないこと。優秀な経営者は外部リソースの調達が抜群に上手い。情報・お金・人材、必要な時に必要な分をきっちり持ってこれるかどうかは、会社の命運を左右する。そして、そういうリソースを引っ張ってこれかどうかは人脈に依存する。人脈という言葉は、ヒトをモノのように扱うように聞こえてぼくはとても嫌いなのだが、人との繋がりが大事なのは間違いない。そして、自分のキャリアの中で全く持っていなかった観点だと言うのも薄々気付いていた。ただ「人脈作り=お世辞・おべんちゃら」と言う固定観念が、社外の繋がりを広げる事を阻んできた。今考えると、外に出ていくのが怖かっただけだと思う。こいつ大した事ないなとか、何も分かってないなとか思われるのが嫌だったのだ。


転職が大きなきっかけ

色々悩んだ挙句に転職を決めたのだが、これが大きなきっかけだった様に思う。転職は色々なものを手放すライフイベントだ。前職への愛着、気心が知れた仲間、在籍していれば手に入ったはずの未来。そういった諸々を全部手放す事に決めた。決断の過程はこちらを読んでもらえればと思うが、1ヶ月休暇を取ってヨーロッパ1人旅をしていたら、自分が抱えていた荷物が物凄く軽くなった様に感じたのだ。ずっと1人だから色々なことを考えたし、なぜ自分が転職という決断をしたのかをよく反芻した。手放したモノは確かに大きいが、今までにないモノを手にするための決断だったはず。今までにないモノを手にするためには、今までやっていなかった行動を取る。自分の決断が間違いではなかったと証明したいし、そのためには今まで得られなかったものを得たい。そんな事を考えていた。



フォロワー1000人は「今までにないモノ」の象徴

転職を機に色々な執着を捨てられたのだと思う。よく見られたい、失敗したくない、炎上したくない、評価を下げたくない。そうやって減点を避けようとすればするほど、自分が望むことからはどんどん遠くなる。執着とは減点を恐れる心の弱さなのだと思う。Twitterのフォロワー1000人に増やすのは、新しい自分を表現する最初の課題として絶好のモノだと思えた。減点を避けて無難なことを言っててもフォロワーは増えない。かと言って過激な発言で注目を集めるのも違う。自分の本心を言語化して、知らない人に共感してもらえるか。共感がもらえた結果フォロワーが増えるし、そうやって増えた繋がりが新しいことを呼び込んでくれる。



フォロワー増やすためにやったこと

1. 実名・会社名を出す
2. インフルエンサーのツイートを引用リツイート
3. 面白いnoteの記事は感想付けてツイート

最初に1を、継続的に2,3をやることで徐々に増えていった。会社名を出したのは完全に意図的。福利厚生として名乗らせてもらいました。ちなみに、下図はtwilogでキャプったフォロワー数の推移。それぞれ劇的に増えたタイミングがあるので、何がキッカケだったか説明する。


1つ目の山

当時はフォロワー数が650くらい。ぼくが尊敬するとくさんのツイートを引用リツイートした時。とくさんがリツイートしてくれた後から急にリツイートが伸び、これを見た方がフォロワーになってくださった。

2つ目の山

当時はフォロワー数が720くらい。THE GUILDのこばかなさんのツイートを引用した時。ちなみにデザイナー界隈では「こばかな砲」という言葉があるらしく、こばかなさんにピックアップしてもらえるとPV数が劇的に増えると、知り合いのデザイナーが言っておりました。

3つ目の山

当時はフォロワー数が820くらい。これは誰の発言も引用してないツイート。ここまで伸びるなんて、全然想定していなかった。一気に100近くフォロワー数が伸びて普通に驚いた。フォロワーが増えるほど反響も大きくなる、ネットワーク外部性を実感。



フォロワーを増やしていく過程で得たもの

メルカリ社内で「twitter相互フォローだけどお話するの初めてですね」みたいなケースが5-6例起こった。初対面の時に相手が自分のことを知ってくれているとアイスブレークになるし、親近感を持っていただける様なので話も進めやすい。

もう一つは、このプロジェクトへの参画。とくさんのツイートをよく引用していたから覚えてもらえていたみたいで、プロダクト作りをするためにお声がけしてもらえた。先週初めてキックオフをしたが、社会にとって必要なサービスになりそうな予感がすごくしててワクワクしている。



執着を手放す事が、新たなモノを得るためのスタート

大人になると自分の両手は大抵何かで埋まってる。その中には、昔は役に立ったけど今は不要になったもの、手にしたモノを失う恐怖心が含まれている。そういった「執着」を手放すことで、初めて新しい何かが手元に舞い込む。執着を抱えたままでは、新しいモノを手に取れるスペースは生まれないのだ。

若いうちは学習能力が高いのは、生物的な能力がピークと言うよりも、何も手元にない分だけ執着がなく、新しいモノを吸収しやすいだけだと思う。年齢を重ねると、手元にあるものが増える分、比例して執着も増えやすい。古いプロダクトをリファクタリングするよりも、新しいプロダクトをゼロから作る方が簡単なのに似ている。執着は変化を拒む。変化を望むのであれば、新しい何かを手にしたいのであれば、手元にある執着心を手放す事から始める事が大事。大人になってからの学習は、最初にアンラーニングありき。古くなった成功パターンへの執着心を手放す事なしでは、何も学べない。

「執着を手放す」技術は、幸福感を増す上でとても重要だ。人間は上手く行ってない行動パターンや習性まで抱えている事が多い。そもそも自分が何に執着しているかさえ、自覚できてないケースも多い。そのくせ、執着が自分の行動を無意識で制限していたりするからタチが悪い。上手く行っていない行動パターンを無意識で繰り返してしまう事は、誰も望んでいないはずだし、何もいい事を生み出さない。

とくさんのこのプロジェクトに意義を感じたのは、変化が激しい時代を生きるこれからの人達に必要なサービスになると感じたからだ。古くなった成功パターンへの執着を捨て、新しいコトにチャレンジする。それを軽やかに実践する人が増えれば、社会は段々といい方向に進んでいくはず。こう言う出会いがあって、Twitterをやってて良かったと感じた。


参考にしたフォロワーの増やし方



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